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今日まで。と、今日から、と。

11月4日

特に変哲もない日
僕にとっては、予定の詰まった、いつもの一日。
しいて挙げるとするならば
世間では、推しの日と言われているらしい。

そんな日が。

僕にとって
大きな一日となった。


この日、11月4日に
私の推しメンであり、大好きな人、尊敬する人。

齋藤飛鳥さんが卒業発表を行った。


その日の僕のこと

この日、僕はバイトで
バイトから上がったのが、19時半。
携帯を開き、スター誕生ライブの当選を確認しようとした矢先、
DMが目に入った。
「大丈夫?」

これで、全てを察したのだ。


沢山の通知の中に紛れる
「齋藤飛鳥さんがブログを更新しました」

僕には、すぐブログを確認する勇気もなく、
一度携帯を閉じ、帰る用意を行い、バイト先を出てからその内容を確認した。

彼女らしいという言葉で、表せてしまうのだが、
齋藤飛鳥さんの、その言葉は、文章は、
いつもの優しさと思いやりが詰まったブログだった。

歩きながら、涙があふれてきた。
こんなにも、推しの卒業は辛いのか、と。

僕は、卒業の覚悟はしていたつもりだった。
その言葉を聞いたときに、
そっと、ありがとう、と言って、
送り出せると思っていた。

現実は違っていた。
頭と体が一致せず、自分の感情を見失ってしまった。

その日の夜も、予定が詰まっていたため、
自宅に一度戻り、ご飯を済ませ、忘れ物を取り
また、出かける予定であった。

しかし、ご飯は喉を中々通らず、
しまいには、出先に到着して、忘れ物を持ってきていないことに気付く。
自分でもびっくりするくらい頭が回っていなかった。

その後、予定が終わり、お酒を購入し帰宅。
知り合いと飲みながら話していたのだが、

予定を挟んだからか、達観している自分に気付く。
そして、感情を、また、見失っていたのだ。

自分が何を語りたいのかもわからず、
その日は、眠りについた。

朝目が覚めて、現実だと思い知る。
自分が取り残されたように、日常は進んでいく。

僕は、独りだと感じてしまった。


それほどまで、僕は、
齋藤飛鳥さんを、好きでいたんだ

と気づいた。しかし、何かを取り戻すには遅すぎるように思えた。



今日までのこと。

飛鳥さんがどんな存在か。
一言で表すと

「憧れの人」

である。
それは、ダンス、表現、言葉、姿、そして人間性。
全てにおいて、この人のようになりたい、と思う。
その気持ちで満たされていた。
推している、というよりも、尊敬している、というほうが正しい気もする。
僕の人生において、かけがえのない、そんな人が
齋藤飛鳥なのだ。

私のことだが、
少し昔話をしたいと思う。

高校生の時に、僕は飛鳥さんを好きになった。
まだ、なりたての頃は、可愛い!好き!
という気持ちで溢れていた。単純だった。
まだまだ青かったのだ。

しかし、自分が入っていたオタ友のグループを
自分が大好きで信頼していた人たちの輪から
知らないうちに退会させられてから、僕は変わってしまった。

ずっと誰かを傷つけるような人になってしまった。
誰かが怖くなってしまった。
今も、その名残で、オタクさんと、深くまで仲良くなれなくなっている。
恐怖心を抱いている。

そんな時でも、飛鳥さんが活躍してくれることで、
笑っていられたし、まだ自分でいられたのだ。
自分を好きでいられたのだ。
自己中心的ではあっても。

そして、大学生になり、1年が経った時。
元々の気性の強さもあり、言葉の強さなどについて、
連続で注意されることがあった。
お世話になっている人を
身近にいる人のことを、傷つけていたこと、
迷惑をかけていたことを知ったのだ。自業自得ではあるが。

