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「freeeサイン」へプロダクト名称を変更 会見レポートをお届けします

2022年3月8日、「NINJA SIGN by freee」は「freeeサイン」へプロダクト名称を変更いたしました。

今回の記事ではそれに伴って開催した記者会見の様子をお届けします。名称変更へ至った背景やサイトビジットの今後の方針、また新たに開設したプランについて詳しくご紹介します。

鬼頭の目指すところ

サイトビジット 代表取締役 鬼頭政人

サイトビジットは2013年にオンライン学習サービスを祖業として、代表の鬼頭が創業しました。そして2019年に電子契約サービス「NINJA SIGN」の提供を開始。

これらのサービスを通じて鬼頭が叶えたかったことは「法務や法律といった、一般の方や中小企業、スモールビジネスにとって身近ではないものを身近にしたい」ということ。

その想いを叶えるためにも、「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションを掲げているfreeeグループに昨年参画。その後、祖業のオンライン学習サービスをレアジョブグループに譲渡し、現在は電子契約サービスに集中しています。freeeグループが目指す統合型ERPの中でサイトビジットは、法務分野を広く担っていく存在でありたいと会見でも強く伝えました。

サイトビジットの戦略方針

続けて、サイトビジットの戦略について語りました。

電子契約サービスの周辺市場には様々なプロダクトが存在しています。
契約管理やそれよりも前段階の作成レビューサービスなどがありますが、サービス提供先に偏りがあるところが多い印象です。

NINJA SIGNはリリース当初より、中小企業に向けてサービスを展開してきました。
freeeグループに参画したことに伴い、よりスモールな企業へも法務サービスを提供し、スモールビジネス×法務を目指していく。そしてその分野には、無料で提供しているサービスはいくつかありますが、お金を頂いて提供しているサービスはなく、マーケットが存在していないと言えます。サイトビジットは「スモールビジネスの法務部マーケットの創出」を今後の大きな戦略にしていきます。

スモールビジネスの法務が抱える課題についても語りました。

「リソース不足」や「法務知識のバラつき」、「頼れる相談先がない」など、スモールビジネスの法務が抱える課題はたくさんあります。これらの課題解決に向けて様々な取り組みを行っており、今後も続けていく予定です。
そして、課題解決の手段の一つとして、freeeのプロダクトとの連携も順次実施しています。

ワークフロー連携やfreee受発注との提携をすでにリリースしています。これによって業務フローの負担軽減を実現している箇所もあると考えていますし、今後も連携を増やしてユーザーの皆様へ価値を提供していきます。

そしてこの日の最大の発表が、サービス名称の変更と新設プランについてです。

freeeサインにサービス名称を変更します。freeeグループの一員として、サイトビジットもスモールビジネスに向けてサービスを提供していくという意思の現れでもあります。
また、併せて個人事業主専用プランの「スタータープラン」の提供も開始いたします。
私たちはこれらをきっかけにスモールビジネスの法務部にサービスを発展させていく存在でありたいと思っています。

フリーランスの契約の実態と課題

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会 代表理事の平田様より、フリーランスの契約実態と課題についてお話しいただきました。

2019年のフリーランス協会の調査によると契約のトラブルを経験したことがあるという方が45.6%で、その際の契約締結手段が口頭だったという方が45.5%もいらっしゃいました。

フリーランス白書2020

口頭のみですとどうしても言った言わないの議論が起こったりトラブルが起こりやすくなるため、しっかりと契約条件明示する必要があると言えるかと思います。
また、フリーランス白書2022にて契約締結の手段について調査を実施したところ、現時点ですでに電子契約サービスを使っている方は約4割いらっしゃいます。

フリーランス白書2022

まだ紙でのやり取りもしている方も含めての数字にはなるかと思いますが、わりと普及してきている印象です。

そして、これからの電子化に対する考え方についての気持ちについての項目では、”電子契約サービスを利用した契約締結を歓迎する”という方が約8割いらっしゃいました。

フリーランス白書2022

これらのことからも電子契約の需要は高まっていますし、今後こういったサービスが発展していくといいなと思っています。

開発責任者 横沢からスタータープランについて

freeeサイン事業部 開発部 部長 横沢大輔

freeeのプロダクトを使用しているユーザーがfreeeサインをスムーズに利用できるよう、各サービスとシームレスに繋がっているような世界観を目指していきたいと考えています。そのために開発を進めてまいりまして、今年の1月に、freeeのアカウントがあればそのままfreeeサインが使えるID統合、いわばSSO機能をリリースしました。

その後、freeeの課金基盤の統合もリリースし、個人事業主の方向けにクレジット課金ができるようになりました。クレジット払いに対応することで、個人事業主の方が利用しやすくなるのではないかと考えています。

そしてこの日の目玉の発表、スタータープランについても横沢から説明がありました。

スタータープランは個人事業主の方専用のプランです。今まで「SaaSサービスの値段が高くて使いづらい」や、「弁護士への依頼費用が高く、契約内容に不安がある」というニーズに応えるようなプランを目指しています。

今回はスタータープランの大きなメリットである、弁護士・専門家監修の公式テンプレートについて詳しく説明します。

提供するテンプレートは現在約30種類を用意しており、個人事業主の方がよく使う業務委託契約書や守秘義務契約書(NDA)をメインで揃えています。
こちらはユーザー様のニーズをヒアリングしながら、順次増やしていく予定です。

公式テンプレートコラムはこちら

こちらがテンプレートの一例です。
赤枠部分が変数になっており、送信者ごとに値を変えることができます。

また、他にもこのような特徴があります。

冒頭で鬼頭からもお伝えした通り、「スモールビジネスの法務部マーケットの創出」を目指してまいります。その第一歩として、まずはfreeeサインをよりブラッシュアップしていきます。freeeの各プロダクトとの連携や、その他の主要SaaSとの連携も進めていき、利便性を向上させていきます。

また、サービス名称が「NINJA SIGN by freee」から「freeeサイン」へ変わりますが、サービスローンチ当初から大切にしている忍者のような素早さとシンプルさのUI/UXも引き続き追及していきます。そして最終的には自社に法務部がなくても「freeeサインがあれば大丈夫」と思われるような、まさにスモールビジネスの法務部になっていきたいと考えています。

ここまで、会見の様子をお届けしました。

最後に、新プランを横沢とともにゼロから作り上げた専任担当者へのインタビューを少しお伝えします。

スタータープラン新設に向け、まずは既存のユーザー様へヒアリングを実施しました。そこで事前に立てていたプラン内容の仮説と実際のニーズに乖離がないかどうか、徹底的に調査しました。そうしてプラン内容を確定し、そこからfreeeとサイトビジットで密に連携を取り、実装までこぎつけ無事リリースの日を迎えました。グループ会社になって一緒に一つのプロダクトを本格的に作るのは初めてだったので、その辺りの調整は難しかったです。また、スピード感を持って開発する必要があったので、エンジニアチームはとても大変だったと思います。

サイトビジットは、法務部マーケットを創出することを目標に掲げていますが、もちろん未開の地なので、手探りで進めていく必要があることが今後の課題だと思います。マーケット創出の第一歩が今回リリースしたスタータープランですので、ここからどう具現化していくか、というのは経営陣も含めて進めていく必要があります。

名称変更を機に「スモールビジネスの法務部マーケットの創出」への一歩を踏み出した私たちには課題もやりたいことも山積みです。市場の開拓者となれるよう、これからも挑戦し続けてまいります。






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