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『狂骨の夢』

さて、今回は百鬼夜行第3弾。
狂骨の夢』についての感想、書評です!!
よければ、最後までお付き合いください🌊

1.あらすじ
伊佐間一成
は逗子でとある女性と出会う。
元精神神経科医・降旗は髑髏に纏わる淫猥な夢に悩まされる。牧師・白丘は海で〝あるもの〟を見たことを契機に決心する。
二子山集団自殺事件
金色髑髏生首事件
『とある女が語る〝殺しても甦る死霊〟
逗子で起こるのような出来事はどのような結末を迎えるのか。シリーズ第3弾。

⚠️以下、ネタバレです。未読の方は4へ。
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2.ミステリーとして -明瞭とした現-
今回の話をミステリーとして捉える場合。
肝になるのはやはり、同じ過去を生きる女性が2人いることに気づけるか。でしょう。
そして、片方の女性が降旗、白丘に話す出来事をどこまで現実の出来事ととして捉えるかです。

狂骨の夢は、本当にのような話で、
登場人物が主観的かつ断片的にしか出来事に関わってこない。事件の輪郭がどこまで読んでも〝読者〟にすらはっきりしない。
月並みな言い方をするなら、それがこの本に仕掛けられた最大のトリックだと思います。

正直、宗教に詳しくないと全てを見透かすのは無理ですけど、、、。やはり、ミステリーだけとして捉えるのは無理があるのかな。その理由は3で語りたいと思います。

3.伝奇小説である所以 -朦朧とした夢-
実は、この小説読むのが2回目です。
中学生か高校生の頃なので、10年前くらいに一度読みました。でも、トリックらしき部分は覚えているのに読んでもなんだか思い出さない。
それは、伝奇の部分(伝奇小説については姑獲鳥の夏の書評で記述しています。)が肝要であり、1つ1つの事象が噛み合うための歯車の役割をしているのに、そこが理解できていなかったからなんだと読後わかりました。
1回目の読書は、作品に寄せる言い方をするなら、で終わってしまって消化できていなかったんですね。中学・高校の自分が理解できる訳もなかったんですけど。笑

やっぱり百鬼夜行シリーズはあくまで、
伝奇小説×推理小説であり、どちらも理解して初めて理解るというものなんですね。

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4.本作のキャラクターについて
今作もまぁ個性豊かなキャラが登場するのですが、どうも馴染まないキャラっています。
今作では降旗が合いませんでした😭😭
前作『魍魎の匣』の楠本頼子に似た感じです。

現実に目の当たりにしながら理想に逃げる頼子。
夢を目の当たりにしながら科学に逃げる降旗。

そういうタイプが私はダメみたいです。笑

5.おわりに
百鬼夜行シリーズを続けて読むのは難儀なので、
次回は、新本格ミステリ(というのかな?)シリーズの第3弾を拝読しようと思います。

最後はいつものように作中の台詞で。

〝-------また殺さなくてはなりますまい〟

どこかで夢から、、、。

最後までありがとうございました🌊
それでは、また次回〜👋👋

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