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体位変換?体位交換?どっちなんだい。

介護福祉士の遠田です。
日本語って難しいですよね。
意味が似てるけど違う言葉、おんなじ意味なのに違う言葉など。

そこで今回は「体位変換」と「ポジショニング」ついて書きます。

なんとなく寝てる時にするのが「体位変換」で座ってる時にするのが「ポジショニング」って思う方もいると思いますが。

半分あたりで半分違ってます。

「体位変換」は、体位を変える行為のこと。
「ポジショニング」は、体位変換をした後で、その体位が崩れず安定していられるように、クッションなどを用いて体位を整える行為のことです。
なので
体位変換→ポジショニングが一連の流れと言うかセットだと思います。
座ってる時は体位を変えないのでポジショニングのみになります。

ではそもそも体位変換とはなにか。

体位変換は「体位を変える行為」のこと。
体位交換を縮めた体交(たいこう)と呼ぶ方もいます。体交はよく聞くと思います。
体位を変えることで
体圧が同じ個所にかかり続けることを回避し
筋緊張や、床ずれ発生のリスク低減に効果があります。
また、視界も変わるので精神的なリフレッシュ効果もあると言われてます。
寝たきりで自分で体位変換のできない方には
介助者が2時間毎に体位変換をするようにしましょう。
などと言われています。
よく体位変換と体位交換どっちなの?って聞かれますが言葉の意味を考えると
「変換」は、変わること。変えること。
「交換」は、取り換えること。
体位を変えるのであって、取り換えるわけではないから表現としては「体位変換」の方が正しいのかなとも思います。
言葉を縮めて呼んだ時の感じも
大変(たいへん)より体交(たいこう)の方が良い。
誤解もないし、語呂も響きも良くて使いやすい。
正しい意味の体位変換言葉として使いやすい体交
どちらを呼ぶにしても、今のところは
同じ行為を指していると理解していれば問題ないかなと思います。
ただし言葉の意味をしっかりと理解して使いましょう。
体位変換には二つあると自分は思ってます。

「大体位変換」
「小体位変換」
大小をつけて呼んでるだけなので業界では使われてないです。
自分が教える時に使ってます。
「大体位変換」とは
身体全体の向きを変えるような、大きく体位を変える体位変換の事です。
普通の人で言う寝返りですね。
2時間毎に体位変換をしましょう。
これは「大体位変換」のことだと思ってます。

「小体位変換」とは
腕だけ、脚だけ、頭だけ、身体のある部分だけ動かすような少しだけ体位を変化させる体位変換

体位変換には大きい動きと小さい動きが混ざってます。
自分が寝てる時に寝返りなどの際に「大体位変換」だけではないと思います。
自分で足を動かしたり肩を動かしたりの小さな体位変換もしてると思います。
体位変換というから大袈裟に思ってしまいますが
大きな体位変換も小さな体位変換もあると考えれば
体位変換の方法がもっと広がります。

ただし小さな体位変換だけではダメ。
大きな体位変換と組み合わせることが前提で話してます。
「体位変換」もケアとしてしっかり考えると中々難しいですね。

教えるさいにはしっかりと言葉の意味を理解して使いましょう!

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