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死者の魂と蝶

前回の『時代に適さない人間』の続きですが・・・今回は無事に電車も動き、帰省することが出来ました。ただ・・・最寄り駅に着くと「D線は、13時08分頃、TP駅での信号確認の影響により、遅れと一部列車に運休が発生しています」と・・・。

「また信号機?」・・・。

翌日25日・・・「午前5時25分ごろ、東京都豊島区の線路上で貨物列車が自転車に接触した影響で、山手線が同6時まで上下線で運転を見合わせ」。さらに「横浜駅で起きた人身事故のため、横須賀線と東海道線は運転を見合わせていましたが、午前6時6分ごろ、いずれも全線で運転を再開」。

連日・・・多いです。


帰省中、久々にお墓参りにも行くことが出来ました。異常な暑さも一段落したので、やっと。母親はもちろん1人ではお墓参りに行くことはできず、親戚が行っているとも思えないので、大掃除覚悟で向かいました。

5月にYさんと一緒に帰省をし、お墓参りへ行った時は「プチジャングルか」と思う程、草がボーボーで・・・。ところが、小さな雑草は生えていたものの、綺麗になっていました。おそらく、お寺の方が掃除をしてくださったのかなと・・・。有難うございます。

そんなこんなで、軽く掃除をし、お線香をあげて手を合わせ・・・目を開けると、蝶が・・・。

親父が亡くなってから、不思議なタイミングで蝶に遭遇することが多く・・・。2年前のBlogで”蝶”について書いたことがあります。

19世紀フランスの詩人ネルバルの詩にもうたわれている。古代西洋には、死者の口から蛾(蝶)が出ていく絵やレリーフがあり、ギリシャ語では蝶,蛾も人の魂もともにプシュケーと呼ばれる。ただし蝶や蛾を死者の魂とする考え方は、東南アジア、メラネシア、日本など世界各地にある

帰り・・・実家の最寄り駅のホームで電車を待っている時にも、蝶が目の前を、ヒラヒラと・・・。


それにしても、今回の帰省も、なかなかハードでした・・・。ろくに眠ることも出来ず・・・ゆっくり食事をする時間もなく・・・。

帰りの特急の窓から見える夕景を眺めつつ・・・「親父との約束・・・」と、ぼんやり考えていました。

親父との最後の約束・・・「お母さんを・・・頼んだぞ」

亡くなる数日前・・・病院のベッドで声を振り絞って発した言葉。まるで映画のワンシーンのようでした。

RICOH CX4

あれから12年・・・なんとかやっています。


社会問題や世界情勢の動向観察が好きだった親父。今も・・・何処かで・・・その流れを見ていると思いますが「もしも、今の時代に親父が生きていたら大変だろうな」と感じることが多いです。

東日本大震災から17日後に亡くなった親父。震災直後、ベッドの上で・・・目の色を変えて3月12日の新聞を私に見せたあの表情は、まさに鬼の形相でした。「大切に(新聞を)しまっておけ!」と。原発事故が起きた時・・・ベッドから動くことも出来ず・・・その後の余震も・・・恐怖だったと思います。

そして、2019年末から2020年にかけてのウイルス騒動。親父とは、ほぼ無関係だった、デジタル社会が到来し、お偉いさん方は、ニンゲンよりもA.Iを信用し、その考えは、あっという間に一般社会に溶け込み・・・A.Iを搭載した機械が街中に・・・。イギリスでは、監視カメラを壊して回る人も増え・・・。もしも、親父が生きていたら、同じような行動をする可能性すらあります。・・・そういう人間でしたので(笑)。

こんな言い方はアレですが、あの時代に亡くなって良かったと思います。そして、残された母親は自分の病と、曲がってしまった膝を眺め、恐怖と闘う日々です。

「”人生100年時代!”」とか言っている人もいますが、80歳、90歳を越えた大先輩方が口を揃えて「長生きなんてするもんじゃない」「残された身にもなってみろ」「生き地獄だ」と。そんな大先輩方の声を聞くと、人生の最期は自分で決めたい・・・と思います。生きたくても生きられない人が沢山居る世界で、贅沢な悩みですが、私は・・・そう思います。


つい先程・・・また暴走自転車に突っ込まれそうになりました。何故、アレだけの猛スピードで交差点を突っ込めるのか疑問です。衝突していたら・・・THE END。ただ・・・携帯電話も持っていないので、常に周囲を警戒しつつ生きています。今回もカーブミラーで自転車を確認していたので、間一髪でかわすことが出来ました。街中に適さないオシャレでスピードが出そうな自転車にオシャレな女性が乗り、高速で交差点を突っ込む・・・正気の沙汰でなく。親父だったら、その場でブチ切れていることでしょう(笑)。

今年の4月1日から導入された”110番映像通報システム”。言わずと知れた、カメラ付きデバイスを所有している方々、全員による監視+通報システム。

今回のケースを例に挙げても・・・その自転車を撮影することは不可能で、そこでブチ切れて発狂している人を動画に撮って通報することも可能です。もう・・・何が何だか分かりません(笑)。

もう一度言いますが・・・あの時代に亡くなって良かったと思います。


メキシコ・アカプルコを直撃した大型ハリケーン、アメリカ・メーン州の銃乱射事件・・・そして中東問題。今月は本当に荒れています。31日まで、一切油断が出来ない状況です。もちろん、日本国内も・・・です。

そんな余談でした。


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