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御柳梅 《心情⑫》

少し雲があるくらいの空が目に映る死がお似合いに感じる

矛と盾

天と地

雲と泥

月とすっぽん

大人と子供

雪と墨

鯨と鰯

あなたと僕

不確かで不透明でこの世の道理
手を繋いだまま点対称

茨の道で倒れこんだ傷だらけの手の春のような生ぬるささえ
蔦が絡めとる

片道切符の命
線香花火の人生
神経衰弱の感情
ジョーカーの僕、そして君

一枚越しに手を合わせられるのに毎度忌み子

一度僕の指先とあなたの心の間でパチンと音が立ったなら
おはじきはぶちまけられない

あなたのお気に召す言の葉はサジェストに載っていない
どんなに編集点をつくろうとシークバーはそのまま
ノイズだらけの 
ー・ ーーー・ー ー・ーー ・ー・ーー

あなたが先に車両に乗るのならメリーバットエンド
僕が先に乗るのならハッピーエンド

爛れた視界
向こうまで見える血液に噎せ返った。

やけに輪郭がくっきりして
コントラストがはっきりして
モノクロ写真の中にいるような
抽象画の中にいるような
或いは木炭で描かれている絵のような

そんな背骨を下から上になぞられるような不快感

負の感情も正の感情もごちゃごちゃで
ぶわっとなにかが噴き出しそうだ

それが涙であれば説明がつくのに

蝋燭の火が細やかに震える呼吸

乱れたのは誰のせい?

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