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土木学会誌 第108巻 第11号 特集「資格は誰のために」

主査の中島さん(清水建設)をお招きして、安定の松永 昭吾マツさん、Reiko Yamamoto礼子さん、そして土木学会誌の杉木直幹事長らと、土木学会誌動画、略してDDの収録。

「資格で特集を」というお題に対して、主査の中島さんが立てた問いは「資格は何のために」ではなく「資格は誰のために」であった。ここにも、編集長である岩城 一郎先生が掲げておられる「土木と人」が現れているし、この特集を読んだ学会員の皆さんに考えて頂きたいことが、集約されているように思う。

編集後記「資格への思い」

資格を取ることはゴールではなく、スタート。資格は目的ではなく、手段。もちろん食うため、食わせるために資格を取るのだけれど、その先には社会のため、環境のため、みんなの幸せのため、という大目標があるはず。

編集委員会で僕やマツさんと同期だった徳山高専の段下先生は、「資格を取るまで、どれだけ自分に向き合うか、その自分だけのストーリーを大切に」と説く。また、元気丸のお二人は、二級土木施工管理技士という資格の二人にしかできない活かし方、をコラムにて紹介しておられる。滑らないの大事(笑)資格は同じでも、活かし方は人それぞれ。

段下先生の記事
元気丸のお二人のコラム

今月号の見どころ土木遺産は、富山の東山円筒分水槽。「資格」と「円形分水」、何だか共通点が多い気がする。社会的公正、水は誰のために、そんな土木の真髄を考えるきっかけになる、素敵な号になってます!皆さん、ぜひ袋を破って土木学会誌をご一読下さい。

「誠実さ」そのものである円形分水

文責:田中尚人(熊本大学大学院 先端科学研究部 准教授)プロフィールfrom DOBOKU 副偏集長。専門は土木史、景観マネジメント、都市地域計画。趣味は散歩と妄想。文化的景観保全の研究と実践を熊本県を中心に行い、水辺の国土史を紡ぎたいと考えている。著書に恩師中村良夫先生らと編んだ『都市を編集する川-広島・太田川のまちづくり(渓水社,2019.12)』がある。