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何がなんでも球際負けるな。


関東1部リーグ 
第3節   vs順天堂大学〇2-0 @保土ヶ谷公園サッカー場
第4節   vs明治大学 ●0-2 @フクダ電子アリーナ
第6節   vs東洋大学 ●0-4 @保土ヶ谷公園サッカー場
第15節 vs駒澤大学 △1-1 @レモンガススタジアム

天皇杯
準決勝 vs YSCC横浜〇2-0 @レモンガススタジアム
決勝  vs SC相模原〇3-0 @レモンガススタジアム

インカレ
3回戦    vs東京国際大学〇2-0 @龍ヶ崎フィールド
準決勝  vs関西学院大学〇2-1 @カンセキスタジアムとちぎ
(決勝     vs新潟医療福祉大学 @国立競技場 ※23年1月1日)

 普段は川崎フロンターレのサポーターとして全国各地のスタジアムを転々としているが、お世話になっているフロンターレサポーターの方に「大学サッカー沼」に引き込んでいただいたのがきっかけで、大学サッカーを追いかけることになる。

 一度その魅力を知ってしまったら、抜け出せない。抜けることなんてできない。

 この22年シーズンから大学サッカーにハマることになるが、特に桐蔭横浜大学を追ってしまった。「追ってしまった」というのは、最初は特定のチームを追う予定なんかなかったからだ。

 (後ほど紹介するが)桐蔭横浜大学にはフロンターレアカデミーの選手がいたから、大学サッカー観戦としては入りやすかったかもしれない。ただ、彼らだけではなかった。素晴らしい選手は。

 冒頭に記載した日程表と結果。これは、自分が実際に現地に行って観戦した今シーズンの桐蔭横浜大の試合だ。フロンターレの試合と日程が被り観戦できなかった他に、今季はまだ一般非公開試合が多く、限られた試合しか参戦できなかった。

 有観客試合で不参戦だったのは、開幕戦の流通経済大学戦、第8節筑波大学戦、20節筑波大学戦、21節明治大学戦か。リーグ戦の半分は現地で観戦したことになるか。
 ※現地に足を運べなかった試合に関しては、youtubeでその試合をチェックした。大学サッカーはyoutubeで試合を配信しているので、ぜひ気になるチームがあればチェックしてほしい。

桐蔭横浜大とは。

 野上結貴、大崎玲央、山根視来、イサカ・ゼイン、橘田健人、鳥海芳樹、早坂勇希らを輩出した関東屈指、いや、大学サッカー界屈指の強豪。今シーズンはなんとプロ内定13名を輩出。今年の人数を合わせるとこれまで60名を越える選手をプロへ輩出したことになる。橘田健人を擁した20年のチームは7名をプロへ。それがこれまでの最大の人数だったが、今年13名と過去最高の人数をプロに。

 今季の成績。強豪揃い、群雄割拠の関東一部リーグでは、22試合を戦い勝点36の4位。神奈川県サッカートーナメント優勝(天皇杯の神奈川県予選)。天皇杯では2回戦でJ1のコンサドーレ札幌と延長戦の激闘の末3-4で敗戦。J1のチームと互角に戦った。総理大臣杯では初戦敗退も、インカレは決勝進出。好成績を残していると言ってもいいのではないか。

 続々とプロ内定者が。大学NO.1 DFと評されるCB中野くんはJ1・サンフレッチェ広島へ。大学NO.1 FWと評されるFW山田新くんは古巣・川崎フロンターレへ。アタッカー10番水野くんは毎年大卒ルーキーが活躍するJ2・ヴァンフォーレ甲府へ。等々、J1、J2、J3へ内定が決まっていった。その数、なんと13名。サッカーは11人のスポーツであるため、普通に考えれば最大でも11名が内定となりそうなところ。それを2人も越えてきた。しかも、その13名がスタメン・ベンチ入りするわけではなく、そこに力のある2,3年生が食い込んでくるので、分厚い、分厚すぎる選手層である。

