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ジェフリー・ダーマー①:悪の経典と呼ばれる男

ジェフリー・ダーマー

(1960年5月21日~1994年11月28日)

本名:ジェフリー・ライオネル・ダーマー

通称:ミルウォーキーの食人鬼

オハイオやウィスコンシンで計17人を”とある残虐な方法”で処分した。

 

少年の最後

彼にとってはそれが最後のチャンスでした。

自分が全裸であることも全て忘れて、走り出しました。

「ここにいてはいけない」

それだけは間違いありません。

この異臭を放つ部屋から逃げ出さないと、どうなってしまうのか容易に想像できました。


クローゼットに飾られた人間の頭蓋骨の数々

このトロフィーの一つになるわけにはいかない。

少年は、部屋を飛び出しました。

 

「外を走っている裸の少年がいる。怪我をして何かにおびえて逃げているようだ」

午前2時、警察に通報が入ります。

通報したのはサンドラ・スミスという女性。すぐに救急隊員が到着し、少年に毛布を渡しました。

その後、すぐにミルウォーキー市警が到着し、サンドラといとこの二コールが少年の傍までやってきました。


しかし、少年の傍にはもう一人、男が立っていました。

金髪で背の高い男は、少年の恋人だと語ります。

しかし、サンドラとニコールは、金髪の男が少年を強引につれていこうとしていたと証言。

少年本人に聞かないと、話しになりそうもなかったのですが

少年は、ドラッグによりまともな証言が出来ませんでした。


安全確保のために、金髪男と少年と共に男のアパートへ行った警察は、「悪臭はするけれど内装は整っていて信用できそうだ」と判断し、少年をソファーに寝かせます。

金髪の男は、恋人が騒ぎを起こしたことを謝罪しました。

その知的で落ち着いた雰囲気と、同性愛者同士のいざこざに入りたがらなかったことから、警察はアパートを立ち去りました。

anthony Hughs(31)


彼らが見逃したのは、寝室に横たわったアンソニー・ヒュージスの遺体。

彼らが見逃したのは、2人きりになったとたんに少年の首を絞めながらセックスに及ぶ金髪男。

彼らが見逃したのは、金髪男が保護観察中の小児性愛者だったこと。

 

男の名前は、ジェフリー・ダーマー

その生涯は、狂気に満ちていました。

 

偏った幼少期

ミルウォーキーで生まれたジェフリーは、父親が大学で電気工学を学んでおり、幼い頃の生活は貧しものでした。

なんとか生活をするために父親の実家に身を寄せていた一家でしたが、母親はジェフリーがお腹の中にいるころから情緒が不安定で、つわりに悩まされていたこともあり、向精神薬やモルヒネなどを処方されていました。

母親もまた、もらった薬を一日で26錠もオーバードーズする程にヤバイ頭の持ち主。

第二子であるデヴィッドがお腹にいる際も、薬の乱用をやめていません。

 

デヴィッドが生まれても精神状態は改善せず、家庭環境は険悪そのもの。

父もその後、博士号を取得して化学系企業に就職したのですが、研究に没頭し家族を顧みることは少なかったようです。

 

と、ここまで写真とは”ちぐはぐ”なことを言っていますが、文章はニュースで知られるジェフリーの様子をまとめたものです。

なにが真実なのかは、皆さんのご想像におまかせします。

 

ジェフリー少年は、一人で森を過ごすことが多い一匹狼として知られていました。

ほとんど笑うことがなかったと述べる資料もありましたが、そんなことはなかったことが、写真からお分かりいただけると思います。

しかし父からもらった昆虫採集用の化学薬品セットに夢中になる子供じみたところもあれば、その薬品を使って小動物の死骸を酸で溶かしたり、猫やねずみの骨、ゴキブリやクモなどの虫をホルマリンのビンに採取したり。

 

他のサイコパスと異なっていたのは、生きた動物への虐待は行わなかった点。

代わりに動物の死骸を見つけてきては、首を木の枝に突き刺すなどのネクロフィリア的兆候。


 

