適地適木と微気象【前編】
前回の記事では、「評判がよい」と称される那須楮の品質基準の曖昧さについて触れました。今回は、自ら発したこの課題を明確にする上で、ヒントとなりそうな切り口について、ちょっと掘り下げて展開してみようと思います。
適地適木林業には、適地適木(てきちてきぼく)という用語があります。
農業より土地改良が困難な林業の世界では、その土地の気象・地形・土壌など環境に合わせた樹木を植栽するすることが重要です。逆を言うと、その土地の環境にあった周囲の樹種を観察してやれば、自ずと植えるのに適した