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同時処理傾向のある人は、情報が1枚に収まっている方が良い(仮説)

同時処理傾向のある人は、情報を取り込む時、
文字の羅列よりは→表で
表だけよりは→矢印などで思考に動きがある
ページをまたいだ説明よりは→その単元が見開きや紙1枚に収まっている

方が理解や記憶に効果があると考えている。

情報の認知処理「傾向(タイプ)」として、
同時処理傾向>初めに情報の全体像をざっくり掴み、その後細部を検討する
継次処理傾向>初めから細部を一つ一つ積み重ねるように処理していき、最後に全体を掴む
この二つの傾向のどちらかが強く出る学習者に向く学習法は何か?
経験や理屈から考えたことを書いています。

同時処理は、「視覚型」とも言われる。
私は同時処理を語る時、あまり「視覚型」と言いたくない、と思っている。
「視覚型」という言葉からイメージする範囲が広すぎるので、少しずれた使い方をされているように思う例があるからだ。
でも、上記の事柄は「視覚型」と言われる一部であるかなぁ、とは思う。全体把握が何より大切に感じる人たちなので、全体を掴みやすい「図」や「ページ」が大事なのだろう。

学習者と一緒に参考書を選んだり、学習法を探っていると、どうしてもその傾向はでてくる。
同時処理傾向の人は、参考書には図表が欲しいし、原因と結果の図表が矢印で結ばれているなど関係図があったらなお「好きだ」と言う。
ページ見開きの左上に(横書きの場合)見出しがあって、その中身がその見開きで収まっている方が「わかりやすい」と言ったりする。
継次処理傾向の人は逆に、図表などから中身を読み取るのが苦手な傾向があり、逐一文字で説明がある方が好きであることが多く、また、見開きで納めてあるものには情報が不足しているようで不安に感じ、文字の羅列の方が、図表がない方が、見開きに収まっていない方が、好きだったりする。(仮説!でもたぶん合ってる)

これは、単語を覚えるときも言えるように思っていて、
以前、同時処理傾向のある人は、カードを使って単語を覚えるなら「大きめのカードに太めのペンで」と書いたが、
覚えたい単語と意味をルーズリーフなどの1枚(ノートの1ページではなく、世界が完結する1、の方が良いと思う)の紙にびっしり書いて、それを持ち歩いたり眺めたりする、というのも、負担感が少ないように思う。ページを繰ったり、スクロールしたりするより、一目で情報が飛び込んでくる方が、精神的負担が少なく、また覚えも良いように思う。なんなら、1枚に夥しい量の単語が書いてあるので、似た綴りの単語や、意味の近い単語などを発見しやすく、違いや関連性を見つけ出しやすかったりするので、これも同時処理傾向のある人が好きな「精緻化学習方略(様々なことに結びつけて理解記憶する)」がしやすく、GOODだったりする。

学生の支援をしているときも、
その学生が「同時傾向が強い」と決めつけるのはなるべく避けようと思いつつ、そんな感じの学生に、参考書選びをするときに上記の点を配慮しながら勧めてみると、ほぼ間違いなく、上記の傾向の参考書に飛びつく。その時に「それで良いのだ。それがあなたの情報処理時の頭の使い方に合っているのだ」と後押しをする。
時に、文字だけが連なりまくっている参考書などの方が一般的であったりするので、学習者はそのよりポピュラーな参考書を選ぶのが正しいのだと考えてしまう。だが、そうでなくて良いんだよ、と、上記の説明をしながら説得的にその学習者の選択を支持する。
そこが大切
かなぁ、と思っている。

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