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機動戦士ガンダムSEED【アニメ感想】

来年1月に劇場版を控えているため、SEEDの流れを思い出すため見返しました。
全編通してのネタバレがあります。なお、続編であるDESTINYの内容は含みません。

1.あらすじ

遺伝子操作を受け、意図的にハイスペックな子供として産まれてくるコーディネーター。自然のままに産まれるナチュラル。
両者は身体・頭脳共に劇的な違いがあり、やがてそれは大きな対立を生んだ。C.E(コズミック・イラ)70年、コーディネーターの住む農業用プラント・ユニウスセブンに地球連合側の核ミサイルが打ち込まれた事により戦争が激化。
翌年、中立国であるオーブにて平和な生活を送っていたコーディネーターの少年キラ・ヤマトが、突然始まった戦闘に巻き込まれた所から物語は始まる。


2.感想

ガンダムSEEDは放映時期から外れていたものの、夢中になって一気見した思い出深い作品でした。今になって劇場版が発表されるとは!
実際の放映は2002年開始だそうなので、実に約20年前の作品だと言うのだから驚きです。

作中序盤では他に比較しようがないので分からないのですが、キラ少年はコーディネーターの中でも飛び抜けて優秀で、学生をしているのが不思議な位の天才でした。それが1話目にして初見の大型機械のOSを書き換えて戦闘に勝つなんて離れ業をやってのける所など、初っ端からフルスロットルで飛ばしていますね。

当時は設定が難しくて何となくガンダムやキャラのカッコ良さ・可愛さや主題歌の素晴らしさに酔いしれていましたが、改めて見ると種族間対立とも言える構図に難しい世界情勢が興味深く見えてきました。
キャラクターへの印象も変わりました。特筆すべきがナタル・バジルール少尉です。

3.ナタル・バジルール少尉

バジルール少尉は主人公キラの乗る地球連合艦アークエンジェルで、副長として艦長のマリューを助ける立場になります。良くも悪くも軍人らしい性格で、兵士は私情を挟まず軍の規定を第一とする考え方をする人でした。
そのせいで人情家である艦長とは幾度となく意見を違えていました。そもそも彼女は軍人家系の出で、軍人であることにとても誇りを持っているように見えました。教育の根底から軍の考え方を基に行われた事が伺えます。

物語序盤は正に堅物といった印象で、何かにつけダメ出しをしていました。当時はどうしてこうも否定ばかりするのかとおもっていましたが、あれだけの大所帯かつ緊急編成的なアークエンジェルの館内をトラブルなく収めるには、軍の規律が重んじられて然るべきというのはわかる気がします。
ルールというのは厄介なもので、どうしてこう融通が効かないんだ!という場面は勿論あります。非常事態なのだからもっと柔軟に考えるべきとも思います。ただ例外というのは本当レアケースとして処理すべきで、当たり前のように規定を無視すれば後々攻められるのは彼ら自身であるというのは分かりきっていた事実だったのです。
事実、地球連合本部についた後、艦長以下アークエンジェル所属の士官たちは規定違反について詰問を受けました。それだけが理由ではないでしょうが、事実から見れば連合からは捨て駒として扱われ、軍から脱退せざるを得ませんでした。
この時バジルール少尉は異動命令を受けて無事だったのですが、彼女は何も私情で告げ口をした訳ではなく、何度となく艦長に規定違反は報告すると忠告していましたし、それを連合本部は考慮したのでしょう。
一方で視聴者としても心情的には艦長マリューの考える通り、学生達やキラの心配をし、規定違反をしても助けたいという気持ちも分かるのです。その気持ちは実際の所彼女にもあったのではないかと思います。

マリューの考え方を理解出来ないまでも、その気持ちに接し、段々といかなる場合も軍の命令第一であることに疑問を覚えたのではないでしょうか。
物語終盤でアズラエルの命令を無視し、何が正しいかを自ら考えて艦と共に撃沈する様はとても立派でした。加えて砂漠で難民の子供にお菓子を与えている姿には優しさを感じましたし、艦を離れる際の表情は少し寂しそうでした。
キャラクターの成長や変化としてはやはり主人公のキラが目立ちますが、その影で実は彼女もこの戦争で心情的な影響をかなり受けた人なのではないかと思います。

ここまで書いてほぼバジルール少尉の話しかしていないことに気づきました。笑
物凄く好きなキャラという訳でもないのですが、昔と見方が変わったという意味でとても印象的なキャラクターでした。

余談ですがやはりSEEDの曲はとても良いですね……。私は放映当時見なかったものの、曲集を友人から借りて良さにのめり込んで本編を見た口です。
See-sawのライブが今あったらぜひ行きたい。それに暁の車をバックにオーブを離れるシーンは当時も今もうるっときました。フリーダムとジャスティスが同時にビームを放つシーンも最高にかっこいい。TMの曲は今でも歌詞を見ずに歌えます。

まだまだ語りたいことはありますが、長くなってしまったのでこの辺りで終わりにします。
読んで下さりありがとうございました!

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