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特別壽会席「鈴木酒造・佐々木酒造・笠庵の饗宴」_vol.2福島②

アクアイグニス仙台では2月22日から3月3日まで
全国御礼物産フェアvol.2福島県を開催。

2月25日のイベント和食と日本酒の饗宴
笠庵賛否両論仙台×浪江海の男酒磐城壽×宝船浪の音 特別壽会席」は、
お客様からまた来たいというお声を次々といただき御披良喜となりました。


東北の沿岸部で酒造蔵を営んでいる福島浪江の鈴木酒造店、宮城閖上の佐々木酒造店は、どちらも東北の沿岸部にあり、3.11の東日本大震災でどちらも津波の被害から地道に復興を果たしました。

本日のご案内役「藤の雫」について話すアクアイグニス仙台支配人平間氏

アクアイグニス仙台には唯一のプライベート商品である日本酒「藤の雫」があります。
この土地で育った地元の米ひとめぼれを使い、地元の水を使い、美味しいお酒ができないかと、この土地に一番近い閖上にある酒蔵佐々木酒造店さんに相談しアクアイグニス仙台グランドオープンの時に誕生したお酒です。
瓶の色も「藤の色」に徹底的にこだわりました。

ここ藤塚は、津波災害危険区域となってしまったため、
震災前にこちらの集落で生活を営まれていた方たちは、集団移移転を余儀なくすることになりました。

日本酒が完成したことを、当時の町内会長さんにご報告すると、心から喜んでいただき、藤塚の藤の字をとって「藤の雫」と命名してもらえないだろうかと思いを託されました。

全国御礼物産フェアvol.2の福島
笠庵賛否両論仙台×浪江海の男酒磐城壽×宝船浪の音 特別壽会席

本日のゲストのおひとりめは、
人々の想いが託された復興のお酒アクアイグニス仙台 プライベートブランド日本酒「藤の雫」誕生にお力を貸していただいた酒造蔵、閖上の佐々木酒造店専務 佐々木洋氏。
閖上地域沿岸部一帯の復興の牽引役として、地元を愛して酒を醸し続けております。

そしておふたりめのゲストは
福島県浪江町請戸の酒蔵鈴木酒造店社長鈴木大介氏
沿岸部に酒蔵あって、3.11同じ日に同じ境遇にあい、酒からの復興をなんとか成し遂げたいと歩みを止めず成し遂げます。

この2つの蔵元の日本酒と
アクアイグニス仙台自慢の笠原将弘氏監修の和食「笠庵」の料理の饗宴、この日しか味わうことのできない「特別壽会席」を実現させました。

特別な会席は、鈴木酒造店鈴木大介社長の「乾杯」のご発声でスタート

乾杯酒は「磐城壽 貴醸泡酒」微炭酸の醸泡酒

原発問題も抱え、山形県の長井で事業を再開した一年目醸造の純米酒を10年間雪室で貯蔵。
これを福島の蔵を再開させた時に運んで、仕込み水の代わりとして作りました。

左:鈴木酒造店代表鈴木大介氏 右:佐々木酒造店専務佐々木洋氏

本日は、お食事一品に対して、2つの酒造店から各銘柄の日本酒をペアリング。地元の食材から選び抜いた、笠庵の料理との饗宴

先附: イカの塩辛・芹のお浸し、鯨のベーコン

先附
自家製のイカの塩辛、名取の芹をおひたしは佐々木酒造仕込み水で引いた出汁を使用し、鮮やかな緑は春めきを感じさせます。
鯨ベーコンは、旨味を引き出すために時間をかけて熟成させています。

一本に込める思いを伝える鈴木氏


浪江鈴木酒造店さんは磐城壽 純米吟醸「壽 コスモス」
酒蔵の特徴として、オリジナル酵母が10種類あります。そのうちの1つが浪江の町の花のコスモス。そこから酵母を分離させ、摂って作ったものです。
野生の花から酵母を探すのは難しいとされる中、僅か1年で製品化することができた奇跡のお酒なんです。

閖上佐々木酒造店さんは宝船浪の音 純米酒「閖」(ゆり)
お米は地元閖上の蔵の華の酒米
仕込み水は名取市の下余田地区、芹の田んぼの水を使ってまろやかなお酒をご堪能いただけます。

椀物:閖上産鮎魚女のかぶら蒸し

閖上産の鮎魚女(あいなめ)のから揚げをかぶら蒸し
仕上げの餡にはアクアイグニス仙台オリジナル日本酒「藤の雫純米酒」を使用

ペアリングは
磐城壽 純米吟醸酒 大漁祝 紺碧
ラベルの色が紺碧色で印象的。漁師まちの浪江にみんな集まって賑やかに飲もうよという想いが込められています。
お出汁と相性が良いお酒です。


