見出し画像

My Lifetime Important Albums #8 Jimi Hendrix / First Rays Of The New Rising Sun (1997)

Facebookでかつてのバンドメンバーより「自分の人生に影響を与えたアルバムを10枚あげる」というバトンの指名をもらい書いてみたのだが、なかなか面白かったのでnoteに残しておこうと決めました。
音楽を語るのって楽しい。

音楽評論家でもないので、アルバムに関する基本情報や詳細は記載しません。あくまでもファンとして自分はこうして出会った、こういう風に聴いてきた、ここが好き、という目線で書いています。
では始めていきたいと思います。

Jimi Hendrix / First Rays Of The New Rising Sun (1997)

ジミヘンを初めて聴いたのは10代の頃、ストーンズやビートルズ、ドアーズにTレックスと60年代や70年代のロックに夢中になった時だった。
モンタレーのライブ映画も当時ビデオで観ることができたので、物凄さに衝撃を受けてしまった。
ずっと好きだったのはやはりファーストアルバム「Are You Experienced?」で、60年代イギリスが当時のロックやポピュラーミュージックの最先端を走っていた中に登場した衝撃のギタリストということが20年近く経ってからも十分に伝わるアルバムだった。
これまで書いたように、次第に自分の興味はブルースやR&Bそしてファンクへの移っていくのだけど、ジミヘンはそのどれにも関わってくるし影響力がすごい。
ブルースの歴史もジミヘン以降では随分雰囲気が変わるし、ファンクでかっこいいギタリストは皆ジミヘンの影響下にあった。
エディ・ヘイゼル、アーニー・アイズレー、プリンス、Cameoのチャーリー・シングルトンやThe Timeのジェシ・ジョンソンも・・・。
日本だと山岸潤史さんとか。
エクスペリアンス解散後のウッドストックの6人編成のバンドこそ史上初のギターファンクバンドじゃないかとか、「Band Of Gypsys」こそ
史上初のブラック・ロックバンドだとかそんな風に書かれることも多かったし、実際にそれらを聴いて大きく頷く内容だった。
つまりファンク・ギターの一つの原点はジミヘンにあるのではないか?

ジミの死後発表された未発表アルバムはどれも買って夢中で聴いたが、その決定版がこの「First Rays Of The New Rising Sun」だ。
ジミ自身が構想を固めていた新しいアルバムに限りなく近い内容で構成されている。もちろんアルバムタイトルも。
97年にこのアルバムが出た時には狂喜乱舞して、毎日のように繰り返し聴いた。
もちろん既に発表されていた曲が大半だったけれど、
ジミのアルバムのミックスを務めたエディ・クレイマーによるリミックスも素晴らしく、死後に施された余計なオーバーダブも排除している。

冒頭の「Freedom」から「Izabella」「Night Bird Flying」そして「Angel」という流れが完璧ですごすぎる。
それまでのジミの楽曲とは明らかに違う、アルバムタイトルどおり新たな時代の幕開けを予感させてくれる曲ばかり。
ジミのギターリフも曲の中でどんどん展開をしていく。楽曲も単純な展開はなく、ブレイクがあったり転調したり、エンディングでさらに展開したり。
ファンカデリックのギターリフは、実はかなりジミのアイデアを転用してるものが多いけど、このあたりのジミの影響も相当あると思う。
そして自分自身、正直に言ってこのアルバムあたりのジミのギターリフやプレイに、たくさんヒントをもらっていると思う。
ジミのギタープレイには、R&Bのバックバンド時代に培った経験と、新たなサウンドを切り開こうとする閃きと、
色々な要素が含まれている。同時代のスライのことも気にしていたようだし、彼がもう少し長生きしたらスライと共演をしていた、という話もある。
個人的な思いだけでいうなら、ジミヘンはファンクギターの系譜の原点に位置する存在だ。
そして自分がストラトキャスターを弾くのも、歪みはファズなのも、全部ジミの影響だ。ストラトのラージヘッドがリバースヘッドなのもね!

ジミは短い活動期間の割には多くライブ映像やTV出演映像が残されている。それだけ衝撃も強く注目されていたアーティストだったということだろう。
新しい時代の音を追求しているジミの姿でいうなら、やはり決定打はエクスペリエンス解散後のウッドストックでのライブだろう。DVDなんども買ったし、映画館でみた時も感激だった。
ウッドストックのジミ。まさに伝説である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?