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【日記】高卒、学祭へ行く

金曜、雨の出社。本当に寒くて一つひとつの行動が遅くなる。全体的に不調、低気圧なのか寝不足なのかわからないが多分両方。雨で靴下まで濡れて冷え冷え、と萎えていたら、履き潰した靴自体がもうガチャガチャに壊れていて靴としての機能を損失していた。歩く度にプニプニと子供用の靴みたいな音が鳴っていたのでそろそろかとうすら感づいてはいたけれど、もう限界みたいだ。ファミマのホットカフェラテを解禁して事務所へ。夕方まで作業していたが、ひどい腹痛(処方されている常備薬、全く効かない時と効果が出る時の差が激しい)と偏頭痛と悪寒のトリプルコンボに負かされて早退することにした。

18時前に最寄りへ着いて、大変寒かったので帰るか悩むが気分転換にコーヒー屋へ行く。常連の犬連れの若い夫婦(夫の方はレーベル勤務で、度々仕事の相談もさせてもらっている)がいて、子犬の頃に虐待を受けた(のではないかと推測されている)ためビビリが治らないチワワと付かず離れずの距離でコミュニケーションをとる。写真を撮ろうとカメラを向けたらギャンギャン吠えられたが、のちに奥さんの方からベストショットですね!データください、と言っていただけてありがたかった。怖がらせたならごめんよ。

19時すぎに帰宅。仕事のメールを見るとアーティスト側から差し戻しの旨連絡が来ていたが無視。俺は疲れてるんだ。ホットサンドと、オリジン弁当で買ったポテトサラダを付けて食した。ひどい冷え性なので、雨の日や、長時間外に出っ放しの日は芯まで冷え切ってしまう。0時前には寝た気がする。

土曜、昼間は打ち合わせで外出の日。秋冬はしっぽりと読書や映画に勤しみたいが、まとまった時間が現状の生活ではなかなかとれない。本や映画にもっと触れたいし、仕事も増やしたいし、外食も自炊も楽しみたい。我ながら欲深すぎるというか、ワークライフバランスもクソもないというか、一ヶ月くらい休職したらいいと思う。フリーランスでバリバリ働いている同い年の女の子が、今年はTOEICも漢検も受けた、とストーリーで綴っていて、少し負けた気になった。自分のやりたいと思うことを、全部叶えようとするのは強欲なのだろうか。

心(自律神経失調症)と身体(摂食障害)と生活(仕事・恋愛・趣味)の三点があまりにもちぐはぐで、そんな中を無理に縫い合わせて繋いでいるものだから、三点のうちどれかがキャパ超えしてSOSを出す周期がわりと高頻度で訪れるのは当然だということはわかっている。SOSを出していることを自覚した時は、無理なく休むようにしている。満たされなければ飲んで食うし。ここ最近は季節柄なのか平日の反動なのか、休日になるとやたら眠く、予定がない限りは10時間以上寝てしまう。ショートスリーパーではないものの、「一日惰眠を貪ってました」みたいな感じの日もないので、年末あたりで試してみたい。と言っても、今年の年末年始休暇はあまり休みがとれなさそうだが。

夜、またコーヒー屋。常連のイギリス人にロンドン行った時の話をする。イギリス人は某グーグルの超絶エリートかつ日本語も不自由なく使える秀才で、最近京都に別荘を買ったらしい。そんな相手と対等に話せてしまうなんて冷静に考えたら恐れ多すぎる。自分が来月頭に京都に行くかもしれないので、色々とおすすめのバル・居酒屋・ビストロ・コーヒースタンドを教えてもらった。二杯分飲んで帰宅。恋人に明日楽しみ、と一言連絡して寝た。

日曜、何度寝かして昼前に起床。恋人から「何時に来る?」と聞かれていたので13時くらいかな、と返す。先日、高校生から使用していたサロニアのヘアアイロンが故障して、新しいのを頼んだが宅配ボックスの番号が記載されておらず、カスタマーセンターに問い合わせようか焦っていたらアマゾンのサイト側のメッセージボックスに入っていた。わかりにくいことすな。

