見出し画像

介護士と言う言葉はこの世に存在しないはず。

介護福祉士として働いている遠田です。
この仕事をしてるとよく聞く言葉。

それは「介護士」という言葉です。

求人でも「介護士募集中」や「介護士してます」
なんて言うのをよく目にします。

ですがこの言葉は造語ではないかと思う。

公式にはこんな言葉も職業も存在していない。
Google先生で探してみましたが根拠が見つけられませんでした。。。
(根拠があったら是非教えてください。)


しかし、SNS上でもリアルな場面でも
「介護士」
という言葉は
世の中、介護業界でも、共通言語になってしまっている。
介護士と言えば通じてしまう。

介護士とは、使っている方や発信してる方々の文脈から見てみると、介護の仕事をしていた人、介護を仕事としている人を指している。


現在厚労省など行政や、正式な文面での言葉は「介護職」もしくは「介護職員」を使っている。

介護の仕事をする人や介護を仕事としている人全般を言い表すには「介護職」が適切ではないのか。


ぶっちゃけ介護士でも介護職でもどっちでもいいじゃないか、と思う方もいるかもしれません。



しかし、介護現場には多様な経緯や経験を持って働いている人が多い。

地域住民や有償ボランティアと呼ばれるような方々も介護事業の中で仕事として介護に関わる機会が増えてきている。

どこからどこまでが「介護士」なのか。



○○士をつける「士業」と呼ばれる職種は、定義や解釈は色々とあるようですが、一定の専門性を持つ職種につけられるものだと聞きました。

認知症のケアに関する専門性を担保した資格として「認知症ケア専門士」がいたり、レクリエーション活動を介護の現場で展開する専門性を持つ資格として「レクリエーション介護士」がいる。 それはそういった資格であるし、職業なのかもしれない。


介護は専門性を持った職種で、誰でもできるものではない!という想いを込めて、介護に士をつけたいということは理解できる。


しかし、介護に士をつける職種は「介護福祉士」という国家資格が既にある。

そんな中で介護の専門性を有するはずの「介護福祉士」と「介護士」が混在してしまっているのはよくない。

介護士という言葉を使用している人はこの中に介護福祉士も入っていると認識して使用しているのか。
それとも介護福祉士を縮めて「介護士」と呼んでいるのでしょうか。


もしその場合には介護の唯一の国家資格たる介護福祉士からとても重要な【福祉】を除いた呼び方が流通していることは現状良くないと思います。

介護の仕事だけをしているのが介護福祉士の仕事ではないのは働いている人はよくわかると思います。
福祉の部分も担っているのが介護福祉士です。


介護士は介護福祉士も、介護職員初任者研修修了者も、無資格未経験者も、有償ボランティアも、上級資格である認定介護福祉士まで含むのか。

介護を仕事にしたいる人たち全般を言い表したいのであれば「介護職」を使い、専門性を担保している職種を言い表したいのであれば「介護福祉士」や「介護職員初任者研修修了者」と使うのが正しいのではと私は考えます。

資格があるから偉いとかではなくしっかりとそこの部分を分けて考えなければ行けないと思います。

「介護福祉士」と言う国家資格資格があるのにそれを含めて介護士と呼ばれている事に危機感を覚える必要がある。

そして「介護士」と言う言葉を使って、求人を出したり、発信したりしてる色んな企業や人がいると思います。

その企業や人達はどんな人が「介護士」なのか考えた方がいいです。
結局その部分を変えなければ介護の仕事は誰でも出来る仕事になりえてしまいます。

そして介護の仕事をしている人は「介護職」と名乗りましょう。
「介護福祉士」を持っているならしっかりと「介護福祉士」と名乗りましょう。

介護士として全てを纏める事はないです。
まずは働く人から変えて行きましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?