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私服ワンピース化計画

思えば私のファッションは、10年毎に更新されているのかもしれない。

仕事着は、Tシャツもしくはシャツに、デニムかチノパン、夏はリネンのワイドパンツ。スニーカー。
これはもう固定である。おそらく一生。

高校生までは制服があり、私服、というものをほぼ持たなかった私。
高校3年の頃、zipperという雑誌に夢中になり、大学生になって、古着屋に行ってこういう服を買うんだ!と息巻いていた。


大学に入ったら私服の日々が始まるという事で、母がこれでとりあえず服を買いなさい、と仕送りとは別にお小遣いをくれた。
まだUNIQLOもない時代、おしゃれ偏差値0の私は着回しや自分に似合う服など考えられず、とりあえず予算内で自分がスキ、と思う服を買って大学に通い始めた。

大学の時の友人は、個性的な人が多かった。
私もそんな中で、かぶらないように、でも気にいる服を、トライ&エラーを繰り返し、洋服にバイト代を注ぎ込んでいた。
大学の頃は、古着屋でかわいい古着を買ってよくわからない着こなしをしていた気がする。
卒業してからも、会社勤めではないので、割と古着をベースに好きな格好を楽しんでいた。


30歳を迎える頃、半年ほどポーランドに住む事になった。
とにかく荷物を減らさなければ。自ずと洋服は厳選された着回しのきくものになった。
そして、ヨーロッパの人たちの服のシンプルさに感化され、日本に帰って来てからは、トップスは白黒グレー、時々赤、ボーダー、それにボトムスは黒またはデニム(スキニー)というスタイルに落ち着きつつあった。
服を買う時考えるのは、最低でも手持ちの服と合わせて3パターンはコーディネートが思いつくかどうか。

もう古着は着ない。自分が古びてきたから。と友人に宣言し、なんのこっちゃ?という顔をされていた。
その後ミニマリストになりたいと思ったり、フランス人は10着しか服を持たない、などのブームにも乗っかり、私服が全部で40着ほどに収まったことに喜びを感じていた。

と・こ・ろ・が!


私服のワンピース化、なるキーワードが私の前に現れた。きっかけは、デニムとノースリーブを1枚ずつと、それ以外は全てワンピース、というワードローブで4泊5日のタイ旅行に臨んだことである。 
いつもなら、これとこれを合わせて、これは昨日着てるから明日は着ない、とかごちゃごちゃ考えるのだけど、
日数分プラス部屋着としてのワンピース、以上。

それにデニムとノースリーブ、水着や下着はもちろん加わったのだけど、めちゃくちゃ楽ちんだったのだ。
そして、帰ってきて写真を見直すと、自己満足だが、毎日違う雰囲気の私。

なんかすごくいいじゃん! 

40代からは私服はワンピースだ!!

そう決めてから2年余り、ぼちぼちクローゼットの中は8割ワンピース、になりつつある。
着回しなど考えず、好きな柄、好きな色を着る日々。

好き、気持ちいい、着たい!が選ぶ基準。

白にグリーンの小花柄。ライトブルーのストライプ。黒に白のドット。ブラウンにブルーの花柄。
赤とブルーのチェック。イエローのリネン。
去年から続く重い日々、その反動かカラフルな色に心ひかれたり。
シルエットも様々。特にたっぷりとしたマキシ丈の裾がふわりとするのを見ながら歩くと、心もふわりと浮き立ってくる。
今までのパズルのような服選びから解放されてとても自由な気持ち。

難点は気に入って、サイズも合っていて首から下はいい感じなのに、顔に似合わない、ということが頻発するということ…。

やはり若い頃のように気にいる=似合う、では無くなってきている事を噛み締めつつ、でも好きなものを楽しく着たらいいじゃーん、と思ったりもする。 

また50代になったら、シンプル回帰するのだろうか。
まだまだ自分スタイル、とはいかない40代ではあるが、散財しすぎず楽しんでワンピース生活を送っていこうと思う夏である。

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