プラセボ効果2
実験には続きがあります。
鎮痛剤(実はプラセボ)の値段は、2ドル50セントとしてありましたが、今回の実験では、その値段を消して、わずか10セントとしました。
結果は、痛みが軽減した人の数が約半分になってしまいました。
このとき、直近に鎮痛剤の世話になった人は、他の人よりも値段の変化に敏感に反応したそうです。
これらの実験に類する調査をアイオワ大学で行いました。
ひと冬の間にひいた風邪について、定価の風邪薬をのんだか、値引きされた風邪薬をのんだか、その薬がどれくらい効いたかを記録してもらいました。13人が定価の、そして16人が値引きした風邪薬をのみました。
結果は、予想通り、定価を払った方が良く効いたと答えたそうです。
これらの結果については、実際の生理的あるいは脳画像的な変化については書かれていませんが、別の実験では、そうした客観的な資料を比較して違いが出ていることが明らかにされており、何となくそういう気がするとか気のせいかもしれない、といったあいまいなものではなく、プラセボであるにもかかわらず、確かな効果が出ていると言えそうです。
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