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金曜、心を取り戻す時間

平日の5日目、金曜は身体も精神も疲弊している。
PCに齧り付きながら、社内調整や顧客とのやり取りに忙殺され、ふと、とんでもなく仕事をやめたくなる瞬間がある。
何でこんなことしてるんだ、と一旦我に帰ると、もう帰りたくて仕方なくなる。今日がそんなだった。
特別仕事がしんどいわけでもなかったけれど、午前中からどうしようもなく帰りたい気持ちが強く、今日は定時に帰ってやる、と決意した。
定時後は身体を回復させるのに重きを置くか、精神を回復させるのに重きを置くか、ゆっくり自分と相談する。

定時となる数分前から、タスクを片付けてすぐに帰れるよう準備して、誰も帰ろうとしないオフィスに一石を投じるがごとく「お先失礼します。お疲れ様でした〜」と元気に挨拶するのは、未だに少し勇気が必要だ。

オフィスを出ると冷たい風が僕を責めるように虐げて、電車は早めに帰る人々で埋め尽くされていたが、目的の駅に着くと少し落ち着いた。駅からゆっくり10分以上、暗い住宅街を歩いていくと、交差点の一角に温かく明かりが灯る小さな店舗。bentchtime booksは、数ヶ月前にたまたま通りかかって知った古書店だ。優しい児童書や旅に関する本、そして特製の紙製品(栞、手紙など)を扱う。Cozyという単語が似合う、心休まるお店だ。選び抜かれた名著と紙細工を眺めていると、殺伐としていた精神に、少しずつ温かみと余裕が戻ってくる。
本日は、栞とレターセット、それから前から気になっていた『ピアニシモ』『オン•ザ•ロード』を購入。

書店を出てから近くのfuzkueへ。
金曜の夜、思いのほか人がたくさんいた。
温かな部屋の中で、みんな想い想いに本に向き合っている。
さて、今日はここで何を読もうか。

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