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世界各国の中銀、金準備の「帰国」進める 米国の一方的制裁を危惧

2023年7月10日, 21:05 (更新: 2023年7月10日, 22:50)
世界各国の中銀、金準備の「帰国」進める 米国の一方的制裁を危惧 - 2023年7月10日, Sputnik 日本 (sputniknews.jp)

各国の中央銀行や政府系ファンドが、
金準備の物理的な保管場所を自国に移す動きが加速している
米資産運用会社「インベスコ」の調査で明らかになった。
米国をはじめとする西側諸国による対露制裁を受け、
資産凍結のリスクを回避しようとする狙いがあるとみられる。

調査は世界各国の85の政府系ファンド、57の中央銀行を対象に行われた。
そのうち、金を自国に保管していると回答したのは、
68パーセントにのぼった。
50パーセントだった3年前の調査時と比べて18ポイントも上昇している。

インベスコは次のように指摘している。

「かなりの割合の中央銀行が、
米国によるロシア資産凍結という前例を懸念している。
回答した機関の58パーセントは、
このことが金の魅力をより高めたとする意見に賛同している。
こうした変化は、地政学的リスクの高まりを反映している。
中央銀行の57パーセントは金が国際情勢の混乱に対する
リスクヘッジになるとみなしている」

ロイター通信によると、
米国は特殊軍事作戦の開始以降、
6400億ドル(91兆円)のロシア政府の資産を凍結している。

また、匿名の西側諸国の中央銀行関係者は、
次のようにインベスコの調査のなかで指摘している。

「我々は8~10年前に金保有を増やしてロンドンで保管し、
スワップなどに利用していました。
ですが、現在は金を自国に移転して、安全資産として保管しています」

スプートニクはこれまでに、
中国の中央銀行が昨年11月からの5ヶ月間で
急激に金準備を増やしていると報じた。
それと同時に米公債への投資を減らしており、
中国は米国からの経済制裁に耐え抜くための準備を
進めているという見方も出ている。

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