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イタリアの給食

みなさん、こんちには。
みなさんはイタリアの学校給食というとどんなイメージを抱きますか?
パスタやピッツァ?
美食の国といわれているので、おいしいんだろうな、と思われる方も多いかも知れませんね。

どんな給食かというと…

パスタはもちろん、ピッツァも10日から2週間に1回マルゲリータピッツァが出ます。
基本的にプリモ(パスタ、ニョッキ、リゾット、ミネストローネなど)、セコンド(お肉、魚にチーズなど)、コントルノ(野菜の付け合わせ)で構成されるザ・イタリアンなメニューなのですがね…おいしくないとクレームする保護者が多数。
ここでいう給食とは、cucina interna(クチーナ・インテルナ)という学校内に調理設備を持ち、料理人が作ってくれるできたてほやほや、おいしい給食のことではなく、ミラノ市の多くの学校(全公立と私立の一部)が使っている給食センターの給食のことです。

イタリアの公立学校の給食費は、世帯の収入によって変わり、大体平均で月80ユーロ(約12000円)くらいの支払いが必要だそうですが、我が子たちはインターナショナルスクールに通っているので、私立校は公立校のような収入による割引はなく、支払額も最高額。
これだけ払っているのに、パン以外食べられるもの(好みの問題)がないってどういうこと?と怒り心頭な保護者も少なくないです。

具体的には、こちらがある日のメニュー。

1番人気のPizzaの日↓
• Carote julienne(ニンジンの千切り、娘曰く味付けなし)
• Pizza margherita(ピッツァマルゲリータ)
• Frutta fresca di stagione(季節のフルーツ)

当たり障りない日のメニュー↓
• Pasta biologica al pomodoro biologico(有機パスタ、トマトソース)
• Frittata(イタリアンオムレツ、その時によりジャガイモ入りだったりするらしい。卵のみの日も。とにかくよく出てくるメニュー)
• Erbette all’olio(緑の葉物野菜オイル和え)
• Frutta fresca di stagione(季節のフルーツ)

Che schifo!(キモイー)と言う子が多いメニュー↓ なにがschifoかって、大豆ミートです。
• Carote julienne(野菜といえばにんじんが多い、千切り)
• Pasta biologica pasticciata al ragù di soia biologica(有機パスタ大豆ミートのラグーソース)
• Tortino biologico alla carota(有機キャロットケーキ)

有機ものも多く、健康バランスが考えられているようなメニューですが、イタリアの子どもは野菜を嫌がる子が多いです。

Che schifo(キモイ)の日の大豆ミートラグーは、まずいからと、体調が悪い日に頼むMenu bianco(直訳すると、白いメニュー。リゾ・イン・ビアンコという、茹でたご飯にオリーブオイルとグラーナチーズをかけたもの、鶏の手羽部分を茹でたものと付け合わせにニンジン)に変える子も多いです。ちなみにMenu biancoへのリクエストは、保護者によるリクエストが必要です。

イタリアでは給食を残すことは、悪ではなく、むしろ日本のように食べないと給食を終えられない(昭和ではないので、今は多少は変わっているかも知れませんが)というような、嫌いなものも食べることを強要することは、囚人や奴隷ではないのだからあり得ないという考え方です。

そんなこんなで、嫌いだからと全く食べないとお腹が空いて困るので、それならばとmenu biancoを毎日リクエストする保護者もいたので、ここ数年で、Menu biancoを頼めるのは連続数日まで、それ以上のリクエストには医師の診断書が必要、となってしまいました。
嫌いでも食べる努力をしなさい!という考え方は、マイナーなのかも知れません。
そもそもイタリアには、食育という観念はないと聞きます。

大人のメニューはさまざまな味付けで、おいしいものもたくさんありますが、正直子どもの料理はバリエーションに富んでおらず、つまらないと思うことも多いというのが本音。
プリモ(炭水化物系)はトマトソース、ラグー(ミート)ソース、ジェノベーゼソース、そしてシンプルなチーズ味のビアンコ。
セコンド(メイン)はお肉のコトレッタ(カツレツ)や魚も白身魚のフライ。
そして付け合わせにはポテト。
それ以外だと、ハムのパニーノやマルゲリータピッツァは人気ですが、その他の魚介類やお肉料理、野菜もあまり食べているところは見かけないかも。
逆にレストランの子どもメニューといえば、上記という感じです。

実際私も学校給食を見たことがあるわけではないのですが、イメージとしてきっとこんな感じ?と思う写真を見つけたので、ご紹介します。

こちらはズバリ、出産後の入院食でした!

トマトソースパスタに、チキン?と野菜の付け合わせ。パンとオレンジ。オリーブオイル塩胡椒と、パルミジャーノチーズ(粉チーズ)。

トマトソースパスタ、豚肉のロースト薄切りと、付け合わせのインゲンを茹でたもの。パンとりんご。

ミネストローネ(スープ)と、リコッタチーズと卵のフリッタータ、緑なのはほうれん草かな?付け合わせがポテトを茹でたもの…パンとオレンジ。

メニューと子どもたちから聞く話から察するに、給食はこんな感じなのではないかと。

日本の方からすると、こんな給食はどのように映るでしょうか?

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