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私に還る旅#10 〜もうひとつの旅の記録



時の交差点に立ち、過去と未来がひとつにつながる。




#10 もうひとつの旅の記録


前回までで、このシリーズを終わりにする予定で、この記事は別に書こうと思っていたのですが、これも「私に還る旅」の大きなひとつだなぁ。(むしろメインだったりして(笑))と思ったので#10で書くことにしました。


と、いうことで、もう少しお付き合いください。 ^_^



10月29-30日にイトナミダイセン藝術祭に行った際、もうひとつの出会いがありました。「てまひま」というギャラリーでの作品展示以外に、奥の蔵に
台湾出身で大山に在住しているアーティストChuling Changさん(以下、ツーリン)のタトゥーの写真の展示があったのです。
彼女のタトゥーの作品の展示があることは、イトナミダイセン藝術祭のインスタでも事前に知っていたので、ぜひ見たい!と思っていました。
カッコいいんですよ。

Chuling Changさんのタトゥーの写真の展示の一部。

この日、私たちのプログラムの演奏が終わってお昼ごはんを食べに「てまひま」に戻った際に、彼女と実際にお会いできて、話を伺ったら、タトゥーは今年から始めたとのこと。もともとは繊細な曼荼羅などの作品を描いている(こちらも本当に美しい)アーティストさんで、私はちょうど彼女が描いた曼荼羅の作品が展示されているお部屋に泊まらせていただいていました。

そして彼女のタトゥーは機械を使わず、点描画のように1点1点つつきながら墨を入れていくハンドポークタトゥーという手彫りの方式だと聞いて。

「わぁ、彼女にタトゥー入れてほしい」と思いました。


ーーーー
実は私は、ずっとタトゥーを入れたいと思っていて、
若い頃に「35歳の記念でタトゥーを入れたい」と友人たちにも言っていました。なぜ35歳だったのかは不明なんですが(笑)
小学生の頃、小学校が100周年の記念で埋めたタイムカプセルの中に確か「34歳で死ぬ」って書いていた(なぜか世紀末信仰だった)から、かもしれないです。見事にそれを乗り越えた後、みたいな。(笑)

とはいえ、35歳の時には、そんなことはすっかり忘れていて、でも40歳を手前にして突然思い出し、その頃、タトゥー熱が再来しました。

実は以前勤めていた会社で同僚だった男の子が、会社を辞めた後、彫り師になったと風の噂できいていて、ちょうどその子から連絡が来たので、しばらくLINEでタトゥーのやりとりをしていたのもあったのですが、彼曰く、
「タトゥーは自分の神様やシンボル的な意味合いがあるから、入れるならそういう図形がいいよ。」と言われ、「なるほど…。」と思ったのですが、
じゃあ自分は、何を入れよう。と考え出したら入れられなくなったのですよね。その時はまだ自分にピンと来るモノが思い浮かばなかったし、自分がその時に「これ」と決めたとして、それを入れたとして、でもその先もずっと同じ気持ちでいられるような自信もなかったのです。

あとは、せっかくだから彼に入れてもらおうと思っていたのですが、彼は「自分は下手やし」(←大阪在住、大阪人)「痛さはなぁ、カッターの刃をスーーーっと引かれているような痛さやで」(←痛そうすぎる!)と言うので、とりあえず辞めました(笑)。

まぁ、痛いというのにもかなりビビったのですが、とりあえず下手なのは、あかんわ〜。と思い(笑)。
それからは、タトゥーをいろいろ検索して、本も買って、好みの図柄を彫っている人を探したりしていました。
そうしてタトゥーを入れたい思いはずっと抱えていたのです。が。
何を入れたいのか…図柄がまったく思い浮かびません。

まだまだ何も見えていない、迷いだらけの頃だったからですよね。


なので、タトゥーシールを買ったり作ったりして、
どの場所にどんなふうに入っているのがいいかな?なんていうのを
遊びながら研究していました(笑)。


ーーーー
そして10月のこのとき、彼女の話を一緒に聞いていたシンちゃんと
タトゥーを入れたいと思っていた、という、これまでの経緯の話をしていて
ふたりで「入れたいよね〜〜♡」「どこに何入れる〜?」と
盛り上がっていたのですが

私は「自分の見える場所に入れたくて、それを見たら何かを思い出す。
自分に還ることができる。っていう印にしたい。」
と話しました。
そうしたらシンちゃんがしばらくしてから、「(タトゥーって)、”覚悟”っていう感じ、そんな意味があるよね。今とか、未来とかに対する自分の内側の覚悟みたいな…。」と、ポロっと言いました。

