アクセス中の通信プログラム暴走

 インターネット黎明のころ、パソコン通信のBBSへの書き込みした方からその当時どんな雰囲気だったかを聞きます

free(497/585) 93/11/01 01:39 それ、私もあります
<481:アクセス中、通信プログラム暴走>
622B
ソフトはpterm、アクセス先は学校のunixでしたけど。
viを立ちあげると必ず暴走しました。
多分vt100の画面消去のエスケープシーケンスが原因じゃないかと思う。
MS-DOSでエスケープシーケンスの処理をテーブルジャンプで行ってるのにテーブルの範囲チェックをしてないとか、そういうタコいプログラムになってるんじゃないかと想像してますが、調べてません。
(vt100のエスケープシーケンスは当然MS-DOSの物と同じじゃない)
もっとも暴走する事自体は、login直後に 'setenv TERM pc9801' とする事で解決しましたけど。

1993/11 BBSの書き込み より

  通信プログラムによってはアクセス中に暴走してしまうことがあったようです。

 「暴走」って書いてるけど、本当に暴走してたかどうか怪しい気がする。まあ、一切の制御効かなくなってピポッ(=リセット)するしかなくなってたのは間違いないとは思いますが。
 そして大問題のように書いてますが、解決法というか原因も自分で書いてて、ターミナル設定があってないわけですな。設定合って無ければちゃんと動くわけないのは当たり前なわけで、それをさも大問題のように書いちゃってるのを今見返すと恥ずかしいなぁ。まあ、今もそんなイキった書き込み量産してるので、また30年後に今の書き込みみたら恥ずかしいんだろうけれども。

 当時私は大学は卒業したけど大学の研究室のアカウントは残しておいてもらって、時々自宅から接続してUNIXステーションに接続させてもらってました。なんせまだ商用プロバイダが無い時代ですから、そうしないとメールもネットニュースも読む方法が無かったんですよね。
 大学の近くに住んでたので週末に研究室に遊びに行くこともありましたが、大半は自宅からリモート接続です。今でこそリモートで繋ぐというとssh一択ですが当時はsshなんてものはなくtelnetでしたわな。ただ、sshにしてもtelnetにしてもIPで繋がってるのが前提なわけで、前述の通り商用プロバイダが無かったころにはIPで繋ぐ手段が無い。
 ではどうするかというと、モデムでダイアルアップして直接繋ぐわけですな。UNIXワークステーションには複数のシリアルポートがあって、それぞれに対してttyが立ち上がってます。シリアルケーブルで直接繋いでやればUNIXワークステーションに接続出来るわけですが、シリアルケーブルはそんなに長い距離を通信出来ない。せいぜい隣の部屋くらいまでしか伸ばせません。しかし、間にモデムをかませば電話回線を通じて遠隔地からも接続できるわけですな。これは何も特殊な方法でもなんでもなく、当時遠隔地のホストに繋ぐには当たり前の手法だったわけです。映画「ウォーゲーム」でリモート接続する際も同じようにやってましたな。映画ではモデムではなく音響カプラだったような気がしますが。
 そんな感じで大学の研究室のUNIXワークステーションに接続していたんですが、それが暴走して困っていると。原因は書いてる通りターミナルタイプの設定の違いです。設定違ってればそりゃ正常に動作しないのも当たり前の話ですな。暴走してると書いてますが、実際に暴走してるかどうかまではわかんないです。ハングして一切の操作を受け付けない状態になってたのはたしかでしょうけれど。って、書いて思ったけどもしかして暴走って単語も説明が必要だったりする?うーん、きっと親切な妖精さんが解説してくれると思うのでそれに期待しましょう。うん、そうしましょう。

BBS書き込みした方による現在のコメント

 PC-9801の別の通信プログラムでも「ある文字列を受信すると暴走するという、恐怖の文字列があった。具体的に何かは忘れた(なんせ暴走するから調べられない)けど、その文字列が含まれる書き込みを読むと暴走する」と、元々の書き込みのリプライにもあって、このような危ない文字列というのは一般的だったようです。もともとの画面制御文字列と、ターミナルエミュレーションと、当時の混沌とした漢字コードの取り扱いの違いなどが組み合わさる等で、想定しない事がおこっていたのかもしれません。
 MS-DOS上では単一のプログラムが動作するだけなので、通信プログラムで暴走してしまったらパソコン自体をリセットしないといけなかったようです。パソコンやスマートフォンからリセットボタンがなくなり、リセット必要であれば電源ボタンの長押し等で対応しないといけなくなった現在では、リセットの必要性がかなり変わっています。書き込みが行われたころと現在では、かなりリセットに対する感覚が異なるようです。

用語

・ウォーゲーム
 コンピュータ好きのごく普通の高校生デビッド。ある日彼が偶然アクセスしてしまったのは、ジョシュアと呼ばれる核戦略プログラムだった!という、1983年の映画。書き込みよりさらに10年前、電話回線経由でコンピュータへの接続の様子がわかる。 https://www.youtube.com/watch?v=hbqMuvnx5MU  より 

・tty
 Tele-TYpewriterから3文字をとったデバイス名。UNIX系のOSでシリアルインターフェイス経由でOSに接続する場合に、接続するコンソール入力装置を指すようになった。設定をしておくことでシリアルポートを監視して、モデムに対する応答をしつつユーザーのログインを待機するように出来る。仮想的なキャラクター端末のデバイス名や設定ファイル名として使われることが多い。

 インターネット黎明のころの草の根BBSももりこみつつ、いろんなエピソードをつめこんだ「ちょっと偏ったインターネット老人会へようこそ」を同人誌として頒布しています。

同人サークル BLACK FTZやってます twitter @black_ftz

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?