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ロシアが、BRICSとの貿易の85%をルーブルで決済していることが判明。米ドルの完全放棄に動き出している模様

2024年2月3日 
https://earthreview.net/russia-is-starting-to-abandon-the-dollar/

watcher.guru

BRICSの米ドルの完全放棄が近づいている

2022年にロシアがウクライナに侵攻して以来、
西側諸国は、
ロシアに対してさまざまな「制裁措置」を実施してきました。

その結果として起きたことは、
西側の目標とはまったく逆の
「ロシアの経済的発展と、ロシアの国際的なつながりの強化」
でした

以下は 2年前の記事です。

[記事]「西側の制裁によりロシアが儲ける金額」は
ブルームバーグのアナリストの試算では日本円で約40兆円…。
西側が一丸となってロシアの経済を強化する理由は何?

In Deep 2022年4月7日

また、ロシアは
BRICS 体制の強化も進めていて、
昨年には、20カ国以上が
BRICS への加盟を検討している
報じられていました。

その後、アルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦が、新たに BRICS に加盟することが発表されています。

それと共に、ロシアや中国は、

「少しずつ米ドルを放棄する方向に動き出していた」

ということがあります。

以下は昨年の記事で、
貿易や国際的な決済において、
少しずつドルが使われなくなってきていることを取り上げています。

[記事]ドルの崩壊が、曖昧ではなく始まった
In Deep 2023年4月6日

そして、最近の報道で、

「今やロシアは、貿易代金の 85%をルーブルで決済している」

ことが伝えられていました。

今後、ロシアが新しい国際送金システムなどを完全に構築すれば、 BRICS 内での完全な米ドルの放棄が成し遂げられそうです。

なお、米ドルが
支払い手段として使われなくなった場合、
アメリカで最も影響を受ける可能性のある産業セクターが
こちらの記事に書かれています。
その部分を抜粋します。

米国の記事より
BRICSが国際貿易でのドルの使用を停止すると、
5つの米国のセクターが影響を受ける可能性がある。

BRICS 加盟国間の決済に米ドルが使用されなくなった場合に
影響を受ける 5つの分野は以下のとおりだ。

1. 銀行・金融
2. テクノロジーとフィンテック
3. 国際貿易と投資
4. 消費財と小売
5. 旅行と観光

何よりもまず、外国為替が
下落し始めるため、
銀行および金融セクターが
最も大きな打撃を受けることになる。

第二に、
BRICS はニュースやソーシャルメディアに関して
アメリカのテクノロジーに依存せず、
独自のインターネットサービスを構築しようとしている。

第三に、
債務危機と財政赤字は悪化する一方なので、
海外投資家は米ドルから遠ざかることになるだろう。
さらに、日常生活必需品の価格はさらに高くなるだろう。

最後に、
観光客は旅行代金を現地通貨で支払い始め、
米ドルを使用しなくなるだろう。

中国とシンガポールはすでに観光客に米ドルではなく、
それぞれの国の現地通貨で支払うよう義務付けている。
watcher.guru

BRICS で、
米ドルが完全に放棄された場合、
日本がどのような影響を受けるかは不明です。
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ここから報道です。

BRICS:ロシア、貿易の85%を現地通貨で決済、米ドル使用を控える

BRICS: Russia Settles 85% Trade in Local Currency, Sidelines US Dollar
watcher.guru 2024/01/31

BRICS 加盟国であるロシアは、
貿易決済に現地通貨であるロシア・ルーブルを
受け入れることで米ドルを回避し、
自国経済を強化している。

他の BRICS 加盟国とのロシアの現地通貨による貿易取引の割合は、
2024年1月に 85%に達した


ロシアは明らかに米国の制裁を回避し、
BRICS 加盟国と現地通貨を受け入れ、
ドルを傍観している。

ルーブルは
BRICS 加盟国による国境を越えた取引に使用されているため、
これによりロシアは有利な立場にある。

この動きは、
米国による制裁にもかかわらず、
ロシア経済の存続に貢献する。

BRICS が
貿易でのドルの使用を停止した場合、
米国内のどれだけのセクターが影響を受けるかについては、
こちらを読んでほしい。

ロシア中央銀行のエルビラ・ナビウリナ総裁は、
BRICS 加盟国が
ドルではなくルーブルで貿易を決済することが増えていることを認めた。
ナビウリナ氏は、
BRICS 諸国からの現地通貨での貿易決済額が
過去 2年間で 2倍になったと強調した。

現地通貨ルーブルによる国境を越えた取引は、
2021年には 40%だったが、
2024年には 85%に達している。
これは 2年間でほぼ 113%増加している。

「ロシアが
BRICS 諸国と自国通貨で決済する割合は、
2年前のわずか 26%から 85%に増加した」
とナビウリナ氏は、RIAノーボスチに対して語った。

さらに、米国が
発展途上国に対ロシア制裁を迫っていることが、
発展途上国に代替通貨を模索し、
ドルを放棄させるきっかけとなっている

また、ロシアとイランは
SWIFT 決済システム(※ 国際的な銀行間決済システム)との関係を
正式に終了し、取引に SWIFT を使用しなくなった。

BRICS 加盟国のロシアは、
新たな決済システムを構築中であり、
そこに米ドルは統合されないことを確認した

また、この動きは
ロシアに世界貿易における自主性を与え、
米国の制裁の影響を受けないようにすることにつながる。

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