フルーツハーバー

西武新宿線「新井薬師前」駅南改札よりすぐのフルーツサンドテイクアウト店。週末だけ開く小…

フルーツハーバー

西武新宿線「新井薬師前」駅南改札よりすぐのフルーツサンドテイクアウト店。週末だけ開く小さな店舗では、一つ食べると自然にもう一つ手が伸びてしまう、魅惑のフルーツサンドをご用意。秘密基地を思わせるイートインスペースでは、今日も隠れ場所を求める人が詰めかける。

最近の記事

第四回 究極のあっさりを目指して。

究極のあっさりを目指して この店のフルーツサンドは、とにかく「あっさり」している。 例えば、生クリームは通常、全体の9%程度グラニュー糖や砂糖などを入れるが、この店のフルーツサンドで使っている生クリームは、7%ちょっとしか糖分が入っていない。 「甘さ控えめ」とよく言われるが、通常の2割減な訳だから、「控えめ」よりもさらに「控えめ」かもしれない。 また、食パンも、できるだけシンプルな材料で作られたものを使っている。 バターや生クリームを使っていない、素朴で少し塩気の効いた

    • 第三回 紅茶のこと。

      紅茶のこと 紅茶とフルーツサンドは相性がいい。 そもそも紅茶とフルーツは相性がいい。 柑橘類と紅茶の香りは相性がいいし、ベリー系の味わいも、紅茶と非常に相性がいい。 だから、この店には英国王室御用達の紅茶が用意してある。 ストレートの場合はアールグレイ。ミルクティーの場合はアッサムベースのブレンドを使う。 ホットも美味しいが、アールグレイのアイスティーが本当に美味しい。 それだけ買いに来る人もいる。 今日も紅茶が出る。 紅茶の注文が入るとき、店主にはいつも楽しみがある。

      • 第二回 いちごのこと。

        いちごのこと。 10月下旬から5月頭。国産のいちごが手に入る時期は、意外と長い。 いわゆる「木」になる果実ではないため、「野菜」としても扱われることがあるが、好きなフルーツランキングでは常に上位に入るいちごは、やはり「果物」というイメージが強い。 最近は糖度が高い種類のいちごも増え、そのまま食べても美味しいものが多いが、やはり、フルーツサンドにするには、いちごらしい風味が強いものの方が美味しい。 そういう意味では、年々甘くなっていく海外産のいちごより、やはり産地から近い国

        • 第一回 お店のこと。

          お店のこと。 新井薬師前駅。一日平均約1万8千人が乗り降りする駅は、山手線も乗り入れる高田馬場駅から10分ほど電車に揺られると到着する、長閑な住宅街。 駅周辺では、数年後の再開発を控えて、工事の白い板張りと寂れたシャッターが目立つ。 乗降客のメインは、近くの私立学校に通う生徒たちと、近所の人たち。 決して何かがあるわけではないが、最近深夜ドラマの舞台になったらしく、時折街の雰囲気に似つかわしくないキラキラとした人たちが周囲を伺っている。 そんな駅の南側、改札を出て道を渡

        第四回 究極のあっさりを目指して。