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悪友と云われる所以

体重を30キロ落とす事や、国家資格を取得する事と、バイクやスポーツに熱中する事。私にとっては、それらにかけるコスト(時間やお金、労力等)や想いに大差はない。どれも自分が好きな事や必要な事であり、今ではどれも同じくほぼ自然にやっている事だ。しかし、前2つの事と、後2つの事では、周囲に話をした時の反応が真逆である。
この事について、島田代表の言葉に考えさせられるものがあった。

動画内で、島田代表はこう言っている。
「バイクは悪友である。
付き合いすぎると奥さんが家から出てったり、彼女に愛想尽かされたり、世間から後ろ指差されたりする。
でも乗ってるあなたは最高に幸せ」

バイク歴が長い方であれば、少なからず思う所はあるのではないか。

昨年より始まったバイクブームを見ればわかる通り、本当はバイクに乗りたいと思っている人というのは意外と多い。しかし多くの人は、その人が今いる環境的に乗れないからといって我慢している内に、バイクに乗りたいと思っていた事を忘れていく。
ではそういう人達がもっと気軽にバイクに触れられるような社会環境をつくろう(各種バイクサービスの拡充や広報等)という考えや活動は、福祉業界における医学モデルと社会モデルの違いによく似ている。
例えばバイク業界の敷居を下げる活動を行う事が社会モデルとするなら、医学モデルは本人の収入を上げる事や、自由な時間を確保する事、と言えるかも知れない。
バイクを悪友たらしめているのは世間の一部であり、世間の一部が変わればバイクはバイク乗り全員にとって、親友となれるのかも知れない。

しかし福祉業界でもそうなのだが、人を変える事が出来ないからといって、社会環境を変えるという事は、それはそれでとてつもなく難しい。下半身不随の人が自力で二階に上がれないからといって、エレベーターを設置する事は一般的な家庭の財力だけではほぼ不可能なように、何の影響力もない人がどれだけ頑張ったところで、バイクに対する世間の一部マイナスなイメージを、今すぐにどうにか出来るものではない。

私は正直、自分がマクロ的な事を変える事は出来ないと思う。
しかし少なくとも私自身は、バイクと親友でありたい。何も憂う事なく、誰からも後ろ指差される事なく、バイクで行きたい場所に行く事を我慢しなくていいようになりたい。
そうしてまず私自身がそうなれば、世間の一部にもその良さを伝えられるようになるのかも知れない。

本当はバイク好きな人がみんなそうなってほしいけれど、
まずは私が、バイクと親友になるにはどうしたらいいか考えよう。

「私とバイクは、悪友ではなく親友だ」と、
誰に対しても、胸を張ってそう言えるようになりたいし、
言わなくても、そうみられるようになりたい。

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