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セラピー/ゲシュタルト療法/体験的心理療法 アプローチのコツ

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体験的心理療法(主にゲシュタルト療法)のアプローチを中心にして、色々と解説しています。ここでは、主に、ファシリテーター/セラピスト側から見た、方法論的視点となっています。また、体…
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2024年6月の記事一覧

詳細紹介『流れる虹のマインドフルネス―変性意識と進化するアウェアネス』

 本書は、私たちの「意識変容(自己実現/自己超越)の全貌」と「その達成のためのロードマップ」を描いたガイドブックとなります。  私たちがたどり着ける自由と超越の到達点、まばゆい目覚めと解放の次元、「流れる虹のマインドフルネス」への道筋を概説したものとなっています。  そこから、宇宙的で、進化的な展望までを見渡せるようになっています。 特に、日本では、(今でもその意味合いがまったく理解されていない)1960年代のサイケデリック革命の意味合いが、前半ではさまざまに考察されています

「混乱は、力と能力の過剰を意味する」―ノヴァーリス (その1)

 ノヴァーリスは、ドイツロマン派の詩人、作家です。  彼は、30歳を前に夭折したため、生前には、わずかな作品しか知られていませんでした。しかし、同時代の巨匠ゲーテに、「もしノヴァーリスに長命が与えられていたとしたら、彼は、詩壇の王になっていただろう」と言わしめた特異な天才でした。    ノヴァーリスが生きた時代は、近代の幕開けの時期であり、近代的な思想や実証主義が、新しい人類史の開明をつくっていくと、希望と期待を持たれていた、そんな時代でした。  ノヴァーリス自身は、早々に

「瞑想は、静寂を得ようとか、よりよき人間になろうとすることではない」―チョギャム・トゥルンパ 

 チョギャム・トゥルンパ・リンポチェは、アメリカで活躍した、チベット仏教カギュ派のリンポチェでした。アメリカでチベット仏教を広めていった最初期の一人であり、傑出した人物でした。  彼が、チベット仏教を、アメリカで教えはじめた時代は、一時のブームは去ってはいましたが、まだヒッピー・カルチャー、サイケデリック・カルチャーの熱い余燼のある時代であり、ニューエイジ的な思潮の黎明期だったのです。そのため、多くのその手のアメリカ人が、「東洋の神秘」や「秘密の教え」を求めて、彼の元に押し寄

NLP 学習進化の5段階モデル―深層能力の抽出 ―良いプレイヤーが良いコーチになるとは限らない

 さて、セラピーでも、スポーツでも、さまざまな芸事や技能を学び、そのスキルを高めていくプロセスには、或る共通した習熟(進化)のプロセス/パターンがあります。  NLP(神経言語プログラミング)の中では、そのような学習進化のプロセスについて、5段階の発展モデルが知られています。  つまり、人は、何かのスキルを高めていく時、次のようなプロセスをたどって、その能力を高めていくというものです。  実は、このモデルは、とても有効なものであり、NLP(神経言語プログラミング)のような

「苦痛な気分」―その構造と解決法

 ここでは、私たちが体験する「苦痛な気分」とその解決法について解説していきたいと思います。 心の苦しみは、正しい理解と正しいアプローチを使えば、必ず解決します。  ここで、苦痛な気分と呼んでいるのは、「不安」「抑うつ感」「憂鬱感」「罪悪感」「自責感」「自信がない」「自己肯定感が低い」「生きづらさがある」などさまざまな気分を指しています。私たちは、人生のさまざまな場面でそれら体験しています。  ところで、私たちがこのような「苦痛な気分」に襲われた時、どうするでしょうか?