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2023総括〜トンカツとカポーティ〜

年の瀬なので、思い残したことを書こうと思い、noteを開いたのですが、自発的に紡ぐ言葉以外はやはり安っぽく、「頑張って書いたんだろうな~」という印象を多くの人が感じると思います。
なので、最寄駅からの帰り道ふと思ったことや、実家へ帰省する新幹線の中、人生で食べたトンカツの中で一番不味かったトンカツ弁当(フニャフニャな衣のトンカツを一体誰が愛するんだろう)を食べながら感じたことなど。そういう私の内側から湧き上がってくる自然な、言葉を綴ろうと思います。年の瀬なので。

かなり上からですが、この一年、○○さんにとっては進歩の一年だろうな、とかあの人にとっては停滞の一年だろうな、とか大体分かるじゃないですか。それって単にその人の表面的な出来事とかエピソードを聞いて思うだけなんですけど。でも友人の中には「今年は最悪だ!」とよく豪語する面白い人もいて、私はというと、この一年、全然上手くなかったバンドの演奏映像を自発的に見返すことができるようになりました。(でも私のベースってドンシャリ過ぎて中音が死にかけの病人みたいな音を出してる…。)単位が取れなくなりました。ポトフをめちゃくちゃ早く作ることができるようになりました。出たら心がしんどくなる電話を見分けられるようになりました。あとは…ビールを美味しく飲めるようになりました。(本当に単位がやばい気がするので来年ファイト)

留学だとか、オリジナルバンドを組んで初ライブだとかそういった人生におけるビッグイベントは発生していないのだけど、少し大人になったというか、知った方がいいことも知らなくていいことも知った気がする。でも、大好きな友人と飲むお酒って本当に美味しいことも今年知った。新年会まだ???

ダメなことといえば、逃げるのが上手くなったことです。始発がギリギリある吉祥寺の朝六時。酔っ払い集団から逃げながら一蘭を目指したり。学校生活に関しても逃避の嵐で。お金のことも。これらは、あまり追及されたくないので自分でも言及しませんが…。逃げているから気が滅入ってしまうのか、逃げているからまだギリギリで元気で生きているのか分かりませんが、ユーモアとオチさえあれば、人生も会話もなんでも上手くいく気がする。祖母が、祖父を結婚相手に選んだ理由として、「候補の中で一番面白い人だったから」と言っている時点で、たぶんそう。それで五十年以上幸せそうに歩んでいるのでおもろければなんでもええ!

トルーマン・カポーティ著、村上春樹訳の『ティファニーで朝食を』の最後の村上春樹のあとがきで、カポーティが才能に溢れていた青年時代、文章っていうのは自然と出てくるもので、何ら苦痛ではなかった、みたいな曖昧だけどそんな文章があって、今私も何も考えず、湧き上がるものをただタイピングしているだけだから、私もカポーティかもしれない。頑張って絞り出した文章も素敵だけど、自然と湧き上がってくる文章の方が、言葉に鮮度があって、真実に近い気がする。偽物が悪いとも、絞り出した文章が悪いとも一ミリも思わないけど。

というか、トンカツってこの世で美味しいご飯ランキング上位のくせして、不味いトンカツもかなりの確率で存在するから本当嫌になる!サクサクであれ!

以上、2023。

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