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母になっていくはなし2(妊娠12週〜14週)

2021年末、およそ一年間の不妊治療を卒業し
現在妊娠16週になりました。

不妊治療の門を叩いた日から
妊娠9週、母子手帳発行まで書いた不妊治療のマガジンはこちら↓

妊娠してからというもの
noteでたくさんの先輩方の妊娠・出産・育児記事を拝見したことで
準備をしたり、見通しを立てたりできているので
誰かの役にたったらいいなという思いと
自分の記録を兼ねて、妊娠10週からは
こちらのマガジンで綴っています↓


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○この頃の体調

・12週〜つわりがだいぶ落ち着く
・眠りが浅い、夢をよく見る
・目が覚めてもなかなか布団から出れない
・13週〜鼻が詰まり始め、だんだんと嗅覚?味覚?が衰える(!)
・だいぶおなかがぽっこりしてくる

<妊娠12週>
この頃になると、本当につわりが落ち着きました。
おいしく食べられるって幸せ〜♡と
今まで食べられなかったお肉や魚をもぐもぐ。
これまでのつわりんモードの食事量から
通常モードの食事量に戻していく調整が難しかったです。
(おいしいから、つい食べすぎちゃう。)


<妊娠13週>
寝てばかりいた、つわり全盛期にくらべ
少しづつ動けるようになってきたので
体力をつけるべく、犬の散歩に行きはじめました。
が、体力の低下著しく、最初はすぐ疲れてしまい、休憩ばかり。
階段もきつい...

ちょっとづつ外出を増やし、体力をつけるべ!と思いきや
コロナ感染者数が連日過去最多を記録。
コロナ第六波が猛威を振るっていました。

この頃から、寝起きに鼻が詰まるようになります。
妊婦さんはホルモンの影響で粘膜が腫れやすい、とネットでみたので
そのまま様子を見ていたのですが...
だんだんと食事の味やにおいがわからなくなってきてしまいます。
さらに午後になると、鼻の奥の方を起点に顔面痛が起こるように。
寝ると治るのですが、これがまた辛い。

私は10年ほど前からアレルギー性の鼻炎があり
2年に一回ほど、炎症によって鼻の奥の神経が弱ってしまい
味覚や嗅覚がなくなる症状がありました。



<妊娠14週>
今回もまた鼻炎かー。
でも常備している点鼻薬は、妊婦は使えないもののようだし...
せっかく美味しく食べられるようになったごはん。
味がわからないなんて嫌だ!
と、意を決して耳鼻科を予約。
ちょうど春の花粉が飛び始める時期と重なってしまい
なかなか予約がとれず、苦労しました。


○この頃のできごと

①耳鼻科を受診し、コロナの緊張感を実感する。
受診当日。
妊婦であることを伝えると
病院の配慮で、待合室とは別の場所で待たせてくれました。
久しぶりの受診だったので、そこで問診票を記入。
・鼻詰まり
・味覚、嗅覚の異常
・顔面痛
にチェックを入れ、検温し、熱はなし。

問診票を提出し、しばし待機していると
防護服に身を包んだ、看護師さん登場。
なんとここで、PCR検査を勧められます。
妊婦は重症リスクが高い
いわゆる”リスクファクター”であること
私の症状が、コロナの症状と複数重なること
が大きな理由でした。

がーん。
数日前、妊婦は重症リスクが高く
感染者が前月の50倍というニュースを見たばかり。
ここのところ仕事もせず、ずっと引きこもっていたので
まさかとは思ったけど
犬の散歩行っちゃったし...???
いやでも....
と、みるみる不安になっていく私。

そんな私の不安を察してか
看護師さんが目線を合わせ
「不安もあると思うけど、検査して、陰性だったら安心になるし。
この不安な情勢の中、たなかさんのように妊娠するだけでえらいんだよ。」
と、ゆっくり丁寧に話をしてくれました。
「わたしも産後、こどもに何か異変があった時
”自分のあの時のあの行動が..."ってよく不安になってたの。
そんなこと考えても、しょうがないんだけどね。
でも、できることはして
不安のもとは、取り除いておこう!」
もし私が陽性だったら、感染させてしまうかもしれない状況なのに
この看護師さんの対応が、めちゃめちゃ沁みました。

