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フリーランス美容師の退職金、【小規模企業共済制度】って何?

こんにちは。

現在フリーランスとして美容師をしながらフリーランス美容師さん限定コミュニティ【SHARE FO(u)R YOU】運営しております加藤亮平と申します。


2022-08-05 15.25のイメージ


簡単ではありますが、このコミュニティ【SHARE FO(u)R YOU】についてはこちらの記事を読んでいただいければ幸いです。


そもそも美容業界にいるとあまり考えないかもしれませんが、フリーランスになると退職金というものがありません。

ですがフリーランス(個人事業主)向けの制度を活用することで、退職金代わりのものを受け取る方法はあるのをご存知ですか?

定年がなく、長く働けることはフリーランスにとって魅力の一つです。

とはいえ退職金制度がないのというのは年齢を重ねてハサミを置く時のことを考えるとやはり不安要素の一つになるのでは思います。


そこで今回は、退職金の代わりになる制度についてお話しさせていただきたいと思います。

少しでも現役フリーランス美容師さんの参考になれば幸いです。


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⬛️フリーランス美容師に退職金はないの?

退職金というのは企業へ雇用されている会社員の場合のみ受け取ることができるものです。

そのためフリーランス(個人事業主)には当然ですが退職金はありません。

定年や年齢に関係なく長く働くことができるというのはフリーランスの魅力の一つです。

とはいえ会社員のように定年後の退職金というのは、老後の年金同様に生活を支える基盤になるものです。

フリーランス美容師になったもののそれがないというのは不安だ、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

いつまでも働き続けることは可能とはいえ、働けなくなったときはどうしたらいいのか。

フリーランス(個人事業主)になると誰もフォローはしてくれません、どんな状況下でも自分自身でやりくりしていくことが必要になってきます。


⬛️リタイア後を考える【小規模企業共済制度】とは?

そこでフリーランス(個人事業主)のための退職金制度として作られた制度が小規模企業共済制度です。

小規模企業共済制度とは、独立行政法人中小機構が運営するフリーランス(個人事業主)や経営者に向けた共済制度になります。

フリーランス(個人事業主)などの小規模事業者が事業をやめる際に生活資金として積み立てておくもの、いわばフリーランスの退職金制度です。


掛金は1,000円から月7万円まで任意で設定することができ(500円単位)、加入後の増減も可能です。

これを退職金として積み立てることで廃業時に受け取りことができます。

途中で増額したり減額することができるだけではなく前払いも可能なため、将来的なフリーランスとしての活動に不安があっても比較的リスクなく安心して加入することができる制度です。


⬛️小規模企業共済制度のメリット・デメリット

前述したようにフリーランスでも退職金を受け取ることができると聞くと魅了的に感じませんか?

自分で定年を決めることができるフリーランスにとって小規模企業救済制度は大きな支えになるに違いありません。

とはいえこの制度がどういうものなのか、メリットとデメリットの視点でしっかりと内容を確認していきましょう。

◼︎小規模企業共済制度のメリット

<掛金全額が所得控除になる>
フリーランスになると確定申告が必須となります。

その際経費を計上することでせ節税対策をすることができるのですが、小規模企業共済制度に加入する大きなメリットとして、掛金金額が所得控除になるというのが挙げられます。

つまり節税対策として効果的ということです。

基本的な節税対策についてはこちらの記事もご覧ください。



例えば、課税対象の所得金額が400万円だった場合、毎月1万円の掛金を支払っていた場合は36,000円の節税になります。

さらに掛金が3万円の場合は109,500円、掛金が5万円だと182,500円のように掛金を増やすほど、控除額が増える仕組みになっており、所得が1,000万円で毎月の掛金が70,000円の場合には、約36万円の節税ができることになるのです。

年間に数万円の節税ですが、収入の安定しないフリーランス(個人事業主)にとって年間で積み上げると大きなものになります。

<節税対策として活用可能>
小規模企業救済制度は前述したように掛金金額が所得控除になることに加え、受け取る際も節税に効果的になります。

共済金は「一括」「分割」「一括と分割の併用」の3パターンで受け取ることができ、それぞれのパターンに応じて、節税対策ができます。

例えば一括で受け取る場合は退職所得に分類され、分割で受け取る場合は公的年金等の公的年金等の雑所得扱いとなり、それぞれ退職所得控除の対象となり、

受け取りパターンによって節税額は異なりますが、どのパターンにおいても所得税は少なくなります。

<資金繰り対策として活用可能>
法人に比べ資金調達が難しいのがフリーランス(個人事業主)ですが、資金繰り対策に活用可能です。

小規模企業共済制度には、払込む掛け金の範囲内ではありますが事業資金等の貸付を無担保、無保証人で受けることができるというメリットがあります。

一般貸付けでは、10万円以上2,000万円以内(5万円単位)で借り入れでき、利率は比較的低金利ので年利1.5%、申し込みは随時可能となっています。

◼︎小規模企業共済制度デメリット

<加入から1年未満は掛け捨てになってしまう>
加入から1年未満は掛け捨てになってしまい共済金を受け取ることが出来ません。

20年(240ヶ月)未満で途中解約(任意解約)した場合、基本的に元本割れしてしまうという注意点があります。

とはいえ加入する際に長期計画で積み立てることで回避できますし、1年以上経てば解約時に必ず現金を手にできるということは元本割れとはいえ大きなポイントではないかと思います。

<共済金を受け取ると課税対象になる>
共済金は受け取りの際に課税対象になります。

とはいえ節税対策ができることを考慮するとデメリットではなくメリットの方が大きいと考えることが出来ます。

⬛️まとめ

フリーランス美容師には退職金がありません。

とはいえ、小規模共済制度を活用すれば、フリーランス(個人事業主)も退職金に代わって共済金を受け取ることが可能です。

フリーランス美容師の場合、ハサミを持てなくなってしまうと収入がなくなるというリスクがあるように、途中で働けなくなる可能性もあります。

国民年金基金や付加年金のように国民年金にプラスしてカバーするものと同様に、小規模企業共済制度に加入し毎月積立ることで将来の退職金として受け取ることが出来ます。

制度の概要をしっかりと理解して、無理なく利用していくのもいいのではないでしょうか?

フリーランス美容師さんにとって少しでも参考になれば幸いです。



【SHARE FO(u)R YOU】はこういった不安や悩みを共有し解決で着るような場所(コミュニティ)を目指しています。

興味のあるフリーランス美容師さんはぜひ下記よりお問い合わせ下さい。


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