見出し画像

シャツの素材

 連日の暑さで名古屋の友人はかなり参ってました。40度近い気温に加え、三重・奈良県など西から山林の湿気を含んだ風が入り込むと、日本有数の過ごしづらい街の出来上がりです。名古屋でなくても連日熱中症の搬送患者の人数がニュースにあがっています。


 先日知り合いの先生がおっしゃってて、「確かに」と納得したんですが、メッシュ素材のシャツ、いわゆる速乾性のシャツというのが、汗の機能を阻害している可能性があるのではという事でした。
 そもそも汗はデトックス的にかいてるものではなくて、暑い時にかく汗はそのつまり体温を下げる為です。打ち水と仕組みは一緒で、汗が気化する際に肌から熱を奪い、結果として体温を下げる役割を果たします。気化熱というやつです。冬に体育で運動して汗をかくと、学校の先生が「運動した後は必ず汗を拭きとるんだぞ!」と口酸っぱく言っていたのは、寒い時期に気化熱で体温を奪われる事で、身体の中の活動性が下がり、風邪をひきやすくなるためです。
 しかし速乾性のメッシュ素材は汗をかいて肌の汗腺というところから汗が分泌されてもすぐにメッシュ繊維が皮膚から熱を奪う前に汗を吸い上げてしまいます。


 着ている感覚としては汗まみれのベタベタしたシャツよりもサラサラしたメッシュ素材のシャツの方が良いですが、あまり暑い中この状態が続くとどんどん汗をかいてもシャツが汗を吸い上げ本来の体温調節の役割を果たせないので、体温は下がらず、汗はどんどん出ていくという悪循環を作りかねません。


 屋外で日中、激しい運動などする場合はメッシュ素材のシャツを着ているようなら水分摂取やこまめな日陰での休憩(体温を下げる)、経口補水液の摂取や携帯など、しっかりとした準備をしたうえで行った方が良さそうです。


二葉鍼灸療院

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?