看護師さん「今だったら、うちから検査できる病院に連絡できるよ。
今日これから交渉してみるけど、どうする?」
私「何から何まで、、、お願いします!」
(数分後)
看護師さん「今日ほんとはいっぱいだったけど、夕方に無理矢理いれてもらったよ!
ここで、たなかさんにお願いがあるの。
これから検査のためにいく病院の名前を、口外しないでほしいの。
ただでさえみんな不安で、検査を受けたい中
ここで検査できることがわかって
みんなが病院に殺到しちゃうと、病院が大変だから。
あと、病院に約束の時間についたら、表ではなく裏の入り口から入ってね。ここに詳しい入り方、書いてあるから!」

この二つのお願いと
メモを渡してくれる看護師さんの
二重の防護マスク越しにみえる
乱れてしまった前髪から
コロナの緊張感を実感しました。

そのまま、隔離された耳鼻科内のスペースで
(もはやわたしが隔離源)
お会計も説明もすませ、一旦この日の耳鼻科受診は終了。
PCR検査後、早ければ2時間ほどで結果がでるそうで
もし陰性だった場合は、明日また耳鼻科に連絡し
処方など改めて相談しよう、ということになりました。

一旦帰宅し、だんなさんに連絡すると
「やはりな」というお返事。
そわそわしてもしょうがないと思いつつ
そわそわしながら1日すごし
夕方、予約した時間になって
いざPCR検査へ!

耳鼻科看護師さんの指示通り
他の検査希望者となるべく出会わないよう
病院にはなるべく時間ぴったりに向かいました。

正面ではなく、従業員さん用の裏口からはいり
送風機とハロゲンがガンガンに回された
フル換気の廊下で待機。
問診票を書き、順番を待っていると
検査しているであろう従業員室から
小さなこどもの泣き声が...
うう、みんな大変だよね。

その親子が検査を終えて帰り
室内を消毒してもらったあと
順番が回ってきて、わたしもその従業員室に入室。
突貫で院内の一角を、検査室に仕立てたような空間。
ここでもその場で検温と、お会計を済ませました。

その後フル防護服の先生が登場し
鼻ぐりぐりの検査を実行!
これが思いのほか奥までつっこまれ
ただでさえ鼻がぐずぐずのわたしは、涙がぼろぼろ。

検査自体はあっというまに終了し
そそくさと病院を後にしました。
帰宅中に、突然スイッチが入ったように
くしゃみが止まらなくなり
顔中ぐしゅぐしゅになって辛かった...
でも、これで詰まっていた鼻水がだいぶ出た気がしました。
(きちゃない。)

そして2時間後
病院からの電話で陰性であると伝えられました。
よかったーーーー。

耳鼻科といい
検査してくれた病院といい
現場で働く方々は、本当にリスクと隣り合わせで仕事をしているんだな
と実感し、ありがとうございますと何度も念じました。

その日の夜
わたしは普段テレビをほとんど見ないので
「妊婦は今、そんなにやべえのか?」と
改めて調べてみました。

インターネットには
妊婦の感染者増加のニュースや
重症化リスクをはじめ
胎児へのコロナ感染の影響
妊娠時のコロナワクチンの賛否両論
陽性妊婦の出産の難しさ
などなど
他人事ではない情報がたくさん出てきて
今、妊婦は結構炎上していることを自覚しました。

重症化リスクを考えると
3回目のワクチンを受けたいけれど
調べていると賛否両論が多すぎて
まだだれにもわからない事象なんだな、と理解。
私はひとまずワクチンは保留とし
情勢が落ち着くまでは、引きこもる決心をしました。

