見出し画像

1年で1000作品ぐらいの投稿漫画にFBを書いてみて(漫画制作初心者の皆様へ)

LINEマンガ インディーズ、というページを運営しています。
また、インディーズに投稿された作品にお声がけして「16週間のトライアル連載」というものを行っていただく、フロンティアデビュープログラム、というものも運営しています。

2020年に、LINEマンガ インディーズの知名度向上と投稿作がもっと増えれば、という思いの元、

マンガ家応援プロジェクト
タテ読み作品ちょうだいプロジェクト
マンガ家応援プロジェクト#2

というイベントを行いました。
ちなみに3つ目の、#2は現在進行中のイベントで、漫画を投稿すれば必ず何かがもらえます。(最低で500円分のAmazonギフト券)
年末年始で是非、何か漫画を描いていただければ。

フィードバックコメント

このイベントでは、投稿していただいた作品にフィードバックコメント(以降、FB表記)をお返ししていました。
(1回目は全ての作品に。2回目のタテ読みちょうだいは希望される方に。3回目の#2は、希望される方に)
元々、インディーズ投稿された作品にお声がけして連載していただく、という仕組みの性質上全ての投稿作品を一応チェックしていたのですが、作品へのFBをお返しするために、この期間は各作品を読んで良いところや改善点等を考えました。

画像1

これは最初のイベントで順にFBさせていただいた方々の一覧です。

マンガ家応援プロジェクト
タテ読み作品ちょうだいプロジェクト
マンガ家応援プロジェクト#2

上記Blog記事から読めるので、どんな感じの事が書いてあるのか良かったら見てみて下さい。
Blog記事を下へスクロールさせると、各日付と発表された作家さんのペンネーム、発表先へのリンクが貼ってあります。(発表はTwitter投稿です)
作品へのリンクはないのですが、LINEマンガ インディーズ上で検索していただくと出てくるはずです。(作家さんが作品を削除されているものもあります)

数人で行っている作業ですが、1年で1000作品近くの作品にチームでFBをお返しして、
「大体同じような事を言っている気がする……」
と感じまして。
一度是非このnoteの記事を読んでいただいて、「良く指摘される部分」を潰しておくだけでも、読んでもらいやすい作品ができるのではないかと思います。
そうなると良いな、と思い、覚書きをここに残します。

担当はついたけどネームが通らない、とか、会議に通らない、みたいな方ではなく。
漫画を描き始めたばかり、またはweb公開しても伸びない、という初心者の方向けの記事になります。

●丁寧に

趣味で描いているものでも。商業を目指していても。web上に投稿される以上、やはり沢山の人に読んでもらうと嬉しいと思います。

丁寧に。

画力とか、上手いとか下手とかそういうことではなく。
読みやすく。セリフの文字は多過ぎないように。フォントサイズは大きめで。サイズもなるべく揃えて。フキダシも大きく。
はみ出している部分はきちんとホワイトをかける。
線を丁寧に描く。
時間をかけるだけで違います。
多分、何の仕事でもそうだと思います。
読者は知らない作品、知らない作家さんの作品を、頑張って読んでくれたりはしません。
頑張らなくても読み進められれる程度に、読みやすく。
丁寧に。

●分かりやすく

他人に読んでもらう以上、分かりやすく、が大事です。
キャラが多いとややこしくなります。
設定がややこしいと訳が分からなくなります。
作家さんの頭の中でだけ分かっていては駄目です。
そして、「分からないな」と思ったら離脱されます。
「最後まで読んだら面白いのに」は、ジャンプでもwebの無料投稿でも通じません。

webは読み切り形式でなくとも、いきなり連載形式で作品を発表できるのは、良いところだと思います。
でも1話目で設定全部出し、キャラ山盛り、はそもそも難しいです。
1話目は、主人公を立てる、面白そうだなと思わせる。
まずそれだけで十分です。
設定はあとからでも大丈夫。

