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「子どもの庭」のロゴのモチーフ

こんにちは。ファミリーリカバリーセンター沖縄です。
2023年7月より「子どもの庭」という名称でプロジェクトを展開していきます。手探りですが、まずは「子ども食堂」をプレオープンいたします。

「子どもの庭」プロジェクトの開始にあたりロゴを作ったので、この記事ではロゴのモチーフや込められた想いを書きたいと思います。

「庭」というモチーフ

「庭」という揶揄ですが、人によってイメージする「庭」はそれぞれだと思います。均一に整えられた西洋的な宮殿の庭や日本的な庭園のような多様性がある園や自宅のベランダやスペースを活用した庭などその楽しみはいろいろです。
庭では、すべての植物が均一に育つわけではありません。ある区画はきれいな花が咲いていますが、まだ種を蒔いたばかりの区画もあります。
季節ごとにいろいろな植物に出会えるのが庭の醍醐味であり、生育の状況はまちまちで良いわけです。庭の植物の間には時差があります。同じように、子供たちが自分に合ったスピードで多様に成長していけるような場を構築したいと思い庭というモチーフを採用いたしました。

オープンな「庭」という空間

庭はオープンな空間であり、プライベートな空間と外のパブリックな世界を繋ぐ中間地点でもあります。庭では小鳥がやってきたり、小動物や虫の住処があったり、風が吹いたり、雨が降ったりします。そのような外からの影響も恵みの雨であったり、必要な風であったりと実を結ぶ上では欠かせない要素です。しかし、外からの要因を放置しておくと、植物は害を受けたり、内から生えてくる雑草の処理をしなければ、今度は雑草だらけで単純な景色の庭になってしまいます。

ここで一気に視点を広げて現代社会を見てみます。
IT以降の時代は、世界中の誰とでもボタン一つで繋がることができるオープンな世界が広がりました。しかし、誰とでも繋がれるシステムにより逆に孤独を感じるという奇妙な現象が起こってます。SNSを中心に人の評価という画一化されたルールの中で人との関係が希薄になったり、自分のプロフィールを充実させることに一生懸命になり「他者」が追いやられるようなことが起こっています。反対にクローズすぎるコミュニティでは気がついたらブロックされていたり、グループから仲間外れにされるようなことで孤独を感じたりします。サイバー空間もリアルな空間も共に人と人の繋がりが希薄化しています。

庭では、動植物たちがネットワークを構築しているそうです。花は干渉しあっていて、植物が密集しすぎると育たないそうです。園芸家は工夫をして苗を植え、剪定して庭の形を整えていくそうです。
同じように、人と人の関係がオープン過ぎずクローズ過ぎないようなパーミッションのある「場」が必要であると考えています。

子どもの庭

子どもの庭プロジェクトでは、まず子ども食堂という「手段(ツール)」を通じて、「共に在る」ということを手で触れるように実感できる「場」を創造したいと考えています。
ただ、食べて終わりという子ども食堂は目指しません。
もちろん、食支援そのものが必要なこどもたちも一定数はいると思いますが、現代に必要なことは、人と人の繋がりの回復だと考えるからです。

子どもの庭は、支援を必要とする生活困窮者とそれを支援する側の人間という単純な構図ではありません。
人と人が手を手を取り合って、何かしらの取り組みを通じて、現代社会における新たな価値や居場所を創造するための取り組みです。

そのようなイメージからロゴのモチーフには、「庭」と「手」を採用しています。

明るくあたたかい空間づくり、お互いが干渉し過ぎないけれども、お互いのことを想いやることができる場。そんな庭を目指して進んで行きます。
これからも皆様の応援をよろしくお願いいたします。


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