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コーヒーとダム

 暑すぎて頭が回らない。冷房を効かせていても体の内側からじんわりと火照ってくるような感覚が止まらない。

 聞けば今年の7月は世界規模で見ても過去最高の暑さだったという。それなら今までで一番やる気の起きない夏になってもむべなるかな、という感じである。

 熱中症警戒アラートが発令されているが、何か急用でもない限りもとから外に出る気は微塵たりとも沸いてこない。こんな日は一日中クーラーをガンガンに効かせた部屋でアイスコーヒーでも飲みながら読書でもするに限る。

 ところで僕はコーヒーというものを自宅でしか飲まない。外出先で飲むと必ず腹を壊すからだ。僕の胃は至極センシティブであるからして、出先でコーヒーなんか飲んだ時には摂取後およそ一時間以内に僕の肛門から黒部ダムの如く汚水が放水されることが運命づけられている。故にいつでも我が尻が黒部ダムと化していいように、自宅という安全地帯でしかその幻の茶色い液体を飲むことが許されていないのである。

 しかし考えてみるに、労働中に水分補給という名目でコーヒーを飲み続ければ全勤務時間のおよそ半分以上はトイレで過ごせるのではないだろうか。僕がトイレで黒部ダムとしての役割を全うする時間においても賃金が発生するという前提でだが。

 ちょっとあまりの暑さに支離滅裂かつダーティーな文章を書いてしまった気もするので今週はここまでとさせてもらう。僕だって好き好んでこんな文章を書きたくはない。全ては暑さのせいである。

おわり 

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