ブランド戦略2

 「ペプシチャレンジ」及びそれに対抗する「コカ・コーラチャレンジ(迎えうちというべき?)」は、飲んだ人にペプシ・コーラとコカ・コーラのどっちが良かったか答えてもらうもので、きわめてざっくりとした調査であるということになります。

 これをもっと客観的、科学的に捉えなおしてみようという人達がいたそうです。それぞれのコーラを飲んだ人の脳のどの部位にどのような変化が起こるのか、その違いをデータ化して比較しようというものです。何もそこまでやらなくてもいいと思うようなことですが、きっとかなりの予算を取ってやったのでしょう。そんなバカな研究をやった人の名前が書かれているので、ここでも紹介しておきましょう。サム・マクルーア、リ・ジャン、デイモン・トムリン、キム・サイパート、ラタネ・モンタギュー、リード・モンタギューです。この6人の神経科学者の一団が、fMRI(機能的磁気共鳴画像)を用いて、一人一人の脳で起こっていることを記録しました。

 結果です。脳の活動は、飲んでいるのが何かわからない時と、分かっている時とで違っていました。

 まず、どちらのコーラであっても、腹内側前頭前野(VMPFC:感情的な絆と強く感じることにかかわる脳の内側の領域)の活動が見られました。

 コカ・コーラであることが分かっているときは、これに加えて、背外側前頭前野(DLPFC:作動記憶、連想、高次認知、高次観念などの人間の高次脳機能にかかわる領域)も活発になることが分かりました。ペプシであるときも活動はあるが、コカ・コーラほど強くなかったそうです。

 コカ・コーラのブランド力が、高次脳機能を活発化したというのが結論です。

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