 基本システムは4-4-2。GKは藤枝MYFC内定・チディくん。シュートストップ、驚異的な跳躍力が魅力のGK。右SBはFC岐阜内定・羽田くん。安定感抜群のSB。CBはキャプテンの広島内定・中野くん。見れば分かる、大学NO.1 DF。相方は富山内定の鍋田くん、恐ろしいほどに冷静。実は5年生。左SBは何人かの選手が試合に絡んでいたが4年吉田くん、2年五十嵐くん、3年田中大生くんが主だったか。ボランチ。ここは関東屈指の2人。北九州内定・高吉くんと3年山内くん。守備に比重を置く高吉くんと自由にプレーする山内くん。川崎フロンターレU18出身の両選手、抜群のバランス。阿吽の呼吸だ。右SHは東京V内定の楠くん。攻守に90分間アグレッシブにプレーができる。左SHは甲府内定の水野くん。桐蔭横浜大の伊東純也。FW、SC相模原内定・左部くん、水戸内定・寺沼くん、川崎内定・山田新くん、スーパーサブの3年白輪地くん。FWの選手層は特に分厚い。誰が出ても相手の脅威に。

 桐蔭横浜大の武器。まず1つ目、CB中野くん→左SH水野くんへ渡す形。DFライン、特に中野くんから高精度のフィードがサイドに。フィードを受けた左サイド・水野くんの突破からゴール前に侵入するのはこのチームの形。2つ目、ボランチ山内くんの推進力。個人の武器でもあるが、このチームの武器でもある。フィードに抜け出したSHの選手が相手の目線を引きつけ、ペナ外で受けた山内くんが複数人をかわしてペナに侵入していく。それだけではなく、こぼれ球を拾って力強くチームと共に前進するのはお馴染みのシーンだ。3つ目、セットプレー。キッカーは山内くんだがその高精度のプレースキックは大学サッカー界屈指。全てがチャンスになる。4つ目、粘り強い守備。DFライン全員が対人に強いだけでなく、フィールドプレイヤー全員が体を投げ出した守備ができる。ボールを握られても我慢ができる。5つ目、安武監督の鼓舞。試合中は、選手達を乗らせるための声をかける。このチームの選手を調子に乗らせたら止められない。「よーし!」「いいぞ!」と選手を鼓舞する。そして、「逃すな!!」とプレッシングで相手をハマらせた時に声をかけ、勢いをもたらす。

苦しかった"インカレ"の戦い。

 このプロ内定13名を輩出した桐蔭横浜大。インカレの戦いは、どうだったのか。順当に勝ち上がってきたのか。決してそうではない。苦しみながら、粘り強く戦い勝ち上がってきた。

 このインカレは、4年生にとっては大学サッカー最後の大会。各チームの気合いの入りようは半端じゃない。

 このチームの初戦となった、2回戦 北海道教育大学岩見沢校戦。前半に先制点を奪われる苦しい展開に。ここでチームを救ったのは、このチームの絶対的エース山田新くん。前半終了間際にバイシクルシュートで同点。チームは後半に2点を奪い逆転勝利で波に乗った。
 
 3回戦、同じく関東一部リーグ所属でリーグ2位・東京京国際大学ととの試合。GK林祥太郎くん(FC岐阜内定)、DF山原康太郎くん(藤枝MYFC内定)、MF落合陸くん(柏レイソル内定)、FW佐川洸介くん(東京V内定)、師岡柊生くん(鹿島アントラーズ内定)とプロ5名を擁する強豪(師岡くんはこの試合不在)。2回戦の勝った勢いそのままにこの試合にも臨み、前半にMF山内くんのFKからDF吉田くんが押し込み先制。後半、楠くんのアシストからエース山田新くんが2点目を奪う。その後の猛攻を耐え、2-0で勝利。山田新くんは、これで今季東京国際大学戦3試合3ゴールと結果を残す。