宝船浪の音 純米吟醸 吟のいろは
爽やかなフルーティな感じのお酒でミラノやルクセンブルグなど海外でも評価いただいているお酒です。

造里


造里:常盤ものひらめ・鰆の炙り・白牡丹海老
本日笠庵からのサプライズ!本鮪も添えられています。
土佐醤油・芹醤油・炙り酒の付けだれにもこだわりました。
今回、ヒラメの薄造りは常磐もの。福島のゆたかな漁場で水揚げされた魚をむかしから常磐ものと言います。
今回のお造りは、ふくしまの常磐もののヒラメにこだわって仕入れています。

ペアリングはもちろん、
磐城壽 魚酒マリアージュ ヒラメ
ヒラメの絵がラベルになっています。
漁港である浪江。福島沖で水揚げされた「磐城もの」の魚介の味を味覚センサーにかけて分析して、その相性から日本酒の味を導き出したお酒。それもAIによってその味を導き出したというから驚きです。
つまり、今回は、科学的にヒラメと合うと導かれた日本酒をペアリングしています。


佐々木酒造店がペアリングに選んだお酒は、
宝船浪の音 純米純米酒 蔵の華
蔵で一番人気。華やかでフルーティ。食事の旨みを際立たせるお酒です。

主菜

主菜
常盤もの目光のから揚げ
一般流通されていない野田鴨を使った角田産野田鴨ロース低温焼き
伽羅煮 酢取り茗荷

ペアリングは
宝船浪の音 純米酒
佐々木専務自らが晩酌でバンバン飲みたいために作ったお酒、軽快でキレが良く、メヒカリにとてもあいます。

磐城壽 純米酒 大漁祝 山吹
朝焼けをイメージさせたラベル。燗にしても美味しい。メヒカリのあぶら、鴨の肉汁との相性がいい日本酒 

賑わう宴会

笠庵の特別会席のおいしい料理と日本酒で、お客様の会話のトーンも上がります。
お客様の質問が止まりません。

酢の物

酢の物は、山菜と海鮮の梅醤油かけ
山菜(うるい・こごみ・たらの芽)
海鮮(帆立・つぶ貝・北寄貝)

梅醬油でまぶしながらいただくと、海鮮の美味しさがさらに楽しめて、こごみの山の味が口いっぱいに広がります。春を感じさせる逸品です。

北限しらすの焼きおにぎり ばっけ味噌

閖上産のしらすを使った〆の焼きおにぎり
香りも風味も抜群。最北のしらすを使い、手作りのばっけ味噌はふきのとうの苦みと胡桃のコクのバランスが絶妙です。

本日使っているお水は、佐々木酒造店さんの仕込み水を使っております。

甘味は、佐々木酒造店酒粕を使用した香り豊かなアイスと、
賛否両論の定番のとり将プリン

笠庵の料理は日本酒を引き立て、日本酒が料理を引き立てる。
相互が相まって更に宴に深みを増すイベントとなりました。

「笠庵賛否両論仙台×浪江海の男酒磐城壽×宝船浪の音 特別壽会席」の日本酒


鈴木社長
自分の酒は、浪江で暮らしていた人たちの生活に寄り添ってできた味。
佐々木さんとは震災後にお会いしたんですが、佐々木さんも同じように名取の米で作るんだ、名取で作るんだと場所にこだわって復興を目指していた。
共感するところがあった。

酒は飲む場所の空気や想いをひとりひとりに残してくれる。場を作ってくれる。
今日のことをどうぞ忘れないでください。

佐々木専務:
震災後、鈴木さんから浪江に帰るんだという強い言葉を聞いていた。
我々も仮設蔵で8年ぐらい頑張ってきた。
これからは守り続け作り続ける。そんな気持ちを込めて新しい蔵を作りました。
尊敬する方から、
酒蔵は100年続かないなら復興しない方が良い。なぜなら、酒蔵は土地の特徴であり個性であり、それが消えてしまうと町に元気がないことを証明してしまう。自分がその担い手であることを意識して醸し続けないさい。と言われたことが機動力になっている。

東北の文化を守り続けられるように頑張っていく

アクアイグニス仙台平間支配人:
復興という船に乗って共に前へ
その気持ちを一つにして、これからも進んでいきたいと思う

笠庵にてイベントの成功に感謝


更に、イベント終了後、ゲストのお二人にお話しを伺いました。
「浜の男たちが復興に懸けた思い」是非こちらもご覧ください。




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