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【横浜FC】『ボールを動かし、相手を動かす』 J2リーグ 第12節 vsFC町田ゼルビア

○スタメン

サウロミネイロ選手と武田選手、安永選手がスタメンを外れ、伊藤選手と中塩選手、高橋秀人選手がスタメンに入っています
予想フォーメーションは3-4-2-1です



〇スコア

横浜FC1(1-0)1FC町田ゼルビア
前半9分 長谷川竜也
後半24分 ヴィニシウス アラウージョ

〇総評

ゼルビアは横浜FCの攻撃を警戒して5バックで守ってきました。これは、横浜FCが引き分けた相手が全て3バック+2ウイングバックの5人で守ってるチームであったというスカウティングの結果ではないでしょうか。これに対して横浜FCは、ゼルビアの連動性の高いハイプレッシャーに苦しめられる場面が多く、90分を通してほとんどいいところがなく試合が終わっています。先制点を奪った場面は相手のプレッシャーをうまくかいくぐりましたが、今までのチームとの違いは、ゼルビアは守備の質が全く落ちなかったことでした

〇ハイプレス+5バック

この試合でまず一番驚かされたのは、ゼルビアが試合開始の時点で5バックで守ってきたことです。さらに驚かされたのは、攻撃は徹底したハイプレッシャーからのカウンターでしたが、攻撃の時も必ず3人以上は守るために残っていたことです。横浜FCは小川選手のワントップのため、ゼルビアが攻撃している時は小川選手をマークする選手+1人くらいの人数(2人くらい)が残っていれば余裕を持って守備ができたはずです。しかし、ゼルビアはそうはせず、徹底した守備の形を取っていました。
結果として、横浜FCはこの守備陣形を最後まで崩すことが出来ず、試合を優位に進めることが出来ませんでした。唯一、先制点を取った場面ではゼルビアのクリアミスをうまく拾い、長谷川選手のゴールへと繋げました。ゼルビアの選手たちも先制点を取られたあとは勢いを無くしたように見えましたが、ハーフタイムを挟むと息を吹き返したように見違えるチームになっていたのも事実です
では、具体的にどういった形で今日のような相手を崩すことが出来るのでしょうか。ゼルビアはボールに対してプレッシャーをかけ続けていました。逆に、ボールのないところでは守備が雑になる傾向があります。つまり何が言いたいかというと、ボールを持っている選手には激しいプレッシャーがありますが、ボールを持っていない選手はフリーになりやすいということです
前半にそのような形が見られたため、以下を参考にしてください

まず、小川選手に縦パスが入ります
小川選手は簡単に矢印の方向にパスを返します
小川選手に4人のマークがついていて、その後ろのスペース(赤い丸)辺りがガラ空きになります。画像手前2番目は長谷川選手で一番奥が亀川選手です。このような崩しから多くの選手が飛び出して行けるとチャンスも多く作れます


このように、ボールの集まるところにゼルビアの選手たちは奇襲するように引き寄せられてきます。パスを受けた選手は、なるべくワンタッチなどの少ないタッチ数でパスを繋ぐことによって相手の密集エリアを攻略出来ると思います。
ただ、これはあくまで理想論であり、ピッチの中とスタンドでは見える景色が違うのでそう簡単にはうまくいくものではないかもしれません

〇サウロ投入で進化する山下

横浜FCの後半の戦いは防戦一方でした。そんな中、山下選手とサウロミネイロ選手の同時起用はこの先の戦いを進める上で重要な意味を持つかもしれません。
山下選手の持ち味はドリブルとスピードです。恐れずにゴール前でドリブルで仕掛ける姿はファンを魅了しています。しかし、山下選手の目の前に2人も3人も相手ディフェンダーがいてはボールを失う場面も増えてしまいます。そこでサウロミネイロ選手の存在が山下選手を助けるわけです。サウロミネイロ選手にパスが集まると、当然ゼルビアの選手もサウロミネイロ選手にプレッシャーをかけます。ここがそれまでと違った場面になりますが、サウロミネイロ選手はブラジル人特有のバネや強さがあるため、当然日本人ディフェンダーは1人では太刀打ちできません。そのため、必然的にサウロミネイロ選手にプレッシャーをかける人数がより多くなっていました。そうなると、右サイドにポジションを取っている山下選手がフリー、もしくは1対1の状態でドリブルを開始出来るようになるのです。
サッカーというスポーツは1人でやるのではなく、周りの選手との連動性やそれぞれの良さの掛け算で成り立っています。上記に記述した場面のように、ドリブラーには意図的にドリブルするためのスペースを空けることが出来るのです


開幕から12試合負けなしの首位。勝ち点は28です。まだまだ悲観する時期ではないですが、追われている立場ではヒヤヒヤするのも無理はありません。何を考え、どう発言していても次の試合は日曜日にはやってきます。我々サポーターに出来ることは、とにかくチームと一緒に戦うことです。それぞれのできることを全力でやりましょう(^^)

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