グレーなファンアート

【著作権】グレーなファンアート

生まれた時からインターネットが身近にあって、1歳とか2歳の子がスマホやタブレット端末を使いこなしてスワイプとか拡大したりしてるのを見ると、すごい時代やなぁと思う昭和生まれのほやけんです。どうも。

インターネットが身近になった今、いろんなところでオンラインの使い方でトラブルが起きてますよね。

今みたいにオンラインが当たり前になっているからこそ、小さいころからインターネットとの付き合い方をちゃんと学んでほしいところです。

今回は、インターネットを利用するうえでも大事だと思っている「著作権」について、自分の理解を深めるためにもまとめていこうと思います。
著作権については細分化されているため、今回は「ファンアート」に焦点を充てていきます。

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※注意※
二次創作作品を作っている方や二次創作作品を楽しみにしている方からすると、色々と嫌な思いや不快な気持ち、作品意欲を阻害するかもしれません。恐れ入りますがブラウザバックをしてくださいm(_ _)m

また、著作権という法律に関する内容になりますので、実際に起きた問題は弁護士さんに相談してください。
免責事項として、本記事により何らかのトラブルが発生したとしても、責任を負いかねますますのでご了承くださいませ。
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ファンアート=法律上は著作権侵害になることが多い

いきなり炎上しそうなことを言いますが、ファンアートやファン作品は「大好きな人たちの著作権を侵害することもある」んです。

実際にファンが創作した作品で公式が注意喚起を発表したのがコ〇クロ。

ファンアートなどの二次創作をされている方ならご存知の通り、二次創作での金銭の授受はタブーとされています。公式ロゴを無断で使用して自分の作品の一部とし、さらにお金のやりとりが発生するとか・・・ガクブルです。

あと、過去にSNSを沸かせた「クッパ姫」という二次創作のキャラクターを覚えていますか?これも任天堂が考えた正規キャラクターではないので、クッパを考えた任天堂が著作権侵害と声にすればアウトです。

あまり表立って取り上げられはしなかったけど、利益よりも二次創作の許容範囲について注意喚起をした制作会社さんはかっこいいと思う。

例に挙げたように、2つとも本家の作品やアーティストが好きで派生したトラブルです。だからこそタチが悪いと言えばそうなんやけど(´・ω・)

しかしながら世はまさにオンライン時代。「個人で楽しむ範囲」の中にオンラインが当たり前に含まれているからこそ、個々がしっかりと著作権について知っておくべきだと思います。(べきって表現すると強い口調に捉えてしまうけど、それくらい重要なことなのでご容赦くださいmm)

友人がイラスト販売を始めた時も、商標登録しているロゴを使ってイラストを作ってほしいと依頼があり、自身のイラストに公式ロゴを入れてSNS投稿してた時はすぐに連絡をしました。やりとりの削除と著作権と商標権について説明しまくった。

趣味の延長からお金のやりとりに発展する時に、自分で「これは大丈夫なのか?」と気付いて調べないといけないのが、著作権の難しいところですよね(´_ゝ`)
私は仕事柄、著作権については都度調べながら範囲を確認しているため、恐らく人一倍気にしてるところがあります。

著作権の当人ではないものの、知らないよりは知ったうえで責任を持って対応してほしいですね。

話は戻りますが、ファン作品を創作する人は次工程を踏むことをオススメします。

公式の二次創作の許容範囲(公式声明)を調べる

まずは好きなアーティストでもYoutuberでもアニメでも、必ず公式サイトがあるはずです。その公式サイトで著作権に関するページを探しましょう。

■例1:コ〇クロ

検索エンジンで「コ〇クロ 著作権」で検索してみます。

画像1

コ〇クロさんのオフィシャルページ内でヒットしました。
コ〇クロさんの公式サイトも著作物ですので、下記内容を引用します。

アーティスト写真およびCDやDVDなど制作物のジャケット写真をはじめ、アーティスト名、 アーティストロゴ、サイトロゴなど全ての写真およびロゴは、日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けており、その使用を、商用、私用に関わらず禁止させていただいております。

