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呑み鉄「雪見列車」野岩鉄道の旅

2023年2月24日、野岩鉄道が、東武鉄道の「スカイツリートレイン」の車両を使って沿線の雪景色を地酒を飲みながら楽しむツアーを開催しました。
元々この日は休みで乗り鉄に出掛ける予定としていましたので、この幸運を逃すべきと参加することにしました。

野岩鉄道とは

さて、聞いたことのない人にとってはそもそも「野岩鉄道」って何?どこを走っているの?という疑問があるかと思いますので簡単に解説します。
「野岩鉄道」は「やがんてつどう」と読みます。
東武鬼怒川線の終点である「新藤原駅」と会津鉄道(旧国鉄会津線)の「会津高原尾瀬口駅」を結ぶ鉄道路線です。

栃木県と福島県を結ぶ路線として、両県の旧国名の下野国(栃木県)と岩代国(福島県)から1字づつとり「野岩」という名が付けられています。

野岩鉄道路線図(野岩鉄道HPより)

「野岩鉄道」は山あいを走る風光明媚な路線であり、路線図からも分かるように温泉も多くあり「ほっと・スパライン」の愛称も付けられています。

そんな「野岩鉄道」ですが、今回のツアーは「東武日光駅」を出発し、「新藤原駅」から「会津高原尾瀬口駅」までを往復し、東武線の「下今市駅」に戻ってくる行程です。

前菜?は「SL列車」

今回のメインとなる「雪見列車」は「東武日光駅」に13時20分集合。
浅草や新宿を10時頃の特急に乗れば十分間に合う時間ですが、せっかくなので早起きして、メインイベントの前にも乗り鉄を楽しむことにしました。

まずは、新宿7時31分発の「特急日光1号」に乗り込みます。
JRから東武に直通する特急で、この日は祝日と土曜日を挟んだ合間の平日でしたが6~7割位と中々の乗車率でした。

新宿駅から「特急日光」で出発

9時19分、終点の「東武日光駅」の少し手前の「下今市駅」で下車。
ここで、日光・鬼怒川エリアの東武鉄道に1日乗り放題となる「日光・鬼怒川エリア鉄道乗り放題きっぷ」を購入。
500円とはコスパ高いですね。

日光・鬼怒川エリア鉄道乗り放題きっぷ

このきっぷに、事前に予約してあった指定席をプラスして、何とも贅沢な「前菜」である「SL大樹号」の旅を楽しむことにします。
「SL大樹号」は東武鉄道が主に「下今市駅」から「鬼怒川温泉駅」の間でほぼ毎日運行しているイベント列車です。
今回は「下今市」9時33分初日の出「SL大樹1号」に乗り込み、約40分のSL列車の旅を楽しむことにします。

「SL大樹」が入線してきました

正直なところ、私の世代においても子どもの頃に既にに定期列車として運転していた「SL列車」はなく、SLといえば過去のものを復活させて運転するイベント的なものしか存在しませんでした。

SLというものの位置づけというのは40年以上前からさほど変わりはありません。
しかし、SLに牽引される「客車」となれば話は別です。

国鉄時代につくられた青い車体の客車は、「上野駅」から「青森駅」を結ぶ夜行の「急行八甲田号」などで電気機関車に牽引され使用されていたものであり、周遊券で旅した学生時代の懐かしい思い出が甦ります。

懐かしさが込み上げる14系客車
青いシートも昔のまま

もっと乗っていたい衝動に駆られつつ、あっという間の40分。「鬼怒川温泉駅」に到着しました。

まだメインイベントまで時間があるので、普通電車に乗り換え「鬼怒川公園駅」へ。

5分程歩いたところにある日帰り温泉施設「鬼怒川公園岩風呂」でひとっ風呂浴びることにしました。
駅から歩ける温泉施設は乗り鉄にとっては重宝しますね。

駅から近い「鬼怒川公園岩風呂」

身体も温まり、さっぱりした気分で鬼怒川公園駅に戻ります。

今回のメインである「雪見列車」、実は鬼怒川温泉駅からも途中乗車可なのですが、時間もありますし、乗り放題きっぷを活用して集合場所の「東武日光駅」に向かうこととしました。