胃の調子が悪く張っていたがなんとか支度して吉祥寺へ。前の家は恋人が通う大学のすぐ近くだったので、バスからの景色が懐かしく思う。正門をくぐって待っていると迎えに来てくれた。とりあえず校内の喫煙所でタバコを吸って、軽音サークルの恋人が出る屋外の特設ステージへ。恋人の前のIndigo la Endのコピバン、ボーカルがやたら絵音そっくりだった、髪も声もハイトーンで。ヴァン・ヘイレンをやっていたバンドもいて、このクオリティは大学のコピバンで出しちゃだめだろ、と思った(良い意味で)。超絶テクニカルなギタリストに目を奪われた。本当に大学生?

恋人は2組のバンドで出演していて、吉澤嘉代子とクラムボンをそれぞれコピーしていた。センスが良すぎるよ。吉澤嘉代子の方はボーカルの女の子が声量あって表現力豊かで、まるで演劇役者みたいだと思った。クラムボンは自分が大好きなシカゴを演奏していて嬉しかった。恋人のクラムボンのコピバンがトリを務めていて、始まる前、彼のフレンズたちに「話はお聞きしてます」と挨拶してもらい、どうもどうもと会釈して返す。なんだか照れ臭く、年下相手にこちらも敬語になってしまう。恋人のご両親も静岡から観に来ていたようだった。ラスト学祭、秋晴れとご両親と素敵な友人たちに見納めてもらってよかったね。

待っていてもよかったのだが、何時に戻るかわからなかったので「一本吸って帰るね」と連絡しのんびり校舎を出た。帰りはバスではなく徒歩で。吉祥寺の雑然とした街の雰囲気は、今住んでいる場所にはないものだけど、クラフトビールに魅せられた身としてはちょっともう戻れない(ビアバー、あるにはあるけど、大衆向けのラインナップで面白味に欠けてしまう)。

住んでいた頃に足繁く通っていた普通のバーで毎年年越し〜初詣まで済ませるのが年末年始のルーティンだったが、今年は行かないと思う。嫌いじゃないけれど、自分が無理をして染まろうとしていたコミュニティだった、ということに離れてから気づいてしまったので。皆、当たり障りのない会話でいかにその場を盛り上げられるかに気をとられていて、うんざりするほど生産性がなかった。今の自分にとっては、年に一回か二回顔を出して、元気にやってますよと言いに行くぐらいでちょうどいい。ここ3年ほどはクラブエイジアでカウントダウンを過ごしてるから、今年もそっちに行ってから最寄りの店に寄るかな、という感じ。

スタバで今年初のジンジャーブレッドラテを買い、ショートサイズを一瞬で飲み干す。思っていた以上に身体が冷えていた。店内で少し時間を潰して最寄り駅へ。スーパーで夕食の買い物、最近毎日売り切れていたパナメイエビにやっと出会えたので手に取る。最近会ってないが、エビ好きの友人(彼女は同性愛者で、今はパートナーと念願叶って同棲している)がいて、自分もエビを好むようになった。ビールが好きになったのも、20の頃に付き合いのあった(今年の頭に縁切りをして、今何してるかは知らない)友人がうまそうに飲んでいたからだ。周囲の人間の影響を直に受けやすい。そういった安直さは、自分自身の空洞さが露呈してコンプレックスでもある。今年初の南瓜も買った。あとは缶ビール。

帰宅して湯船を張る。恋人に改めて今日はとても素敵だった、惚れ直したと送った。今の恋人は、照れ隠しをせず、素直な人間でありがたい。反面で、こんなに満たされている事実が怖いと思う。専門学生の頃に交際していた男性以来の充足感に慣れていない。もちろん、付き合っていながら距離をとられるよりかは嬉しいことに変わりないのだけど。また心身ともに満たされてしまっていて不安が過る。もっと加速したい。今の倍くらいは。恋人も自分も満たしながら、来年はロンドンとパリへ行くのだ。仕事、増やさないとな。色々考えて0時すぎに寝た。