そして、追い打ちのように、コロナが蔓延した。
自粛期間が始まった。

僕は独りになった。

自分を責めた。


そして、


僕は、自分が嫌いになった。


世界で一番嫌いになった。


常にキャラを作り、誰にも迷惑をかけないように
自分を殺すようになった。
苦しかった。


どうして、本当の自分ばかり否定されるのだろう。
どうして、本当の自分は、誰かに迷惑をかけるのだろう。

そこから、抜け出せなくなった。


それでも、
辛くても、唯一信じられることがあった。

乃木坂46を
齋藤飛鳥さんを好きでいること。

ただ、これだけが僕の全てだった。


いつだって、乃木坂と飛鳥さんがいることで
頑張れた。歩き出せた。自分を否定しなくてよかった。


あの日、あの時、飛鳥さんがいなければ
今、僕は、生きていられなかったかもしれない。

未だに、僕は、この苦しみから抜け出せていない。


僕にとって大切にしている言葉がある


「優しくはなりたいけど、優しい人になりたくない」
飛鳥さんの言葉。
この言葉が、今の僕を作っている。
目標となっている。


今を生きていられる。


ただ、自分の身の振る舞いの悪さが招いた
考えの至らなさが招いた
自分の苦しみだけど、
誰も与えてくれなかった答えを
与えてもらったような気がしたのだ。


今の僕にとって、飛鳥さんは
心の一部なんだと思う。

あって当たり前で、
そばにいて
失うことが考えられない。

そんな存在。

だから、達観して
客観的に捉えられているし。

自分が、本当に飛鳥さんが
飛鳥さんのことが好きだったのかを
疑ってしまうほどに、落ち着いている自分もいた。

どの言葉でもしっくりこなかった。

唯一、自分と重なったのは
「ありがとう」は言えても、「おめでとう」は言えない

きっと、応援したいと思っていたのに、

2020年、1期生ライブを終えてから、
覚悟を決めていたのに。

日産のライブの君の名は希望の
ラストの表情から、きっと感じていたのに。

いつだって、受験の時も辛いときも頑張りたいときも
背中を押してくれた人だから
その時が来たら、背中を押してあげようと
考えていたのに

僕はまだ、卒業してほしくないと
思っているんだと。気が付いた。


正直、まだ、向き合えていないのだと思う。

一瞬でも、まだ今年はいてくれると
期待してしまった自分もいた。

きっと、飛鳥さんなら、と考えている自分もいた。


そんな期待を全部投げ捨てて
「卒業」という事実に向き合うこと


僕にはまだ、その一歩目が踏み出せないのだ。

きっと逃げているんだ。


それほどまでに
大切で大好きなんだから。


今日からのこと

先に記したことは、
生配信を見るまでのこと。

ここからは、
配信を見た僕が、今日からどう向き合うかの
決意のようになるかもしれない。

配信が始まり、
飛鳥さんが一人、画面に映った時に、
今まで全く感じていなかった
卒業を、この身に実感したのだ。

その瞬間に、涙があふれてきた。
そこから、飛鳥さんが紡ぐ言葉は
暖かくて優しくて、愛に溢れてた。

メンバーのことが大好きな飛鳥さんだから、
メンバーのこと、いままでのことを想うと
涙があふれてくるんだと思う。

そして明かされる題名
「ここにないもの」
始まるステージ。

私は、耐えきれなかった。

涙が溢れて止まらなかった。

今の私は、
歌詞もメロディーも微かにしか残っていない。

覚えているのは、
飛鳥さんが儚くて綺麗だったこと。
そして、真ん中で、優しく笑っていたこと
それだけ。
ずっとあなたばかり見ていたんです。

こんなにも、涙があふれてしまい
声を出して泣くことは、中々ないと思う。

配信が終わってからも
当分、涙が止まることはなく
ただただ、泣き続けるだけだった。

あんなにも素敵な曲なのに。
大好きになっているのに。
寂しさばかり感じてしまって。

卒業しないでほしい。
寂しいよ、待ってよ。って。

でも、その背中を、そっと押してあげたいんだ。
その姿を見ると、あなたの笑顔を見ると
ここから、歩き出すあなたを見たいんだって。

言葉になって、生まれてくるようになった。

やっと、僕は、感情を見つけたんだ。

僕は飛鳥さんに救われた。
こうやって、今日も、支えられたんだ。


きっと、何かを駆使すれば
配信を見ることはできると思う。

でも、
僕は初めて見た、この気持ちを大切にしたい。

大好きな人の最後のシングル。
センターで初めて表現した姿。

きっと、この日のことを忘れることはないから。

日に日に、綺麗になっていく彼女の姿を
最後まで見届けたい。

残りの2か月
僕はどうしたいのだろうか。

今から、飛鳥さんが
どれだけ活動するかわからない。

ミーグリはあるのか。
歌番組はどれだけ出るのか。

全く予想もできないが、
私は、後悔しないように
伝えられること、できることは
全力で行っていきたい。

人が多いから。お金がないから。
学生だから。を理由にせず。
自分ができる精一杯を。

もう、たくさん後悔はしたから。

ここから、また、1歩目だ。


余談

院試の勉強もあって、ハマスカ放送部を見れない時間があった。
でも、なぜか終わってからも見れなくて、
どうしてか考えた時に、ふと気づいたんだ。

想像か夢か、覚えてはいないのだが、
ハマスカ放送部のオープニングトークで
ハマさんに、「飛鳥さん、卒業発表したんですね」
と話を振られ、二人が会話するシーンが
頭の中に残っている。

僕は、本当は、ずっと
怖かったのかもしれない。

飛鳥さんの卒業を。

見ないように、気づかないように。


その僕が、ハマスカ放送部のファンミーティングに
参加できることになった。

きっと、これも、運命なんだと思う。

飛鳥さんの姿を、この目で、
見届けたいと思う。

その時、僕はどう思うのか。
また、書いてもいいかもしれない。


最後に

あんなにも、苦しくて
迷子になっていたのに
配信を見て、たくさん泣いて

前を向いて、少しずつ
卒業と向き合えるような
そんな気がしている。

自然と笑えることも増えた。

残りの時間を思い残すことなく
そして、飛鳥さんにとって
何よりも幸せな時間を過ごせるように
自分ができることを最大限していきたい。

微笑みも涙も宝物だから。

いつまでも、ずっと

飛鳥さんはそばにいてくれるような
そんな気がしている。

だって、飛鳥さんは

私の大好きな人は

優しくて愛に溢れた人だから。



ここまで読んでくれた方
そして、僕の話を聞いてくれた方。
仲良くしてくれている方。

そして、乃木坂46と
関係者の皆様に。

最大の敬愛を込めて。


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