いよいよメインの「雪見列車」

前菜が終わったところで、次はいよいよメインの「雪見列車」です。

今回のツアー、「東武日光駅」を出て「下今市駅」→「鬼怒川温泉駅」→「新藤原駅」→「会津高原尾瀬口駅」と進み、折り返して「下今市駅」で終了という行程です。

雪見列車が東武日光駅に入線してきました

ツアーの料金は、列車の乗車券、指定席券に加え、おつまみ弁当、乾きもののおつまみ、日光と会津の地酒、ビール、コーラにお土産の野岩鉄道グッズ、焼酎ハイボールが付いて7000円。それが全国旅行支援利用で5600円となり、さらに福島県で利用できるクーポン2000円分が付くお得さでした。

出発前に広げてみました
「おつまみ弁当」 とても美味しかったです
日光・会津の地酒が数種類から選べ、それぞれ1本ずつ付きます(写真は二人分)

13時51分、「雪見列車」は「会津高原尾瀬口駅」に向け120名の参加者を乗せて「東武日光駅」を出発しました。
募集人数は80名でしたが、予想を上回る人気だったため120名まで受け付けたとのことです。

日光、鬼怒川あたりでは車窓から雪を見ることはできませんでしたが、雪景色まで待てず、早速お酒とおつまみを楽しむことにしました。

列車は福島県との県境に向け栃木県の山あいを奥深く進んでいきます。
すると、少しずつ車窓から残雪が見られるようになってきました。

湯西川ダムの湖面は一部が凍結していました

車内は皆楽しそうに車窓を眺めながらお酒や料理を楽しみ、回りの人とも自然に会話が生まれ、とても良い雰囲気です。
また、野岩鉄道グッズや地酒が当たる抽選会も行われ大いに盛り上がりました。

雪景色を楽しみます。 
抽選に当たり「野岩鉄道グッズ」をゲット

終点に近づくにつれ車窓はすっかり雪景色となり、15時18分、「会津高原尾瀬口駅」に到着しました。

「会津高原尾瀬口駅」線路が雪に覆われていました

「会津高原尾瀬口駅」では1時間強ほどの時間があり、いただいた2000円のクーポンを使ってお土産を買うことにします。
ただ、今回のツアーで訪れる福島県の場所はこの「会津高原尾瀬口駅」のみ。
福島県限定のクーポンであり、帰りに栃木県で使うことはできないので駅隣接のお土産に120人が集結。

あっという間に行列となり、しかもスマホに登録が必要な電子クーポンのみなのでレジで時間がかかり、全員がお土産と引き替えが終わるまで列車が出発できず9分の遅延に。

お店の方、お疲れさまでした。
大変な中対応いただきありがとうございました。

途中駅で残り1編成となった6050型とすれ違い

「会津高原尾瀬口駅」からの帰路は、地酒で大分酔いが回りましたが、いつの間にか遅れを取り戻し、すっかり日が暮れた17時56分、定刻で「下今市駅」に到着。
楽しいツアーの終演となりました。

乗り鉄の最後を締めくくるのは東武の特急「スペーシア」。
登場から早30年。今でも魅力的な車両です。

今年の7月には新型の「スペーシアX」が登場ということで、こちらも楽しみです。

特急スペーシア 「日光詣」塗装

冬の一日を「乗り鉄」「呑み鉄」で過ごす。
充実な日帰り旅となり、リフレッシュできました。

「野岩鉄道」のススメ


今回ご紹介した「野岩鉄道」は個人的に好きな路線の一つです。
首都圏からもアクセスしやすく、東武の特急「リバティ会津」が乗り入れています。

景色の良さはもちろん、沿線には川治温泉や湯西川温泉といった魅力的なスポットもありますので一泊してゆっくり楽しむのも良いです。

機会がありましたら是非訪れてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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