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いい写真ときれいな写真の違い

こんにちは、静岡の島津です。今回はいい写真と綺麗な写真の違いについて、思ったことを書きたいと思います。

いい写真は主観的、きれいな写真は客観的

言葉のあやだろと言われてしまったら元も子もないと思うのですが、写真には2種類あると思っています。

今回のテーマである、いい写真ときれいな写真です。

きれいな写真

きれいな写真は、すごくわかりやすいです。しっかりと構図が取れていて、レタッチされていて。よく見せるために撮られる広告写真が代表的だと思います。技術的に優れた写真とも言えるかもしれません。いいレンズ、いいカメラを使い、LightroomやPhotoshopで色や明るさを調整した写真。
現実ではないものを、現実のように見せている写真とも言えるかもしれません。電線を消したり、空を少し青くしたり、視線を誘導したり。写真に意図をはっきりと感じます。

極端に言えば、誰が見ても「うん、これはきれいな写真だ」と感じるものです。客観的な写真であり、ローコンテキストな写真でもあります。

いい写真

一方、いい写真は、主観的です。
異なった視点から、見る側に別の視点を与えようとする写真です。撮る側も主観的に撮れば、受け取る側も主観的に判断します。
「これはいい写真だね」というのは、何がいいのかはっきりと的を得ません。でも、何かが響いている状態。
僕はこれを、息子が撮った、娘の写真を見て思いました。

Shoot by iPhone 14 Pro

なんで、そんなところ撮るんや・・・。最初はそう思いました。でも、普段こんな目線で息子は世界を見ているんだと思うと、少し感じるところがありました。
息子が撮った写真を他にも見ていくと、普段は撮らないような人との距離感、見上げるような目線、指が入ってしまっている、全体的にボケてしまっているなど、さまざまな写真が見つかりました。

ボケて何がなんだかわからない写真だとしても、僕からするとどこでどのように撮ったのかわかる。すごくハイコンテキストなんですよね。だから見る人も選ぶし、評価も分かれる。一部の人にとっては、全然良くない写真なんです。

ハイコンテキストな写真から伝わるメッセージ

僕は今回、息子が撮った写真を見て、娘の知らなかった一面を知った気がしました。いい写真を見ると、その人やその土地がもっと好きになる。なぜなら、ハイコンテキストだからこそ、今まで見えていなかった一面が見えるからだと思います。

きれいな写真といい写真も、どっちがいいか議論するつもりは毛頭ありません。仕事柄、きれいな写真を必要とすることが多いので、いい写真にももっと目を向けたいなと思うのでありました。


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