●ファンタジーは難しい

これは前項の続きです。
ファンタジー作品の投稿が非常に多いのですが、訳が分からない、と感じる作品が多いのも事実です。
また、設定に力は入っているが、キャラは汎用的。
逆の方が強いです。
例えばワンピースであれば、キャラのポジションがそれぞれ入れ替わったら、ストーリーそのものが大きく変わってしまうと思います。おそらく、作者が当初考えていたようには絶対進まない。
主人公、仲間、ライバル(敵)、ヒロイン、それぞれを入れ替えてみても何の問題もなく話が進むだろうな、というお話が多い。(多少の、熱血とかクールという差はあれど、キャラが無個性であることが多い)
設定の説明にページを使うなら、キャラを立てる方に使いましょう。
また別に、「魔法」「ドラゴン」「○○の能力」そのものが面白い訳ではありません。それぞれの能力を使うのはどんなキャラなのか、それらの関係性が面白いのです。
問題があり、敵がいて、それを倒す&解決する必要があるのなら、別に現実世界で物語を描いても何の問題もないはずです。

どうしてもファンタジー設定で描きたい時は、
「嘘(非現実設定)は1つだけ」
にしてみたらどうでしょう。
学校に死神が転校してくる、その死神の力で何かを解決する。(魔物とかも出さない。2つ目の嘘になるので)
異世界からこちらへ転生してくる。

ファンタジー設定は、非常に描くのが難しいです。(物語を作る事に慣れるまでは現実設定がオススメです)
だいたいここまでの3つを気を付けるだけで、漫画初心者の方でもかなり読みやすくなると思います。

●目的が分からない

「魔王を倒す」
「彼女と付き合う」
「名探偵になる」
「金を稼ぐ」
何でも良いのですが、主人公の目的、今回のお話の目的(目指すべき到達点)が分からないと、何を楽しみに読んで良いのか読者が分かりません。
楽しみにできない、ということは、離脱します。
ギャグ漫画でもある程度ここがハッキリしている方が作りやすく、読みやすくなると思います。
エッセイ系はこの限りではありませんが、ここが分かりやすい方が、エッセイも読みやすいと思います。

●共感できる部分を作る

逆にエッセイ系はここがかなり大事になると思います。
これがないと、単に知らない人の日記になってしまう。
手っ取り早いのは、「あるあるネタ」です。
とんでもない失敗談でも何でも良いのですが、日記にはしない。
知らない人の日記に興味は持てません。
有名人の日記には興味を持てるので、先に有名になるのもアリかもです。

ストーリーものでも、共感というのは大事ですけど、色々あれもこれもと考えるとしんどくなります。

●画質設定

上手いのに、画像がガビガビでもったいない、という事も良くあります。
コミスタの場合は「品質」という部分を弄って、ピクセイルサイズとファイルサイズを調整してみて下さい。
LINEマンガ インディーズは商業原稿サイズから考えると投稿できるサイズが小さめです。
A4とか、A5くらいの原稿設定で描いても大丈夫だと思います。
またドットタイプのスクリーントーンはwebではモアレやすく、グレースケールが良いと思います。
今は紙の雑誌もグレースケール投稿も可能だと思います。


締めくくり

あれこれ書いても考えることが多くなるため、このくらいで。
一番大事なのは、「楽しく描くこと」だと思います。
例え誰も読んでくれなくても、自分が楽しければアリだと思います。

それでもTwitterやwebに投稿すると、
「誰も読んでくれない」
みたいな悩みにもぶち当たるかと思います。
・漫画を描きたいのか
・色んな人に読んでもらいたいのか
・反応が欲しいのか
・仕事にしたいのか
何が目的で、そのために何が足りないのか、とにかく考えるしかありません。
読んでもらえないなら努力が足りないのだと思います。
あと、運です。

しかし漫画は色んな勝負の仕方があり、運の部分も自分で確率を上げていくことも可能だと思います。


投稿すれば必ずもらえる!マンガ家応援プロジェクト#2

1/17(日)までご投稿を受け付けております。
(※終了しました)
また、インディーズ投稿していただくと、トライアル連載への道、というものもあります。
是非ご投稿下さいませ。
web投稿は、色んなサイトに投稿するのも大事です。
色んな人に見てもらいましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?