鮮魚部・渡部の「美味しいものについて、話そう」:北海道・コムケ湖産のシジミ編
全国から選りすぐりの“ほんまもん”を集めたスーパーマーケット・フレンドフーズには、食にこだわりを持ち、何より美味しいものが大好きなスタッフがたくさん。
そんなスタッフの中から、北海道出身で、この春からフレンドフーズに仲間入りしてくださった鮮魚部の渡部さんに、美味しいものへの愛をたっぷりと語っていただきます。
今回のテーマは、ある日の鮮魚部を色めき立たせた北海道・コムケ湖産の大きなシジミ。市場にもなかなか入らないため、当店にもめったにやってこず、次回の入荷も未定の品です。さて、渡部さんの感想は……?
スタッフ騒然の“メガシジミ”
やっと、やっとこ、朝夕が涼しくなってきたある日。鮮魚部に、黒光りする凄い奴らが運ばれてきました。
部長が、早朝から市場に出向き、仕入れをして戻る朝は、「今日はどんなお魚君に出会えるか」と、そわそわしながら作業をしているわけですが、その朝は、荷受けから台車で荷物を運んできたスタッフが「すごい!!すごいメガシジミがーーー!!」と、雄叫びを上げており、作業場は騒然!
発泡スチロールの蓋を開け、そのすごい奴に出会った時、「こ、、、これは、何?」と目を疑いました。
黒いし、二枚貝だし、そう、あのお味噌汁にしたら最高に美味しいやつに違いないのですが、普段出会うのはあのサイズゆえ、出汁は最高なのに身を食べる人がほとんどいない、なんて言われる、貝の中では最も地味な子。
しかし、そこに黒光りするその子は、「さあ、、、オレをどう料理する?下手なことすんじゃねえぞ!」と口もないのに言ってるような迫力。
「こんな凄いシジミ……どこ産ですか?」と部長に聞くと、「北海道、紋別のコムケ湖、知ってる?」と。
「コ・ム・ケ???」見たことも聞いたこともない名前でした。
慌ててネットで「コムケ湖」と入力したら、「コムケ湖 福山雅治」ってのがトップに。
いやいやいや、そうじゃなくて、シジミだから! と、もう一度「コムケ湖 シジミ」で検索すると、出てきましたー! というか、もう、シジミ関連しか出てきません。笑
あまりに私がメガシジミに食いつくので、「北海道だし、食レポしてくれるなら、試食する??」と部長。「はい!! モチノロンでございます!」
お味噌汁やおすましと、王道が絶対なのはわかってますが、そこからは妄想タイム。酒蒸し、ペペロンチーノ、イヤイヤ、それも美味いに決まってる!
で、浮かんだのは、貝って言えば、そう、クラムチャウダー。
しかし、本来は味噌汁にするのが絶対うまいシジミ君なので、乳製品は使わず、豆乳と塩麹、白味噌、それに酒粕もちょっと加えて、和風クラムチャウダーにしてみました。
シジミは身をふっくら保つため、別鍋で酒蒸しにし、最後にそのお出汁と具材をミックス。酒蒸ししただけのお汁を一口味見してみましたが、未だかつてない濃さ! 身の方は一口噛んだ瞬間に、あのぷっくりしたところからじゅわーと旨みが流れ出ました。周りもじっくりと噛んで、
残りのエキスもしっかりいただきました!
間違いなく、このサイズだからこそ味わえた贅沢。
コムケ湖。知らなくてごめんなさい、そして、ありがとーーーー!!
あー、この写真からでは、あの旨みが伝わらないのが無念ですが、王道でお味噌汁にするなら、お椀に貝1つでもう十分な量感と旨みがあります。といえば、伝わるでしょうか。
ちなみに大きさも味も衝撃的でしたが、お値段も、もちろん衝撃的でした 笑
※次回の入荷は未定です。ぜひお楽しみにお待ちください。
この記事を書いた人
名前:渡部 智子
部門:鮮魚部
この春からフレンドフーズの鮮魚部で勤務を開始しました。生まれも育ちも北海道。20歳から45歳まで札幌で建築関係の仕事をしており、その後和菓子の道へ転職して4年目に京都へ移住。 そして、11年目の春、和菓子だけに止まることができず、たくさんの「美味しい」を提供しているフレンドフーズへと行きつきました。 美味しいものを求めるお客様にお会いできることをとても楽しみにしております。