月露草が満月を目一杯浴びることで精製される、雫。これを小瓶に回収して湖に一晩漬けておくと、月明かりをたっぷりと吸収した雫が凝固して琥珀色の石に成る。この『月の欠片』は、熱を帯びない光源体。ランタンの中に入れることで、極夜にも似たこの街では貴重な照明になる。次の満月が待ち遠しい。

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