【チーズプロフェッショナル】日本

はじめまして
前田です。
試験に向けての「勉強方」をまとめたnoteは沢山あるので、2019年受験時の勉強でまとめていた「ポイント」太字で上げていこうと思います。

ちなみに僕の勉強法は教本読んでひたすら過去問してノートに書いての繰り返しでした。
原語表記は非効率ですがとにかく書いて体に馴染ませました。


是非、教本にマーカーをしながら読み進めてみてください。

引用はチーズの教本2019からです。


まずは歴史から見ていきます。

1.チーズの歴史

飛鳥〜江戸時代
・チーズ(乳製品)の記録としてはじめての文献
[右官史記]の中の一節「文武4年(700年)に使いを遣わして[蘇]を作らしむ」

ここでは飛鳥時代が始まりということと、「蘇」、「文武4年」、「右官史記」ですね

江戸時代中期
徳川吉宗がインドから白牛を3頭輸入し、房総半島の嶺岡に牧場を作った

加糖れん乳を固めたチーズのような[白牛酪]を造らせたが、これ以上発展しなかった

明治時代
・明治4年(1871年)黒田清隆北海道開拓使次官が、北海道酪農を中心とした
近代的な欧米型農業を導入


その後も酪農が奨励された北海道では、明治33年(1900年)に函館・トラピスト修道院で
チーズ作りが始まっています

昭和から平成
・この頃から、大手乳業メーカーの前身となる企業がプロセスとナチュラルチーズの工場生産を開始しました。
第二次世界大戦後のアメリカ占領下の中で食の洋風化が進み、
プロセスチーズの消費量が徐々に拡大
していきます。

そして、この時代にチーズが日本人の食生活に馴染んでいく[きっかけ]となったのが
「学校給食」です。

昭和39年(1964年)には東京オリンピックが開催され、これを機にフランスからチーズの空輸が始まります。
これまでは船便で運べなかったソフト系チーズなども入ってきました。

なぜ船便では運べないのか
も一緒に考えるとより良いです

しかし家庭で使われるのはプロセスチーズがほとんどでした。

1970年代 ピザブームが起こり、
シュレッドチーズの需要が急増

1980年代後半 ナチュラルチーズの消費量がプロセスチーズを超える

1990年代 ティラミスの流行によってチーズが注目される様になり、消費量も伸びる

1992年 普及協議会と輸入チーズ普及協会により「11/11はチーズの日」と定められます。

何年に何が起きたのか、なぜチーズの日が11/11なのかも理解しておくと良いです


2.国産チーズと輸入チーズ

国産ナチュラルチーズの年間生産量
最新版の教本で要チェックです。

2017年度では約4万5500tであり半分は直接消費用になっていますが、残りはプロセスチーズの原料になっています。

プロセスチーズの原料となるナチュラルチーズは国産の分だけでは足りないため、
1.どのくらいの量の原料用ナチュラルチーズが海外から入っているか
2.全体の原料の中で国産ナチュラルチーズの
割合はどのくらいか
も要チェックです。

プロセスチーズ原料用と
直接消費用ナチュラルチーズは
それぞれどこの国から多く輸入しているのか、というのも要チェックです。

3.関税

輸入関税には
1.従価税…価格に対して課せられる
2.従量税…重量に対して課せられる

の2つがあります

チーズは「従価税」
CIF価格に対して課税されます

CIFとは
Cost=仕入価格、Insurance=保険料、Freight=運賃
の略称です

関税率は形状などによって細分化されていますが、一般的には29.8%(WTO協定)
になっています。

しかし、無税もしくは低税率で輸入されているチーズもあります。
これは
「国産プロセスチーズに対する関税割当制度」
といって、一定の枠内に限って無税になり、安価な原料用ナチュラルチーズの供給を確保する仕組みです。

この制度によって、
プロセスチーズ製造に使われる
国産ナチュラルチーズの2.5倍相当量が
無税で輸入
されています

スイスやオーストラリア、EUなど各国とのEPA
の詳細も要チェックです


4.消費の内訳

2017年度の国内チーズ総消費量は約34万t
です。(ここも最新版で要チェック)
1人当たり約2.4kgとなります。
1980年代後半以降では
ナチュラルチーズの消費がプロセスを上回り
、徐々に差が広がっています。

消費形態は
1.家庭用…一般消費者がお店で購入
2.業務用…外食産業や食品製造業で利用
の2つに分けられます

総消費量の40%を占めるのが「家庭用」で、
その中でも「プロセスチーズ」が、使い勝手の良さや包装が簡単な点から優勢です。

「家庭用ナチュラルチーズ」の内訳では
シュレッドチーズが
圧倒的に多くなっています。

「業務用」ではナチュラルチーズ(主にシュレッド、ブロック、パウダー)が圧倒的です。

5.国産チーズの動向

ここは国産ナチュラルチーズ生産量の
何割どこで造られているのか
を押さえましょう

6.地理的表示保護制度

ヨーロッパなどでは伝統的な農産物・食品を
保護する目的の法律が制定されています
フランス→AOC イタリア→DOC 等

日本では平成27年(2015年)6月
「地理的表示法(特定農林水産物等の名称に関する法律)」が施行されました

この法律によってどのような効果が期待されているかも押さえておきましょう

地理的表示とは…
その名称を聞けば産地の特性や産地が特定できるものをいいます。
認定されたものにはGIマークが付きます
   
  商品名
 [地名 + 産品名]+[ GIマーク ]

国産ナチュラルチーズは対象品になりますが、
1.概ね25年継続して生産された実績
2.土地の自然環境を利用

などの多くの課題があり、
まだ先のことになりそうです。

対象となる産品の要件も押さえておきましょう


以上で日本のチーズ事情については簡単にでしたが、おしまいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
少しでも受験される方のお役に立てればと思います。

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