中には「このコロナ禍に妊娠するのが悪い」という
なかなか辛くなる意見もあったり。
妊娠はざっくり10ヶ月もあって
10ヶ月先に情勢がどうなっているかなんて
今やだれにもわかりません。
でも、コロナ禍になったこの2年で
私のように高齢出産の域に達した女性もいるし
ずっと不妊治療をがんばり続けてきた女性もいる。
妊娠を望む女性の体を考えたら
どうなるかわからない未来の感染状況の不安より
出産するチャンスを失う不安の方が
よっぽどリアルで、怖いと思う。
この二つの不安を天秤にかけ
希望がある方を選び
意を決して先に進むのは
私は悪いことじゃないと思う。
だって、こどもは未来だから。

もちろん当事者じゃないと
わからない事情もあるけど
やっぱりもう少し、働く女性、妊娠する女性
そして未来を担うこどもたちの育成に
協力的な社会だったらいいのになあ。
教育に携わる身としても
これからもこういう発信はどんどんしていこう。
そんなことを考えました。
そして、きっとこういう事情も踏まえて
耳鼻科の看護師さんは
私にものすごく真摯に接してくれたんだと思う。
ありがたいことです。


あくる日、朝一で耳鼻科に陰性の旨を連絡し
改めて診察してもらえることになりました。
診察の順番が回ってくるまで
車で待たせてくれて
受付の方が、わざわざ駐車場まで迎えにきてくれたり
本当にありがたい配慮だらけ。

診察台にあがると、昨日は防護服だった先生と看護師さんが
今日はライトな装備になっていることに気づく。
ああ、わたしの感染が怪しかったから
装備してくれていたんですね...!
ほんとにお騒がせしました。

診察の結果、やはりアレルギー性鼻炎の反応があり
産婦人科の先生と連絡をとりながら
妊婦でも飲める、漢方と点鼻薬を処方してもらいました。
この処方にも、たくさんの配慮をいただき
昨日の看護師さんも
「よかったね!」
と声をかけていただきました。

本当に出産は、たくさんの人に支えてもらいながら
進んでいくんだなあ、、、、と実感した二日間でした。
母親だからといって一人で抱え込まず
甘えられる人や環境には
どんどん甘えていこう
社会で子育てしていきたいな、と思いました。



②2回目の妊婦健診(13週)
順番は前後しますが
耳鼻科受診のおよそ一週間前。
分娩場所は違う婦人科を希望したため
不妊治療をしたクリニックでの、最後の妊婦検診でした。

まずは前回検査したあれこれの、検査結果を聞きました。
印象的だったのは
甲状腺の数値が低いけど、妊婦あるあるだから様子を見ようということと
トキソプラズマ陰性の結果。
我が家は猫が3匹、犬が1匹いるので
抗体を持っていたかったのですが、あいにくなし...。
いきものたちのトイレ係は、だんなさんに任せることにしました。

エコー検査は、経腟検査から経腹検査へ!
わーい進化進化!
我が子は元気に動き、心音も相変わらず力強いものでした。

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一年とちょっと通ったこのクリニック
もしかしたら、もうこれで最後と思うと感慨深い。

顕微受精一択だった、我が夫婦
最後に、先生に
次の不妊治療を始められるタイミングを聞いてみると
自然分娩の場合は、産後の生理がきたら
帝王切開の場合は、1年後に再開できるそうです。

気が早いと思いつつも、これは大事な情報!
先生と助産師さんにお礼を伝え、クリニックを後にしました。


○この頃買ったもの、導入したもの

・緑色のものと白いものを、もぐもぐ食べる
葉酸やカルシウム摂取を目的に
ほうれん草
ブロッコリー
しらす
鶏胸肉
たまご
などを積極的に食べるようになりました。
妊娠前に好んで食べていた
半熟卵や明太子やサーモンは
しっかり加熱して食べるように。

我が家の近所にはおいしいお魚やさんがあるので
早く生魚、食べたいなあ。


<つづく>

いつも長文を読んでいただきありがとうございます! サポートは、企画のための画材&情報収集に活用させていただきます。