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【横浜FC】『進化するフリエ』 J2リーグ 第16節 vs 徳島ヴォルティス

○スタメン

ガブリエウ選手が鼻骨骨折から復帰し、和田選手がボランチで先発しています。また、インパクトメンバーには齋藤選手が復帰し、山谷選手が初のメンバー入りを果たしています。

○スコア

横浜FC 2(1-0)1 徳島ヴォルティス
前半41分 伊藤(横浜FC)
後半20分 ガブリエウ(横浜FC)
後半48分 一美(徳島ヴォルティス)


○総評

この試合では横浜FCの新たな守備のスタイルが見られました。高い位置からハイプレスをかけるのではなく、守備の陣形を整えてから『ボールの奪いどころを全員の共通認識で行えていた』ように見えました。そのため、ゴール前にパスを入れられても、ボランチにパスを付けられそうになっても、余裕を持って対処する事が出来ていたのではないでしょうか。多くのチームに対策をされている中で、新たな取り組みから勝ち点3を奪えたことは、今後の自信にも繋がるはずです。

○フリエの攻撃が停滞していたナゾ

前半、先制点を取った場面以外はあまり相手を崩して攻める場面は少なかった展開でした。それには、徳島の明確な狙いがあり、それにハマってしまった事が原因としてあります。
徳島は横浜FCの3バックである、亀川選手・岩武選手・ガブリエウ選手に対して、3トップで必ずプレッシャーをかけてきました。また、手塚選手や和田選手には20番の児玉選手か7番の白井選手が必ずマークに付くように徹底されていました。

徳島の選手は、それぞれの選手が矢印の先に対峙する選手へプレッシャーをかける

ここまで徹底したマークにあうと、横浜FCとしてはゴールキーパーにパスを下げるしか選択肢がありません。ここが徳島の一番の狙いだったのではないでしょうか。パスを受けたブローダーセン選手は、選択肢として『ロングパスを出す』以外にはほとんどありません。なぜなら、上記に書いた通り味方の選手はマークに付かれているからです。そのため、ロングボールを蹴らざるを得なくなり、そのこぼれ玉を全て徳島に拾われてしまうという悪循環が続いたのです。これが、横浜FCの攻撃が全くもってハマらなかった理由ではないでしょうか。また、もう一つ原因を挙げるとすれば、徳島の右サイドバックの22番の藤田選手が攻撃時にはウイングのようなポジションを取っていました。そのため、対峙していた山下選手のポジションも後ろへ引っ張られてしました。その結果、攻撃に切り替わった瞬間のスタートポジションが低い位置からのスタートに余儀なくされてしまったのです。

藤田選手(赤丸)が高いポジションを取るため、山下選手(水色の丸)は矢印の方向へ引っ張られる


そんな中でも確実に先制点を奪い、自分達のペースで試合を進めていたチームは素晴らしかったと思います(^^)

○逆襲必須、新たな一手

今日の試合で1番の驚きだったことは、『高い位置からプレッシャーをかけ、ボールを奪う』という本来の横浜FCのスタイルをしなかったということです。本来、3トップに入る選手(今日の試合であれば小川選手、伊藤選手、長谷川選手)たちは、相手のバックラインの選手がボールを持つと迷わずプレッシャーをかけていたと思います。それに連動するように、中盤から後ろの選手たちもギアを上げてプレッシャーをかけていました。
しかし、今日の戦い方は全く別のやり方になっていました。プレッシャーをかけるのではなく、まずは『全員が守備位置に戻る』『ボールを闇雲に追いかけるのではなく、相手のパスの出所を伺いボールを奪いに行く』ということです。また、センターフォワードの小川選手がバックラインにプレッシャーをかけるのではなく、バックラインからボランチにパスを出されないようにコースを消すためのポジションを取っていたのです。そして、伊藤選手と長谷川選手がセンターバックの2人にプレッシャーをかけることで、相手の選択肢を減らす守備の仕方をしていました。

伊藤選手と長谷川選手は矢印の方向へプレッシャーをかける準備をする。この時点で横浜FCの守備の陣形は整っている。また、小川選手は背後(水色のマル付近)にいる徳島の選手にパスが出ないようにパスコースを消す


こうなると、徳島のセンターバックやサイドバックの選手たちは、どこにパスを出しても横浜FCの選手たちが待ち構える形になるため、良い攻撃をスタート出来ません。例えば、徳島のセンターバックの選手からフォワードの選手へロングパスを出すとします。しかし、横浜FCの選手が既に揃っているため、チャンスを作れません。

プレーの選択肢が減り矢印の方向にロングパス(赤丸付近)を出そうとしても、横浜FCのバックラインは揃っているためパスを通されても怖くない

また、ボランチにパスを出そうとしますが、そこには抜群の読みとボール奪取能力に長けた和田選手が待っているため、有効なパスにもなりませんでした。この辺りの明確な戦い方の変化に対応するため、和田選手をボランチでスタメン起用したのではないかと思っています。

徳島のディフェンスラインがボランチに縦パスを付けても、そこには和田選手が待ち構えているためボールを奪われる


『ゴール前に人数を固め、スペースがない中で相手のボールを奪う』という戦い方は、これまでに対戦したチームが横浜FCを攻略するために取り組んできたものです。今日の試合は、「まさにやられたらやり返せ!倍返しだ!!』と言った具合だったでしょうか。
次節から2試合アウェイゲームが続きます。しかも、次節は3位に位置している新潟です。絶対に勝たないといけません!
今日の勢いをそのまま新潟戦に繋げましょう(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

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