事前の許諾がなくWEBサイトへの掲載や、製品制作への使用があった場合には、著作権侵害の刑事告発(特に悪質な場合)や掲載した著作物の使用料金に見合う損害賠償並びに侵害差止請求訴訟の民事訴訟を提起することもありますので、ご注意ください。
なお、非営利の個人的WEBサイトに限り、オフィシャルで使用しているアーティスト写真、ジャケット写真の掲載は可能とさせていただきます。

引用元:kobukuro.com

アーティスト名も商用・私用に関わらず使用を禁止されているので、このnoteでも「コ〇クロ」って表記しています。ドラ〇もんとかのアニメキャラクターも、たまに動画で伏字にしてるクリエイターがいるのはこういう背景があったりします。

・公式が二次創作についてどこまで許容しているのか
・公式への使用許可申請など手続きや利用料が必要なのか

公式声明をまずは確認しましょう。コ〇クロさんはガッチガチです。
あとはジャ〇ーズやデ〇ズニーも有名ですよね。そういうこと(?)です。

これだと先に進まないので、許容範囲が広いところを挙げてみます。

■例2:にじさんじ
(バーチャルライバープロジェクト)

個人的嗜好で申し訳ないのですが、バーチャルライバープロジェクトとして「株式会社いちから(※)」が運営しているVtuber集団の「にじさんじ」は、オンラインでの活動がメインであることから、ガイドラインを遵守すれば二次創作作品の販売も許容しています。すげぇ

(※)2021.5.17 「ANYCOLOR株式会社」へ社名変更されました

Twitterでその界隈を見ると、ファンがたくさんのイラストを描いたり、動画プラットフォームで切り抜きやイラスト、自作のミュージックビデオを創って公開しているし、なんなら収益をつけていて「これ大丈夫なん・・・!?」と驚きました。公式ガイドラインで二次創作作品の販売をOKって言ってるってあんまりないんじゃないのかな・・・。

許容しているからこそ、SNSや動画でいろんな人の目に触れてファンが増えているのも事実ですからね。事業戦略としては成功してる気がする!

※2022/10/14追記
二次創作ガイドラインは随時更新されており、切り抜きや収益について詳細に記載されていますので、判断については必ず「ANYCOLOR二次創作ガイドライン」を熟読してください。

■例3:いらすとや

私も仕事の社内マニュアルで度々お世話になっているフリー素材の「いらすとや」さん。商用と非商用の利用範囲を細かく明記されているのでOK範囲が分かりやすいです。

<やっちゃダメなことの例>
・いらすとやの素材をメインとした商品
・いらすとやの素材を使っての誹謗など
・トレスして「自分が描いた」と言ったり販売したり

いらすとやがメディアでも利用されているのは、「商用利用でも20点までは無料」というところですね。数字で表示されてるのも分かりやすいです。

グロとか攻撃的、差別的とかじゃなければ加工もOKなので、2Dの練習をするためにいらすとやさんの画像を借りる人もいたり。

ファン作品は公式が許容してくれてるから

ファンアートを描きたい!みんなに見てもらいたい!という気持ちは分かります。私も実況者さんのファンアートを実際に描いたりしてますし。
ただ、その前に公式が「二次創作をどこまで許しているか」について、ファンとしてきちんと調べてから創作活動をしてほしいっす。

公式が二次創作について具体的に言及していない中でネット上の創作活動ができるのは、公式が「許容」しているからであって、当たり前ではないんです。

(たとえ無償であっても)二次創作作品をファン同士で配布することによって、公式グッズを買う人が減り、公式の売り上げに影響しているかもしれません。二次創作のイラストをネット上に投稿したことで、まったく関係ない第三者が無断でグッズ化してしまうかもしれません。

金銭が発生するしないに関わらず、二次創作で公式が準備していたグッズの販売数や、これから発売しようとしている新商品の製作費など、大好きな推しの活動に影響が出るかもしれません

