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バッハの作品における聖書と象徴③(Ludwig Purautzsch)

では、訳の続きを書いていきます。今回はp8の1ページだけにします。
バッハが聖書に直筆で注釈を書いたことについてです。バッハが聖書の箇所についてどう思ったのか興味深い。。
前のページで「コラールについてです」と書いてしまったのですが、
「Chron(歴代)」を「Chor(コラール」と読み間違えていました。ごめんなさい。では、始まります。

バッハの作品における聖書と象徴(Ludwig Purautzsch)8ページ

予期せぬ出来事があった。それは6年間の間中ずっとクリストフ・トラウマンの努力でバッハの所有物から聖書が発見さた。それは現在アメリカにある。(Christoph Trautman Calovii 3. Bände , in Musik und Kirche,39.jg. 1969.S.145ff.)
その中には紀元年数を使ったモノグラムだけでなく、1773年の手記のものも購入している。
手書きの注釈は非常に重要である。旧約聖書の歴代誌にあるエルサレムの神殿についての注釈が以下のように書かれている。

1.歴代上25章、楽器による予言と歌はダビデによる奉仕
※バッハの注釈
この章は神の御心にかなったキリストの音楽の真の基盤etc.

1.歴代上28章21節
秩序ある聖職者とレビはあらゆる職における主の指示に従おうとする。
※バッハの注釈
素晴らしい証だ。他の礼拝制度に加えて特に神の御霊の音楽もダビデによって整えられた。

2.歴代下5章13節
神殿の祝祭の就任式
※バッハの注釈
敬虔な音楽は常に神と共に慈悲深い存在感がある。

これらの聖句はより詳しく考察するべきである。

2.歴代下5章12~14節
また、歌うたいであるレビ人全員も、すなわち、アサフもヘマンもエドトンも彼らの子らも彼らの兄弟たちも、白亜麻布を身にまとい、シンバル、十弦の琴および立琴を手にして、祭壇の東側に立ち、百二十人の祭司たちも彼らとともにいて、ラッパを吹き鳴らしていた。
ラッパを吹き鳴らす者、歌うたいたちが、まるでひとりででもあるかのように一致して歌声を響かせ、主を賛美し、ほめたたえた。そして、ラッパとシンバルとさまざまの楽器をかなでて声をあげ、「主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで。」と主に向かって賛美した。そのとき、その宮、すなわち主の宮は雲で満ち、その司祭は立つことができなかった。主の栄光が神の宮に満ちたからである。


次回は9ページを訳します。ついに音楽修辞学の一つ「音型」についての解説です。プラウチュの研究が始まります!


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