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旅行下手克服日記 伊東に行くならハトヤ……を信じてノープラン旅 1日目


僕はあまり旅行に行かない。疲れるからだ。

皆さんは口を揃えて「旅行は良い。日々の疲れが吹き飛ぶ」なんて言うが、意味がぜんぜん分からない。

旅行といえば、朝早く置きて、日中はずっと歩き回り、夜も明け方まで飲み食いする作業だろう。そんなの全然休まらない。
旅行なんてエネルギッシュな行為は、安息から最も遠い存在だ。


そんな事を奥様(あえて敬称)に話していたら、「旅行を勝手に規定して、勝手に否定するな」と戒められた。

僕も良い年だ。そろそろ「旅行が苦手」だなんて言ってる場合じゃない。

そういう訳で、本来の意味で「体を休める」べく、ノープランで旅行に行くことにした。


でも、どこに行けば良いんだろう? そうなのだ、旅行はいつも行き先を決める段階で疲れてしまうのだ。コストとかリターンとか色々考えてしまって……。

あー、もう面倒だ。なんかもう誰かに決めてほしい。誰か、どこに行けばいいか教えてくれ。絶対の自信をもって勧めてくれ……!

そうだ、昔からある場所を勧められてきた気がする。
昔から子守唄のように勧められてきた旅行先と言えば……

そうだ、ハトヤだ!

という訳で、伊東温泉に行くことにした。


—-


今回の目的は、ノープランでまったりすることだ。それで、旅行の苦手意識を払拭したい。

だからもう、準備なんかしない。当日朝からの準備だ。

しかも早起きなんかしない。8時に起き、バッグを引っ張り出してきて服とかを詰める。最悪服だって要らない。そんなことで頭を悩ませたくない。


そんなこんなで、10:00発の特急踊り子に乗る。

ノープランで能天気に!なんて思っていたけど、この時点ですでに心配事が。
えきねっとで、東京→熱海の特急券と乗車券を買ったのだ。
それなのに、新宿からSuicaで来てしまった。つまり乗車券を通さずに、特急踊り子に乗ってしまったのだ。

どうなってしまうのだろう。伊東についた所で、「改札通ってないじゃないですか!」と大声で怒られたりするのだろうか。「東京駅まで戻れ!」って言われたらどうしよう……。
不安を抱えたまま伊東へ……。


行きなので、まだ体力的に元気がある。1時間45分ほどの間、奥様とおしゃべりをして過ごす。
例によって(?)ミステリの話になり、僕がホームズの映像作品に疎い事実が発覚した。色んな映画やドラマの話を聞いたところ、グラナダ版とやらが最高の映像版と言われていることを知る。観てみよう。


一時間ほどすると、街の間から海が見えてくる。海が見える瞬間はいつでも楽しい。天気は少し悪いが、まあこんな物だろう(人生とは)。


湯河原を通過する。去年は湯河原に行ったなあ……と考えていると、奥様が「湯河原もいつか行ってみたい」と言っていた。行ってなかったかも……。


湯河原からまた少し走ると、海がどんどん近づいてきて、伊東に着く。

奥様いわく「思っていたよりずっと都会! 八王子みたい」とのこと。この発言、誰に失礼なんだろう……。
個人的には熱海みたいだと思った。そりゃそうか。降りたら繁華街というか商店街になっていて、その先に海がある。背には山。


今回はとにかくノープランが趣旨なので、宿のチェックイン時間16時までは何の予定もない。

ひとまず何か食べようかということになり、僕はだらだら歩きながら美味しそうな店に入るのも良いかと思っていたが、奥様がネット美味しそうな鰻屋さんを見つけた。

伊東に来て、名物でもない(?)うなぎを食べるのも面白いかもしれない。お店の方へてくてくと歩いていく。


家賃35000円!


はたらけ?


『とらドラ!』コミカライズ作者のサイン。
とらドラって、アニメ放送当時(10年以上前?)からコミカライズやってた気がする。
当時から展開が遅くて「萌え漫画界のアカギ」と(仲間内で)言ってたけど、まだやってるのかな……アカギは終わったけど……。


可愛いフォント。写真を撮る時、電柱に気付けない……。


ガスメーターの異常な高さ。
想像だけど、取り付け時に丁度いい短さの管を持っていなかったのだろう。
右部に使われている長い管がデフォルトの長さで、それで何とか間に合わせたのだろう。

「ものづくりは対話だ」とエンジニア時代によく言われたけれど、対話相手がお客様だとは限らないな……。


鰻屋 まとい。

結構混んでおり、1時間半ほど時間を潰すことに。
こういう「空きの時間」が出来るのもノープラン旅の醍醐味か……。

とりあえず海を観ようかと考え、歩いていく。

謎の小道。

ここ通って海まで行こうぜ! と思ったけど5秒でやめた。もう若くないので……。


謎のイベントスペースでレモンサワーを飲む。
焼きそばも売ってて惹かれたけど、鰻の前なので我慢。


でも我慢しきれなかったので餃子を食べる。
僕は普段はルール人間で、「うなぎ食べる前に飲食するなんて罪! 科(とが)!! 憂い!!!」と発狂しがちなので、今回は意図的にそれを破ってみた。

外での飲酒は美味しいな……。
普通、外で飲酒するのは悪いことだけど、旅先なら何となく許されるのが良い。別に許されてない気もするけど……。


野良猫。
この子は焼きそばと餃子ばっか食べて生きてるんだろうな……。
まあ、世界一美味しい食べ物2つを食べて暮らしてるんだから幸せ者だな。


伊東市の核(コア)。


海まで来たが、暑くてやってられない。


座るところも無く、異形の者の影で休む。
異形の者は沢山いるのに人が居ない。暑いからか?