第三者のほやけんがこんなことをいうのも余計なお世話だし、盛り下がるようなこと言うなよって思うかもですが、線引きが分からず投稿してしまう人が増え、結果として公式が「ファンアート(二次創作)の投稿・作品を商用・私用に関わらず禁止します」という声明を公表することにならないよう、各自がしっかりと理解したうえでファンアートを楽しんでもらいたいです。

著作権は作者や企業に帰属している

かなり自由な範囲の利用規約にしているいらすとやさんでも、著作権を放棄しているわけではありません。著作権は制作した作者さんに帰属しています。

公式ロゴは公式、またはロゴをデザインした製作者さんに帰属しているため、無断で使用すること自体が著作権を侵害している場合があります。(※商標権にも影響する場合もあります。)
そもそも、「公式ロゴ=公式が認めた」という証明にも使われるものでもあるので、非公式のグッズでは使わないほうが良いかと思います。正確には「個人で楽しむ分にはOK。配布するならダメだよ」ですかね。

「個人で楽しむ範囲」がオンラインも混在していてわかりにくいと思います。わかんなーいと思った方はこちらのサイトが超分かりやすいです。

■実際に目撃した「これはアウトなのでは?」と思った創作
 ・公式の画像を無断で加工(動かす、トレスなど)
 ・非公式グッズに公式のロゴを無断で使用
 ・本人の写真を無断でイラスト風に加工
 ・SUZURIなどで非公式グッズの販売
 ・引用元を記載せずに公式テキストを自身のWEBサイトへコピペ
 ※もちろん、公式がOKって言ってたら全部OKです

【追記】何をもって公式OKと判断するか

好きなクリエイターやアーティストの中には、そもそも公式でしっかりとしたガイドラインや利用規約を定めていない場合もありますよね。
この場合、公式に発表していないのであれば、ベースとしては著作権の「個人で楽しむ範囲」になります。

しかし、基本的にネット上での活動がメインになっている方は、公式が公認しているハッシュタグがあったり、配信上で許容範囲について言及していることがあります。
公式も触れているタグがあるのであれば、その中で著作権やガイドラインに触れない範囲のファンアートを投稿しましょう。曖昧な場合はネット自体に上げないほうがいいです。

過去に私が見た中では、コラ画像をイラスト風に加工するようなファンアートを推し自身が喜んでいたものの、徐々に加工が粗くなり、最終的には写真を加工していたことが発覚したこともありました。

(※最初は細かく加工していて気づきにくいレベルでしたが、連投によって加工が粗くなり、最終的にはトレスでもなく写真加工 →公式から指摘 という流れでした。著作権というよりは肖像権の侵害)

楽しいファンアートライフを

ここまで否定的な内容をまとめてきましたが、著作権を持っていない外野なので何を言っても訴える権利はありません。訴えれるのは著作権を持っている方のみです。外野のくせに余計なこと言うなって人はお手数ですがブロックをお願いします!

知らずにやってたという方はどうか今一度、著作権についてご自身で調べてほしいです。

公式も公言することで通報やメッセージなどが増えたり、活動しにくいことが増えるかもしれません。そしていちファンの第三者がつっこみにくいし、指摘するのはメンタル使うし、そもそも第三者だしミュートすればいいやってなるからあんまり言えないんですよね。

でも、意識しているファンからしたら「あれは大丈夫なのか・・・?」ともやもやする投稿が増えるのも苦しい。でもおせっかいして著作権にうるさい外野とも思われたくない。でも推しも困っているかもしれない。でもファン同士で荒波を立てたくない・・・。

もやもやしながらファン活動をするのは苦しいですよね・・・。

オンラインへ二次創作作品を投稿している時点で、本来の著作権の許容範囲である「個人で楽しむ範囲」からは外れてるんです。オンラインの世界が当たり前になっているから「許容」しているだけで、許容範囲は公式が握っていること、グレーゾーンで楽しんでいることを知っておいてほしいっす。

私は素敵なファンの作品をこれからも見ていきたいんす。
少しでも著作権について調べるきっかけになれば嬉しいな。

著作権について気になって調べた結果、このnoteにたどり着いた方はここまで読んでいただいてありがとうございます。

強めの文体になってしまって反省するほやけんでした_( _´ω`)_ペショ


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