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土木学会誌 第109巻 第7号特集『Allyがつくるインクルーシブインフラ』

今日は特集主査の羽野暁さん、担当委員の山田 菊子さん、前幹事長でDD監督に就任した杉木直さん、新体制では副幹事長になっちゃった川口 暢子さん、from DOBOKU 編集長のマツ松永 昭吾さん、技術者レイ子Reiko Yamamotoさん、と七名で土木学会誌動画の収録。軽く三時間は話せる感じでしたが、本当に素晴らしい内容に、感無量。

表紙は真田 純子先生ら石積み学校、巻頭を飾るのは、我らが新会長の佐々木葉Yoh Sasaki先生の「土木学会の新しい風景をともに描こう!」と編集委員会新四役6名の言葉。

今月号の表紙は「石積み学校」
土木学会の新しい風景をともに描こう!

続いて特集の説明には、私やマツさん、杉木さん、菊子さんらが羽藤さんの下で編集した時代の2022年4月号特集「Allyへ繋がる途」からの系譜にも触れられており、思わず2021年12月号特集「地域建設業の代替わり」の編集を思い出しました。

Allyという言葉を知ったのは、まさにコロナ禍でこれらの特集を組んでいる最中で、「違いを認め合い、全く同じにはなれないけれど、味方でいること」という凄まじさに、相当の覚悟が必要でした。なので、今日のDDの収録で、羽野さんや菊子さんが、「難しくない」「マイノリティだから、ではなく」「土木だからできることを」とたった三年で、こんなに業界って変われるんだ、と胸が熱くなりました。

「差別は悪気のない人がする」自分ごととして考えれば考えるほど、一人で判断することになり、思い悩むこともありましたが、それを救ってくれたのが土木学会誌編集委員会の仲間でした。

羽野主査以下,担当委員のみなさん!学びがすごい◎

今月号では、インクルーシブインフラという言葉が生まれました。きっと、まだ馴染みが少ないと思いますが、きっと皆さんの身近なインフラも、それに該当するものもあると思います。インクルーシブインフラが増えていくと、もっと素敵な名前が生まれるかもしれません。「もの」は人々に共有されると物語りとなるそうです。

記事「公園と,野宿者の生活」
記事「いかに「耳を傾ける」か」

この特集は、編集のプロセスそのものがAllyなんだ。羽野さんが語った覚悟は、岩城 一郎先生以下編集委員会全員の思いなんだと理解できました。しかも、皆さん最高の笑顔で、この覚悟を世に問うたのだと思います。本当にすごいことを、当たり前のようにやって下さったみなさんに、ありったけの拍手を送ります。ありがとうございます。

素晴らしい一年の始まりです!

文責:田中尚人(熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授)プロフィールfrom DOBOKU 副偏集長。専門は土木史、景観マネジメント、都市地域計画。趣味は散歩と妄想。文化的景観保全の研究と実践を熊本県を中心に行い、水辺の国土史を紡ぎたいと考えている。著書に恩師中村良夫先生らと編んだ『都市を編集する川-広島・太田川のまちづくり(渓水社,2019.12)』がある。