ポストってどうして赤いんだろう?


溺れマンホール。

そういえばマンホールカードを売りにしたノボリが出ていて、「あーあ、メジャーになっちゃったな」と思った。カード集めてもいない僕が言うのは本当に余計なお世話だけど……でもダムカードは好きです。


くっちゃい亭。

落ち着きのある商店街。ビートルズがずっと流れていた。


……。


うなぎ!
美味しかった。でもうな重って「すごく美味しい!」と「いまいち」の2種類しか分からないな。
でもすごく美味しいので最高だった。うなぎ美味しいな。また食べたいな。


お腹いっぱいになり、することもないのでホテルに向かうことに。
チェックインまでに時間あるけど大丈夫かな、
まあ駄目って言われたらホテルの前で立ってれば良いか……。


可愛いバスでホテルへ。

かわいい建物~~!
なんでこんな斜めな写真?


ロビーもレトロ感あってかわいい~~。
チェックイン時間より早いけど、準備できてるとのことで中に入れてもらう。
コロナ対策で自分で荷物を持っていく。いつも申し訳ない気持ちになるので、逆にありがたい。

部屋~~!

海~~!

今回唯一のこだわりとして、上層階の部屋にしてもらったのだ。これが良かった。
僕って意外と、旅行において景色を重視するタイプなんだな……。

プールで泳いでる人々~~!


部屋の中はハトがいっぱいで可愛い! ハトヤ!


設備もレトロでキュート!
L・M・H!

暑い中歩いて疲れたので、90分ほど昼寝。
「旅行先では時間を無駄にせず遊び回らければならない!」と信じ込んでいたので、何とも背徳感があって良い。


起きたら、明るいうちから温泉へ。

※サンハトヤ公式サイトの写真

温泉は「お魚風呂」とのことで、一面が大きな水槽になっていた。
湯に浸かりながら魚を見る。どういう発想でこんな施設が……。
子供たちが楽しそうにしていて、大変宜しかった。

外の湯船は、海は見えないけど、子供がおらず静かな空間。
ちょうど涼しくなって、良い時期だな……。

僕はすぐのぼせてしまうので、温泉では膝まで浸かってぼーっとしている事が多い。今までの色々なことを思い出したり、思い悩んだりしてしまう。
ああ、人生……生きる意味……。

謎のロビーで時間を潰す。


あたりも暗くなってきた。皆車で来てるんだな。都内近郊の人間か。普段から山手線とかですれ違っているかもしれないな……。


ゲームセンターがあると書いてあるが、何処だろう? 


色々探し回っているうちに、謎のスペースに出てしまう。廃墟ゲー?


その先にゲームセンターがあった! 廃墟ゲー?

エアホッケーと太鼓の達人をやる。
どちらも温泉宿でしかやらないから全然上達しないな……。

あと音ゲーの曲選択はいつも焦ってしまう。ゲーム中、いつも「この曲で良かったか?」を考えている気がする。いや、楽しいんだけど。

花の代わりに置いてある絵。
絵画には芸術的な意味ばかり求めてしまうけど、こういう実用的な絵も良いな……。


夜はバイキングとのこと。

ショーを見ながらバイキングを食べるという豪快な夕食が売りらしい。
何だそれは。昭和の大人の遊びって感じだ。

今はコロナの影響でショーは中止していたが、大きなホールで大勢いる中で食事をするのが新鮮だった。合宿みたいだ。

バイキングは本当に好きなものしか取らない主義。海老ばかり取ってしまった。絵面が汚いな……。

僕は普段、「特別なものが食べたい!」という自意識(?)に囚われがちなので、今回はそういう特別プランなどは頼まず、普通のバイキングにした。
でもそうすることで、ハードルが高くなりすぎなかったというか、素直な気持ちでゆっくり楽しめたな。

隠れハトヤ。


ジャッキーが戦いそうな梁(?)。


お腹いっぱいで部屋に戻る。

ハトヤサブレ。

中身がぜんぜん違う形だった。
UNDERTALE終盤に出てくるキメラみたいだな……
でも素朴な味で美味しい。



お腹いっぱいになり、ウトウトしながらテレビを見る。
エレカシの宮本さんが、小坂明子さんの『あなた』を歌っているのを聞きながらまどろんでいく。


わたしの横には わたしの横には あなた あなた あなたがいてほしい――



※2日目につづく↓



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