 そして、進んだ準決勝。2-1で勝利したが、激闘も激闘。今大会優勝候補。関西一部リーグ優勝・関西学院大学との試合。大学NO.1 FWと評され、関西一部リーグ12得点・京都サンガ内定・木村勇大くん。同じくリーグ戦15得点・関西一部リーグMVP・東京V内定・山田剛綺くん、24年名古屋グランパス内定・倍井謙くん24年G大阪内定・美藤倫くんらを擁するこちらも大学サッカー界屈指の強豪である。桐蔭横浜大は苦しんだ。その洗練されたビルドアップ。関西学院大学の4-5-1の基本システムはボール保持時は可変。ボランチの選手がCB間に入り、3-4-3になったかと思えば、そのボランチの選手がスルスルと1列前に移動しGKがビルドアップに参加。桐蔭横浜大は相手とボールを捕まえきれず、走らされた。ゴール前に侵入された。こんなにもビルドアップが洗練されたチームは関東一部にはなかった。普段、存在感のある高吉くん・山内くんのダブルボランチは、関西学院大学の美藤くん・長尾くんのダブルボランチの後手に回った。こんなにもボールを保持され、自陣に釘付けにされる桐蔭横浜大は見たことがなかった。
 
 ただ、あの理不尽な関東一部リーグで戦ってきた戦士達。我慢して我慢して試合を進めた。そして、我慢して奪った先制点。桐蔭横浜大だった。3年山内くん、ペナ内に2人3人を引きつけ抜いていき右足を振り抜いた。スーパーゴール。前半を1-0で折り返す。

 後半、関西学院大の猛攻を受ける。FW木村くんが牙を剥く。だが、立ちはだかったのは、キャプテン中野くんであり吉田くん。特に吉田くん。この試合、最高のパフォーマンスを見せた。世代屈指のFWと互角以上にやり合う。だが、迎えた試合終了間際の関西学院大の仕掛けに桐蔭横浜大はPKを与えてしまう。これを、木村くんが仕留め1-1。延長戦に。

 この延長戦。桐蔭横浜大を救ったのは3年生の選手達だった。延長後半終了間際、中央で3年山内くんが途中出場の左サイド3年井出くんへスルーパス。井出くんは相手ディフェンダーのタイミングを外すような右足アウトサイドのクロスを、そして中で仕留めたのはこちらも途中出場の3年白輪地くん。体勢を崩しながら、相手のブロックに遭いながらも押し込む。劇的も劇的。劇的勝ち越し弾。ベンチから選手スタッフが総出。このゴールの直後にホイッスル。2-1。非常に苦しんだが、涙。涙。涙の勝利を勝ち取った。

挑む、元旦・日本一。

 相手は新潟医療福祉大。準決勝では関東一部リーグ所属・プロ内定6名を擁する国士舘大を1-0の完封で勝ち上がってきた。注目は、ベガルタ仙台内定・オナイウ情滋くん。右サイドを圧倒的なスピードで駆け上がり、ゴール前へ侵入してくる。CBからのフィードに抜け出し、1対1を果敢に仕掛けてくる。抜き切らない状態で正確なクロスを上げることができる。準決勝の国士舘大戦ではその1点はこのオナイウ情滋くんの右クロスからである。全日本大学選抜にも選出されている大学サッカー界を代表するアタッカーである。

 準決勝国士舘大戦の決勝ゴールFW田中翔太くんも要注意。DFのマークを外すのが上手く、嫌なスペースに入り込んでくる。このチームのリズムを作り出すのは10番でジェフ千葉内定の小森くん。テクニックだけではなく、カラダを上手く使うことができボールを奪われない。また左サイドの坂岸くんは小柄ながらも粘り強い守備が持ち味だと思わせておいて、縦への突破も得意とする。こちらも気をつけたい。
 
 CBからの左右へのフィードを余裕のある状態でさせたくない。また、仮にフィードを受けることになっても、そのサイドでは複数人でケアすることが大事になってくるか。桐蔭横浜大は、山内くんを中心にボールを動かしながら、相手の武器となるサイドを逆に突きたいところ。左サイド・水野くんを中心にサイドを掌握し、相手の右サイド・オナイウ情滋くんの立ち位置を下げたい。