高校時代にはIQ145という驚異的数値を叩き出し、注目を浴びますが、情緒不安定で集中力がないため成績は振るわず。

知的障碍者のモノマネ

ヤギの声マネで授業妨害

スーパーの試食品でアレルギー発作の真似

問題児としての悪名のほうが勝っていました。

 

後に父親は母親から「耐え難い虐待と、義務の完全放棄」により提訴され、1978年に協議離婚が成立。

母は弟のデヴィッドを引き取り、父は行方をくらませました。

当時18歳だったジェフリーは成人と見なされたため、両親はジェフリーのことに触れないまま姿を消しました。

この幸せそうな写真とは裏腹に、捨てられたのです。

 

第一の事件

高校卒業前にはアルコール中毒になったジェフリーは、いつしか自分が同性愛者であることに気づきます。

卒業から数日後、荒れた生活を送る中でジェフリーはロックコンサートの帰りだったスティーブン・ヒックスというヒッチハイカーを拾いました。

趣味が合う。顔もタイプ。文句はありません。

酒とマリファナでヒックスを自宅へ誘い込み、自分の過去話に興じます。

ところがヒックスは「父の誕生日だから帰らなきゃ」といい始め・・・

近場に会ったダンベルを使って、彼を帰れないようにしました。

背後から殴打し、後に絞殺。

衣服を引き剥がしてアナルセックス。

腹部を切り開いて、血を身体に浴びる。

内臓を床に広げて、その上を転がりながら射精

 

遺体はその後、床下へ運び込んでバラバラに解体。

しかし腐敗しだしたので、首以外をゴミ袋に詰め込み、近くの森に埋めました。

後にこの事件を「もっとも思い出したくない過去だ」とジェフリー自身が述べています。

 

父、突然の帰宅

そんな時、父が二番目の奥さんを連れて家に帰ってきます。

父の勧めでオハイオ州立大学へ進学したジェフリーですが、授業に出席する代わりに血液バンクに自分の血を売り、その金で浴びるように酒を飲むというどうしようもないアル中ぶり。

一学期終了と共に退学勧告を受けました。

学業が出来ないならばと陸軍に入隊させられますが、訓練に耐えられず最初の配属先では挫折。

転属を命じられて衛生兵としてヒューストンの基地で訓練を受けます。

無事に訓練を終え、西ドイツに配属されたジェフリーは勤務成績もよく、昇進もしていたんですが・・・

ドイツ勤務になり、基地内の免税店で酒を安く買えるようになったとたんに


アル中の日々再来

最終的には兵役満了を待たずに「健康上の理由による名誉除隊」となりました。

 

・・・ちなみに、ジェフリーがこの基地にいた時期に、基地周辺で5件の未解決殺人が起こっています。

現在でも、犯人は不明のままです。

 

悪魔、ついに就職

除隊後、しばらくはぶらぶらしていましたが、後に祖母の元に身を寄せており、地域で問題を起こしつつも、ミルウォーキーにあるチョコレート工場の作業員として就職します。

就職後に通ったのはゲイバーやクラブ。

そこでも一匹狼っぷりは健在でしたが、この頃から睡眠薬入りの酒を「イイ男」に飲ませるようになります。

どうやら、量や効果を知るための実験のようでした。

 

しかしある日、調節を間違えたのか「クラブ・バズ・ミルウォーキー」で飲み仲間が潰れて病院に担ぎ込まれたことにより、店から出入り禁止を言い渡されます。

それから数日後の1986年9月8日、12歳の少年二人に対して

公開オナニー 

この罪により、1987年9月9日まで保護観察を受けることになりました。

 

つづく

サイコパスの生きざまは面白い!!! 下手なドラマや映画ではない真実の物語を、現存するありとあらゆる情報をもとに1つのストーリーに。 生来の快楽依存から外傷による発狂まで、"裏"の日常をお届けします。