くらがくで「子供の貧困」について考える
Text by Momoka Yamaguchi
「くらがく」てなに?
任意団体「くらがく」は、2021年4月に誕生した団体です。
様々な立場、価値観をもつ人たちが集まり学び合える場所をつくることで、互いの立場や状態を認め合える社会をめざしています。
今回のくらがくのテーマ「貧困」では、くらがくの代表である菊竹有希(きくたけ ゆうき)さんが講師となり、自身の実体験をもとに貧困とは何かお話をしてくださりました。
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貧困の状況にいる子どもたちは、
自分が貧困である、と言えない。
または、自分の環境が貧困状態なのだと気づいてないそうです。
菊竹さん自身も、幼少のころは1日3食や、毎日衣服を変えることが出来ない絶対的貧困状態だったそうですが、人と違うことを知られたくなかったり、そもそもこれが普通なのでは…?と思っていたそうで、自分から言うことは無かったそうです。
私もお話を聞きながら自分だったらどうだろう…と考えていました。
ですが、おそらく誰かに自分の生活について言うことは無いだろうなと思います。
疑問すらもわかないかもしれません。
人間は変化や違いには敏感ですが、
最初からある環境にはあまり疑問は抱けないのではないかと思うからです。
おそらく誰かから言われるか、誰かの「普通」を見ない限り疑問を持つことはないでしょう。
そして、それを口に出すということはぼんやりとした違和感を明らかにしてしまうことになります。
友達と自分の関係が変わってしまうかもしれない。
その可能性を考えると、言うとしても相当な信頼関係か、
言わざるを得ない状況にならない限り言わないと思います。
同時に小学校のころの友人を思い出していました。
今思えば彼女はもしかしたらそうだったのかもしれません。
ですが、当時は全く気づいていませんでした。
子供の頃は、その子の生活や背景なんて気にせず接していたのに大人になると気になってしまい話しづらいことってありませんか…
相手を知らずに傷つけてしまうのではないか…と思い躊躇う。
そんなことです。
私にとって今回のテーマでもある「貧困」も
話しづらいことの一つに当てはまります。
こんなこと聞いてもいいのだろうか…
相手を不愉快にさせたらどうしよう…
とついつい考えてしまい言葉に詰まってしまいます。
講師の菊竹さんは、
「自分からこの経験を話せるようになったのは大きな前進だ」と話していました。
全然気にしないのでどんどん思ったことや質問など話してください、と。
一方私の方はというと、
「そうは言ってもやっぱり難しい…」
と思ってました。
相手は私がだす質問に対してどう思うだろう…
と思ってました。
一歩踏み出して質問するのにかなりエネルギーを使いました。
その時、自分に対して疑問が浮かびました。
この感情は、質問相手に対して思っているのではなく、
その質問をした時に自分がどう思われるかについて
気にしてるから生まれた感情ではないか…と。
そしてこの感情のおおもとは、
「貧困」はネガティブなものだと決めつけている
先入観なのではないかと。
この先入観が「貧困を知ること」を妨げているように
感じました。
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