 仮に先制点を奪われても、2回戦や準決勝を思い出し我慢しながら戦いたい。
 
 大丈夫、このチームならできる。

 そして、負けられない。いや、勝ちたい理由がこのチームにはある。4年生が最後の戦い。それだけではない。4月13日に分析担当の増尾健くんががんのため、20歳で亡くなった。この1年、背番号20「TAKESHI」のユニホームは常に桐蔭横浜大のベンチにあった。このユニホームを掲げ続けた。このユニホームと共に試合前の集合写真を撮り続けた。「TAKESHI」と共に戦ってきたチーム。彼と共に戦ってきたこのチームの選手、監督、スタッフの「彼のためにも」という想いは毎試合伝わってくる。彼がこのチームに残したもの。選手達に残したもの。それは何か。すでにいくつもあると思うが、掴みたい。なんとしても掴みたい。元旦での勝利。

 大丈夫、このチームならできる。


 今シーズンから試合を観ることになったので、正確ではない部分もあるかもしれないけど、桐蔭横浜大の愉快な選手達11名を紹介、そして桐蔭横浜大の選手には届かないだろうけどエールを送ってこのnoteを終わろうと思う。



GK 北村海チディ(4年・藤枝MYFC内定)
 このチームの守護神。身長は178cmとGKとしては高いとは言えないかもしれないが、それを全く感じさせない。シュートストップ。跳躍力。攻撃の起点になれるその正確なパントキックとフィード。どれも一級品。また、ラインを高めに設定するこのチームにおいて、彼が持つ広い守備範囲とタイミングの良い飛び出しはチームを大いに助けている。「ドッジボールが好き」から派生してキーパーをやりたいと思ったよう。確かに、ドッジボールはめちゃくちゃ強そう。ペナルティエリア内から飛ばすそのロングスローにも注目。

DF 羽田一平(4年・FC岐阜内定)
 桐蔭横浜大のキックオフ直前。「やるよー!やるよー!」とピッチに甲高い声が響く。これは桐蔭横浜大のお馴染みのシーンだが、この声の主。そう、右SBの羽田くんだ。まず、羽田くんに謝らなければならない。リーグ序盤のプレーを見た時の印象が「可もなく不可もないプレイヤー」。まずこれを謝りたい。年間通して追った結果、何を思ったか。それは、「抜群の安定感の持ち主」だということ。これは桐蔭横浜大の中でもそうだが、関東一部リーグを見渡しても特に際立つ。プレーに本当に波がない。攻守において90分間アグレッシブにプレーしつつ、ミスが少ない。そして披露するのはその粘り強い"対人守備"。これはチームを助けていた。羽田くんサイドからやられたシーンってあったか?と思うほど。FC岐阜U15→作陽高→桐蔭横浜大を経て、古巣へ。キャプテンマークを巻く試合もあり、このチームの精神的支柱の1人。

DF 中野就斗(4年・サンフレッチェ広島内定)
 「大学サッカー界NO.1 ディフェンダーは?」ともし聞かれたら、パッと名前があがるのが桐蔭横浜大CB中野くん。競り合い、対人、スピード。試合を見れば、そのピッチ上で群を抜いているのかがすぐに分かる。そして、特筆すべきは、その正確すぎるロングフィード。彼のフィードを見た時に「おおおお!」と声が出てしまったほど。大学サッカーでは、CBから前線へフィードを供給して(しまくって)前進するチームが山ほどある。そのフィードが正確かはさておいて。この中野くんのフィードはちょっとレベルが違う。彼のフィードにお金が払える。

DF 鍋田純志(4年・カターレ富山内定)
 今シーズン、中野くんとコンビを組んできたのがこの鍋田くん。自分は今シーズンから桐蔭横浜大を追ったので当初は知らなかったのだが、この鍋田くんは5年生。4年生で大怪我。復帰後のプロの練習参加で不合格。そのため、5年生としてチームに残りプロ入りを目指していた。見事、カターレ富山の内定を勝ち取る。桐蔭横浜大の内定者会見での遠藤カターレ富山強化部長の言葉。「アツシとは小学校から高校まで選手と指導者という関係だった。富山でプロとしてスタートすることに心から喜びを感じている」と。母校である水橋高校が廃校となり、「その母校の名前を世に出すために」と頑張ってきた選手でもある。どんな時も冷静。抜群の"読み"。カバーリングやインターセプトでピンチの目を摘む。

