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死ぬまでにしたい100のこと 【ゾン100感想】

アニメ「ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと」の感想です。
ネタバレはほぼありません。

1.荒ぶるあらすじ

ギャグにおお振りしたゾンビパニックコメディ。主人公・天道輝は自他ともに認める社畜だった。自宅へはたまに帰る程度、終電で帰れればラッキーな日々。
新卒で入社した頃持っていた業界へのキラキラした憧れ、エネルギー、自尊心、夢、健康的な生活、全てを失ってゾンビのように会社に通っていた彼の世界は、ある日本物のゾンビが溢れる世界になってしまった。
ゾンビになるかもしれない?そんな事はどうだっていい!いちばん重要なのは!今!もう会社に行かなくていいという事だけだ!!
何をしてもいい、何でもできる世界で、失っていた「やりたい」事を実現するため、彼は自由な未来へと飛び出した。

2.感想

あらすじにも書いた通り、社畜時代の彼は本当にゾンビのような顔色でした。加えて彼の全てを否定する上司に心をバキバキに壊され、考えるなと思考を停止させられ、今にも死にそうな状態。
ゾンビだらけなのに考え無しに行動して上手くいっているのは主人公故の運の良さがあるからだろう、というご意見はご最もですが、むしろこのアニメはそんなご都合主義を楽しむ物語なのです。何よりこの話を見て、彼がとても輝いていて、どこか羨ましく感じた方も多いのではないかなと思います。
何故なら彼は、やりたい事をやっているから。

子供の頃は当たり前にできていた事なのに、大人になると途端に難しくなってしまう気がしますよね。あれやりたい、これやりたい、と考えるのは楽しくても、いざ行動に移そうとすると現実的ではなかったりします。
その理由は多忙さだったり、体調的なものだったり、しがらみだったり、自信のなさから来るものかもしれません。

私もこのブログを始めるにあたって、誰の目にも止まらないんじゃないか、それならブログとして発表する意味はあるんだろうかといった想いを悶々と抱えていました。
今こそ実際に始めてみて、何のきっかけがたまに♡ボタンを押して下さる優しい方々もいると知りましたが、新しい事を始めるための理由より、始めないための言い訳の方が流暢だったりする事ってありますよね。私がそうです。笑

1歩踏み出してみると、世界が少しだけ違って見える気がします。
そんな素敵な体験ができるなら、折角の1度きりの人生だから、できるだけあれをやれば良かったなという後悔はなくしたいですね。この間考えを元に言い替えてみると、私たちの世界にはゾンビはいませんが、死ぬまでにやりたい100のこと、と言えるのではないかと思います。

主人公輝から見る世界は輝いている。
ゾン100はオープニングの映像からして色彩表現がとても鮮やかで豊かです。それは社畜故に灰色だった世界が一気に色を得たからなのではないかと思います。
主人公やその相棒は仕事が大嫌いで、もう仕事しなくていいという開放感が人より大きかったのかもしれません。
勿論仕事に身を捧げる事を否定するつもりはありません。仕事が好きでたまらないって方もいますからね。要はやりたい事をやる!これに尽きると思います。

もう1つ輝いて見える理由があります。
彼の思い描く理想は良くも悪くも地に足着いています。ほとんどがやろうと思えばすぐに実行出来る、微笑ましいささやかな願いです。
2番目が部屋の大掃除をする、というのには笑ってしまいました。本来は綺麗好きなのかもしれませんね。
この小さな事からでも出来た!という達成感を味わって次のチャレンジに移行するのは、彼の低まりすぎた自己肯定感を戻していくステップに見えました。それに伴って自由を得た実感を得て、やりたければ何でも出来るんだ!という子供時代なら誰もが持ちえた万能感までもを獲得して行ったように思います。

アニメでは漫画版の6巻位までの話が描かれているそうです。
何をしでかすか分からない彼が紡ぐ珍道中、これからも楽しく見守っていきたいと思っています。お読みいただきありがとうございました!

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