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あれ?努力っていったい?「マシュマロの実験と貧困脳」

努力は報われるまで継続すれば成果になると信じています。


アウトプットを中心とした時間を使っていれば、

インプットの質が上がるだけではなく、

アウトプット自体も経験値のインプットがあるためパフォーマンスが高まっていくものと信じていました。


著書「AI vs.教科書が読めない子どもたち(新井紀子)」には、

・基礎的な読解力が人生を左右するほどの能力であること
・中学受験は基礎的な読解力や論理的思考が中心で問われていること
・多くの学生は読解力がそもそもないから試験で点数が取れないこと

などなどが書かれていました。


あれ?


わたしは相手の言っていることが正確に把握できないときもあれば、

相手に正確に伝えられないことも多くあります。


営業には向いていないなと感じたことが多いです。


そうした中、マシュマロの実験の最近の解釈を見ていて強い疑問点と私にとって不都合な真実が存在していたため記事にまとめようと思います。


よかったら最後までのぞいていってください。


マシュマロの実験

スタンフォード大学の心理学者ウォルター・ミシェルの実験です。

1960年後半~1970前半にかけてマシュマロを使った自制心の実験結果と将来の社会的な成果との関連性を測ることを目的とした実験でした。

4歳の子供たち186人に対し、子どもたちをマシュマロ1個と机ひとつの部屋に通されます。

実験者は「私が帰ってくるまでの15分間、マシュマロを食べるのを我慢したらもうひとつマシュマロをあげる」と言われ、部屋で一人になります。

マシュマロを2個手に入れることができたのは3分の1ほどで、追跡調査の結果、マシュマロを食べなかった子どもたちは後の人生でも優秀な成果をあげることが多かったという結果になりました。

マシュマロを食べた子どもとマシュマロを2個得た子どもは、大学適正進学試験(SAT)が210点も異なることが判明しました。

このことから「自制心」は人生を大きく左右するという結果が導かれ、学業、コミュニケーションにおいても自制心は重要なファクターであると考えられてきました。


マシュマロの実験に懐疑的な目が向けられた

2018年5月25日に発表された結果では、これまでのマシュマロの実験は「限定的」とする内容になっています。

子どもの自制心が人生の成功に大きく影響することに懐疑的な研究者が、より大規模な実験を行いました。

その結果導かれたのは、子どもの人種・親の学歴・家庭の年収を考慮した上で、子どもの成功に長期的な視点で重要なのは自制心よりも「社会的・経済的環境」でした。

ニューヨーク大学のテイラー・ワッツとカリフォルニア大学アーバイン校のグレッグ・ダンカン、ホアナン・カーンはマシュマロの実験は疑わしいということで、追実験を行いました。

被験者の子どもたちを900人に増やし、人種・民族性・親の学歴といった面で、アメリカの国民を反映したものとしたうえで、実験結果は子どもの家庭の年収といった特定の要素に調整を行いました。


新しいマシュマロの実験の結果

・「自制心がよりよい結果を生み出す」とする元のマシュマロ実験結果は限定的であるということ
・2個目のマシュマロが得られるかどうかは、大部分が「子どもの社会的・経済的背景」に左右されるということ
・自制心ではなく社会的・経済的背景が、長期的にみた子どもの成功のカギということ

ワッツは子どもが生まれるまでに大学を卒業していなかった母親に焦点をあてました。

元の実験ではスタンフォード大学のコミュニティ内で行われた実験であったため、今回の研究ではより広範囲な被験者を用意することができました。

研究結果は大きく以下の2点を示しています。

・母親が学位を持つ場合、マシュマロを得られた数と、SATの点数および母親からの方向において差がなかったこと
・重要なのは3歳における家庭の年収と環境

今回の研究結果は、新しいモチベーション(動機付け)を示しました。

・貧しい家庭の子どもは、裕福な家庭の子どもに比べて、2個目のマシュマロを得るためのモチベーションを得にくいこと
・貧しい家庭の子どもは「今日食べ物があっても明日はないかもしれない」という可能性が常にあり、経済的な理由から「買ってあげる」いう約束が破られること

「どうせ買ってはくれない」という感覚が刷り込まれているということでした。

つまり、家庭に充分な経済的な余裕がある場合には、喜びを先延ばしにするということが容易にできるが、貧しい家庭の子どもは経済的な理由から喜びを先延ばしにしてメリットを感じたことがないことが判明しました。


Revisiting the Marshmallow Test: A Conceptual Replication Investigating Links Between Early Delay of Gratification and Later Outcomes - Tyler W. Watts, Greg J. Duncan, Haonan Quan, 2018
http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0956797618761661
The Marshmallow Test: What Does It Really Measure? - The Atlantic
https://www.theatlantic.com/family/archive/2018/06/marshmallow-test/561779/


だんだんと恐ろしくなってきますよ。


貧困家庭では子どもの脳は縮小する


https://gigazine.net/news/20170308-brain-on-poverty/


コロンビア大学の神経科学者キンバリー・ノーブルは「貧困と脳の関係」を視覚化し、科学雑誌へ掲載しました。

年収が5万ドル(570万円)以下の家庭の子どもは、収入が低くなればなるほど帯状回・楔前部・下前頭回・上前頭回・下側頭回の面積は少なくなるという研究結果を示しました。

このあたりの皮質は、以下の能力に影響を与えています。

「Language Skills(言語能力)」
「Perception of Spatial Relationships(空間的関係の認識)」
「Memory of Facts and Events(真実と出来事の記憶)」
「Cognitive Control(認知制御)」
「Short-Term Memory(短期記憶)」


脳は中心にいけばいくほど本能的な部分を左右しています。

記憶喪失になっても手続き記憶は長期記憶として生き残り、小学校の校歌が歌えることで記憶喪失になった人の出身地を探ることができます。

自分の名前すら憶えていない人でも食べ物とそうでないものの違いや犯罪への意識などは残っています。


皮質というのはより社会性に直結した能力になるため、記憶というよりPCでいうメモリ(RAM)の部分になります。

仕事やコミュニケーションや判断の場で発揮されることが多いため、皮質面積の縮小は「貧困脳」と言えます。


あれ?すべてにあてはまってるけど??

母親に学位がなく、3歳までで家庭の年収は5万ドル以下でした。

バブル崩壊後に景気が大低迷し、個人事業主の家庭で育った私は不必要な物は与えられませんでした。

(ここまで育ててくれたお父さんありがとうございます。)


長期的な実験を通じて考えるに、私は重度の貧困脳ですしマシュマロの実験で自制心のない子どもだったと考えています。


それでもなお、学びと向上心を持って人生をチャレンジしてサバイブしようと思えていることに感謝しています。


自然の流れでいけば完全な落ちこぼれだったはずが現在では年収5万ドルは稼げています。

自分の血を次の世代に進めるときは両親が遺伝しますから、見た目だけで伴侶を選ばずに長期的に関係が築ける相手を選ぶとともに、学位がなくても知的な相手を選んだ方がよさそうです。


シンガポールで学位のある女性は高所得男性に選ばれないという話が物議を醸したこともあります。

この記事で参考にしている実験を踏まえると、自分のためだけを思って配偶者を選ぶのか、子どものためを含めて配偶者を選ぶのかも重要になりますし、


しかもしかも、


家庭の年収の問題があるため、自分自身の所得も上げていく必要があります。

遺伝的な流れを変えたい。そんな一心でこれからも学びをアウトプットしていこうと思います。


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