DF 吉田和暉(4年)
 SBとCBをハイレベルにこなす。前橋育英高校出身。インカレではCBで起用されており、準々決勝では東京国際大学 東京V内定の佐川くんを完封。準決勝では大学NO.1 FWと評される関西学院大学 京都サンガ内定の木村くんを真っ向から勝負し、PKの1点に留めたことからもこれは"吉田くんの勝利”と言って良いのではないか。その東京国際大学との準々決勝では、セットプレーから決勝点をあげたのがこの吉田くん。今シーズン、試合に絡んでいた4年生だが、Jの内定はまだない。進路についての事情は詳しくないが、もしかしたら「日本一を獲って、プロへ」と、一番気合いが入っている選手かもしれない。

MF 高吉正真(4年・ギヴァランツ北九州内定)
 川崎フロンターレU18出身。当時はCB。桐蔭横浜大の内定者会見で安武監督が「元々はCBだった。プロになるにはボランチだと思ってコンバートした」と語る。今シーズンのこのチームの陰のMVP。それはずっと言ってきたが、この高吉くんを推したい。ピッチ上で派手なプレーはないが、彼がいるのといないのとでは大きく結果が違うだろうということが分かる。年間通して戦う中でチームが崩れがないのは、この高吉くんがいたからだと言いたい。CB経験からくるその”危機察知能力”、関東一部リーグの中盤の選手で高吉くんの右に出る選手はいない。大学サッカー界を代表する黒子タイプのボランチで、例えるならベガルタ仙台・富田晋伍やセレッソ大阪・奥埜博亮か。内定者会見で「4年間でゴールが取れていないので、元旦でゴール取れるように頑張ります」とコメント。これは期待しちゃう。

MF 山内日向汰(3年)
 川崎フロンターレU18出身。13人のプロ内定者を擁するこのチームをコントロールするのは、3年生山内くん(勝手に彼を"ひなたん"と呼んでおり、以降は"ひなたん"と呼ばせていただきます)。まず紹介するのは、ひなたんのその正確無比なキック。ボランチの位置から左右への正確なミドル・ロングフィードだけでなく、CKやFKからもチャンスを作る。その1本1本のCK、FKは得点のビッグチャンス。ロングスルーパス、ミドルシュートも得意。第15節の駒澤大学戦での"スーペルゴラッソ"、そしてフロサポは記憶に新しいアジアツアー・ベカメックス・ビンズンFC戦での左ワイドから切れ込んでのミドルシュート。そして、ひなたんの最大の魅力であり最強の武器。なんといっても"推進力"。これは大学サッカー界どころか「国内でこんなにも中盤の選手で推進力がある選手はいないのでは?」と思う。単独で1人、2人、3人と目の前の選手を抜くことができる。その姿には度肝を抜かれる。攻撃にフォーカスしたが、関東一部リーグで守備力も身につけており。ひなたんは球際もアグレッシブにプレーができる。間違いなく23年大学サッカー界の顔となる選手。すでに代表級と評されている。川崎フロンターレ内定を今か今かと待っている。

MF 水野颯太(4年・ヴァンフォーレ甲府内定)
 関東一部リーグ屈指のアタッカー。リーグ戦6得点2アシスト。桐蔭横浜大のスピードスター。桐蔭横浜大の伊東純也。左サイドでの果敢な突破からチームを前進させる10番。ディフェンスラインからのフィードを左サイドの水野くんに届けて一気にゴール前に侵入するのがこのチームの一つの形。右利きで、中に切れ込んでのシュートや右サイドからの崩しに入り込んで合わせるのが得意。最近の試合では、縦に突破して左足でのクロスを上げるシーンも見せており、プロ入り後を意識しているのも分かる。プレッシングのスイッチ役も素晴らしく、攻撃時に魅せるそのスピードは守備時でも魅せている。課題は受け答えか。内定者会見では、しどろもどろなインタビューだった。でもめちゃくちゃイケメン。ACL出場の甲府での活躍が期待されている。甲府から世界へ。大丈夫、活躍できる。

