ブランド戦略1
もう相当前の話ですが、「ペプシチャレンジ」というコーラの飲み比べCMが放映されていました。日本では、ペプシかコカ・コーラか分からないようにして飲み比べてもらったら、ペプシの方がおいしいという人の方が多かった、というのがCMの概要です。
アメリカでも同じようなCMがペプシによって放映されましたが、日本と違うのは、これに対抗して、コカ・コーラも、飲み比べてもらって、コカ・コーラの方がおいしいという人が多いと結論付けたCMを放映したことです。(日本でもやっていたらごめんなさい)
どちらも、わざと味を変えるというようなズルはしていないと思います。また、日ごろからペプシが好きと言っている人を集めるようなこともしていないでしょう。
条件が同じなら顧客の評価に違いはないはずですが、一つだけ条件が違っていました。コカ・コーラは、目隠しでなかった、つまり、ペプシかコカ・コーラかを分かるようにして提供したという点です。
コーラの嗜好は、味そのものよりも、飲む人が持つイメージによって変わるということです。
ブランド価値というのはそのようなものです。長い年月をかけて、企業が顧客との間で築き上げてきた、その商品の価値です。
経済合理性の観点から言えば、ノーブランドの割安なものを買うのが合理的ですが、ヒトはブランドに多くの金を払って満足感を得るのです。
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