ああ、覚悟。

そう、そんな感じもあるなぁ。って妙に納得して。



でもこの時、10月に行った時点では
彼女にタトゥーを入れてほしい。という話はしていませんでした。
私も、彼女が東京に来ることがあったらその時に入れてもらおう。
くらいの気持ちでいたのです。
相変わらず、何を入れよう。みたいなモノは決まっていなかったので。



でも東京に戻ってきて、日が経つにつれて。
なんだかムクムクとタトゥーを入れたい気持ちが強まってきて、もし13日に会えたら、お願いしてみよう。という気持ちになっていました。

それもこれもすべてはタイミング。

何を入れるかは決まっていないけれど、それよりも、なぜ入れたいかを伝えよう。って。この流れに委ねられる気持ちになったのです。



そうして13日、大山に戻った日の夜、
打ち上げパーティで大盛り上がりの中、テーブルの反対側の端にツーリンを見つけました。
私は彼女のところに行き、再会の喜びとともに「タトゥー入れてほしい〜」と伝えました。「わぁ〜〜、いいですよー!」となったものの「今日は道具持ってきてないんですよ〜。いつ帰るんですか?明日?何時出発?」などと話していて、私は翌日の朝には鳥取砂丘の方へ移動の予定だったので、「東京に来る機会はある?」と聞いたのですが、「1月にはもしかしたら行くかも。」と言っていて。ふぅ〜ん…1月かぁ…。と思っていると、「今夜、入れちゃいます?1時間くらい待っててもらえれば道具取りに行ってきますよ!」と!

神っ♡

ということで、わざわざ道具を取りに帰ってくれて、パーティで盛り上がっている1階を離れ、泊まらせていただくことになっていた2階の和室で入れてもらうことができました。


ハンドポーク中。こんな感じ。ものの15分程度で終了。
そして全然痛くなかったのでした。



入れる場所は、東京に戻った時にずっと考えていて、左利きなので、左手に。クリスタルボウルを奏でる時に自分から見える場所がいいなぁ、
というのと、まだしばらくは母親を温泉に連れていかなければならないので
(その温泉はタトゥーもタトゥーシールも入泉禁止なのです)まずはバンドエイドで隠れるくらいの大きさで。というので、この場所になりました。

図柄は彼女の持っている図柄をいろいろを見せてもらいながら、「あ、これクリスタルっぽいかも」って彼女が指した図柄が気に入ったので、それで。

あれだけ、何年も図柄に頭を悩ませていたのに、なんとも軽いこの決定に、
自分でもびっくりするくらい、委ねていました(笑)。

そう、なんでもいい。


「自分の見える場所に入れたくて、それを見たら何かを思い出す。
自分に還ることができる。っていう印にしたい。」という
この思いさえはっきりと明確であれば、この瞬間、

多分、一番ピッタリなモノが(身体に)入る。って思えたから。



と、いうことで、念願の。
まさに20数年以上経過して、このタイミングで初タトゥーを入れました。
(トップ画像)


そしてこのタイミングが私にとってベストだったのだろうと思いました。


過去の思いを成就し、手放し、未来を思う印とする。


この旅は全編、そんな旅だったと思う
ので。





実は、これだけ念願だったものの、入れた直後から今になっても、違和感まるでナシで。大きさや形によるのかもしれませんが、タトゥーっぽくないのかな?まるで最初からあったかのような気持ちなのです。

それでも今日、YouTubeにはじめてショートをアップしたのですが、
まったく図らずも、そこに光の印がちゃんと見えていて、
遠目で見ても確認できるんだなぁ…。とうれしく思いました。

※ちなみにショートって初めて投稿しましたがめちゃいいですね。
自動リピートされるので、今日はずっとこれを部屋で聴いています(笑)。



ちなみに、私がタトゥーを入れているのを横で見ていた女の子が左手の薬指にネイティブアメリカンの印を入れていました。結婚指輪がないのでその代わりにって。それもカッコよかったなぁ...。




ということで、
このシリーズ、やっと完結できました。
最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。




今日の東京は朝から雨だったので、家のことをやりながら、
この記事をゆっくりと書くことができました。

祝日だったんですね(知らなかった!)。どうりで静かな日でした。




ではでは、また。







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