MF 楠大樹(4年・東京V内定)
 リーグ戦4得点1アシスト。左サイドからの突破に比重がある桐蔭横浜大に置いて、右サイドのバランス取りは重要だが、それを担うのはこの楠くん。右サイドの派手さはないが、ここぞ!という時の出力の仕方は左サイド以上。インカレ3回戦、東京国際大学のチーム2点目山田新くんのゴールのアシストは相手陣地で前を向いた楠くん。また、神奈川県サッカー選手権大会決勝のSC相模原戦では先制ゴールが決勝点だったが、それは楠くん。ディフェンスラインからのフィードに反応。一度相手ディフェンダーに渡るもすぐさまチェックに行きボールを奪いそのままゴール。そう、ボールを奪うことができる(守備ができる)アタッカーであり、攻守において90分間アグレッシブにプレーができる。残念ながらインカレ決勝は累積警告で出場停止。東京Vでのプレーを楽しみにしている。

FW 寺沼シモン(4年・水戸ホーリーホック内定)
 リーグ戦4ゴール。神奈川県サッカー選手権大会準決勝ではJ3のYSCC横浜相手にゴール。また天皇杯2回戦ではJ1のコンサドーレ札幌相手にもゴールと、プロ相手にもしっかり結果を出している。身長188cmという、圧巻のフィジカル。この1年間でポストプレーの安定感が増す。競り合いにおいても相手の脅威になり続けている。リーグ終盤よりスタメン。何より目を見張るのが、前線からの守備。これは見違えるように変わった(そもそも90分間スタミナが持つのかと心配だったが。汗)。インカレ3回戦の東京国際大学は後半アディショナルタイムまで出場、そして準決勝の関西学院大学との試合では90分間出場(延長開始交代)。前線からの守備でチームを引っ張るその姿。相手のクリアボールに足を伸ばし、前進を阻害するプレー。シモンくん自身がピッチ上で吼えていたが、こっちが吼えたくなるほどだった。インカレ決勝でも頼みます。

FW 山田新(4年・川崎フロンターレ内定)
 川崎フロンターレU18出身。リーグ戦8ゴール2アシスト。苦しい試合を救ってきたのはこの山田新くん。このチームのエースストライカー。西に大学NO.1 FWと評される関西学院大学の木村くんがいるが、東で大学NO.1 FWと評されるのはこの男。全日本大学選抜。このインカレにおいても、2回戦北海道教育大学岩見沢校戦、3回戦東京国際大学戦でゴールを奪いチームを引っ張ってきた。圧倒的なボディバランスとスピードでゴリゴリと相手を薙ぎ倒してゴールを奪うことができるFW。2人、3人に囲まれてチャージを受けてもそのまま突進していく。止められない。内定者会見で川崎フロンターレの強化部の伊藤宏樹が「インテリジェンスがあれば」といじっていたが、そのゴリゴリと突進するプレーは大久保嘉人を彷彿とさせる。山田新くんは試合中、消える時間がある。でもそれはブレていないということ。ゴールを奪うことをまず第一に考えているということ。チームや自身のリズムが仮に悪かったとしても、ボールをもらいに降りてくることも、サイドに流れてくることもほとんどない。常にゴール前にポジションを取り、そのチャンスを待つ。22シーズン 川崎フロンターレ ルヴァン杯準々決勝アウェイC大阪戦で初出場初スタメンを飾った。その試合も消えている時間帯が多くフロサポも心配したかと思うが、これが言ってしまえば山田新くんである。キムジンヒョンの好セーブに合いゴールならずだったが、そのシーンがあったのもゴール前にいたから。川崎フロンターレでもゴールが奪えるのは時間の問題と見ている。日本一になって川崎フロンターレへ。山田新くんのゴールで。



桐蔭横浜大の選手みんなへ。


もうみんなには。これしか思いつかなかった。


「オッオー!! なーにがなーんでも 球際 負けるなー オレッオレッ!!」

「オッオー!! なーにがなーんでも 絶対 負けるなー オレッオレッ!!」

「オッオー!! なーにがなーんでも 球際 負けるなー オレッオレッ!!」

「オッオー!! なーにがなーんでも 絶対 負けるなー オレッオレッ!!」


 獲ろう。日本一。

 
 絶対に。

 大丈夫。このチームならできる。




※国立に来れない方。以下、youtubeのLIVE配信でぜひ。※

【YouTube 全日本大学サッカー連盟公式チャンネル】
 https://www.youtube.com/@JUFA_Japan/streams

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